中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る甲州道中四十四次(第8回);第2日目(1);出発点の諸水橋へ

2014年05月03日 03時37分12秒 | 甲州道中四十五宿

                                                                   <諸水橋のサクラを眺めながら歩き出す>

   歩いて巡る甲州道中四十四次(第8回);第2日目(1);出発点の諸水橋へ
               (五十三次洛遊会)
         2014年4月18日(金)~20日(日)

第2日目;2014年4月18日(土)


<ルート地図>

■第2日目全体図


■富士見から諸水橋へ


<ホテルの朝>

■朝の時間を持て余す
 いよいよ,今日は甲州道中第8回第2日が始まる.
 旅先では毎度のことながら,昨夜は余りよく眠れないまま,4時頃目が覚めてしまう.十分に眠れたという感じはしないが,とにかく目が覚めてしまい,これ以上ベッドに横たわっている気分になれない.
 居たたまれずに5時30分に起床してしまう.
 昨夜は冷暖房装置の電源をオフにしたまま寝てしまったので,室内は冷え切っている.
 “寒いなあ…”
私は心の中だけでブツブツ言いながら,寒さを凌ぐために,身支度をしてしまう.
 身支度を調えたとはいえ,まだ,外は薄暗いし,朝食の時間までまだ2時間以上もある.朝の貴重な時間を一体どうやって過ごしたら良いんだろう.もし,手許に愛用のPCがあれば,いろいろしたいことがあるのだが…残念ながら持ち物を1グラムでも軽くしたい私は,重い(?)PCは持参していない.ならばホテルからPCをレンタルすればいいじゃないかも思うが,レンタル料が1泊1000円もするので,年金暮らしの私はレンタルは躊躇する.
 結局,お湯を沸かして,部屋に備え付けの無料のお茶を,出がらしになるまで何回も何回も入れて飲みながら,面白くもないテレビを眺めながら長い時間を過ごす.
 朝食は6時30分から,1階の食堂で摂ることになっている.
 “まだ,早いかな…”
と思いながらも,6時15分にエレベーターを使って,1階まで降りる.
 食堂の前にあるロビーには,もう何人かの仲間の皆さんが集まっている.それぞれが雑談をしたり,新聞を読んだりで,なかなか元気である.

<朝のホテルロビー>

■バイキング形式の朝食
 6時30分から朝食である.バイキング形式.
 朝食を担当する従業員は,2人の中年女性.実に甲斐甲斐しく働いている.宿泊客への応答も素晴らしい.常にお客の様子に気遣っていることが,何気ない仕草を通じてお客に伝わってくる.
 テーブルには実に色々なネーベンが並んでいる.例え取る量が少しでも,全種類と取ってしまうと食べきれないほど大量になる.バイキング形式の食事では,自分のお皿に取った料理を食べ残すのはタブーである.自分の胃の大きさを勘案しながら慎重にネーベンを選ぶ.
 その結果,私の朝食は下の写真の通りである.これでも,ちょっとカロリーオーバーかなと気になる.

<私の朝食;ちょっと塩分が多そうだ>

<上諏訪駅>

■サクラを眺めながら…
 7時丁度に朝食を終える.
 一旦部屋に戻り,このままホテルに置いていく荷物を残して,今日の持ち物が入れてあるリュックを背負う…と,言っても,ホテルに置いておく荷物は,着替えの下着1組だけだが,気は心である.
 集合時間の10分前,7時20分に再びホテル1階のロビーへ降りる.
 7時25分には全員が揃う.全員が揃った以上,わざわざ定刻の7時30分まで待つこともないので,予定より5分早くホテルを出発する.ホテルの前にある片倉館のサクラが今正に満開である.
 私たちはさい先良く.この満開のサクラに見送られながら,2日目の行動を開始する.


<片倉館のサクラが満開だ>

並行する2本の陸橋
 ホテルを出発して程なく上諏訪駅西口広場に到着する.
 目の前に駅のホームが見えているが,西口には改札口がない.そのため,一旦,跨線橋を渡って.駅の改札口がある東側に出なければならない.
 まずは,下の写真に写っている奥の跨線橋を渡ることになる.すぐ隣に駅構内の跨線橋があるのに,わざわざ奥の跨線橋を渡らなければならないのは,何だか妙な気がするだけでなく,無駄なことのように思えるが,一見(いちげん)の旅人に過ぎない私がとやかく言うべき事ではないなと思う.
 とにかく,長い階段を上り下りして跨線橋を渡る.

<上諏訪駅の跨線橋を渡る>

■笠森稲荷神社
 跨線橋を渡って駅の東側に出る.
 まずは跨線橋近くのコンビニで,今日一日の行動食などを購入することにする.
 跨線橋の階段から線路に沿って茅野方面に向かう路地に入る.路地に入ってすぐ左手にある笠森稲荷神社を,まずは詣でる.
 敷地一杯に赤い社殿が建っている.傍らにある案内板には,この神社は「猿田彦大神,天宇受売命瘡守稲荷大神を祭神とする」という説明がある.また,「明治41年,歌舞伎の名優澤村宗十郎がこの地で行われた興業が成功したお礼にこの神社を贈った」という主旨の説明がある.私には何のことか良く分からない.“分からなくてもいいや…”と割り切る.

<笠森稲荷>

■上諏訪駅を発車
 7時30分,一同,笠森稲荷からすぐ先にあるコンビニに立ち寄る.そして,各自適当の副食物やら嗜好品などを購入する.そして,予定していた列車より1本早い上諏訪発7時50分の上り各駅停車の電車に間に合いそうである.
 2014年4月1日から,諏訪・松本地区でもSUICAが使えるようになった.上諏訪駅で当日の電車賃をチャージして,改札口でタッチし,駅構内に入る.
 蛇足ながら,諏訪・松本地区でSUICAが使えるようになったと同時に,東京からの乗車券は通用1日,下車前途無効になった.これは便利なようで不便でもある.
 青紫と青のストライプが塗ってある地味な色の電車である.平素,湘南電車や横須賀線の電車を見馴れている私には,少々地味な印象を受ける.
 
<上諏訪駅から上り電車に乗車>                                             <車内は空いている> 

<富士見駅から諸水橋へ>

■上諏訪から富士見へ
 今日は土曜日のためか,電車の車内は空いている.私たちは他の乗客に混じって適当な席に座る.
 上諏訪から茅野,青柳,すずらんの里と停車し,8時12分に,富士見駅に到着する.
 駅前にはタクシーが2台しかない.1台にはピストンして貰わないと,全員の移動は不可能である.やむを得ない.
 まずはタクシー2台に乗れるだけの人数が乗って,8時20分に富士見駅前を発車する.
 成り行きで,私も先発メンバーとして先に移動することになる.
 
 <富士見駅に到着>

■諸水橋に到着
 タクシーは,昨日の終着点,諸水橋に向けて,長い下り坂の道を進む.その間,話し好きな運転手が,この辺りのことを絶え間なく説明し続ける.
 水平距離5キロメートル累積下降高度210メートルの道のりを一気に下って,8時36分,諸水橋に到着する.
 私たちが乗車していたタクシーは,直ぐに富士見駅まで戻って,富士見駅で残っている仲間を乗せて,もう一度,ここまで運ぶことになっている.したがって全員が今日の出発点である諸水橋に集まるには,もう少し時間が掛かる.

<諸水橋に到着>

■諸水橋から歩き出す
 8時48分,全員が諸水橋の袂に集まる.
 諸水橋の袂にある小さな公園で,まずは朝礼を行う.リーダーのONさんから挨拶.本日の行程の説明がある.続いて,私が音頭を取って,頭から足の先までウオームアップのストレッチを行う.
 私たちが朝礼を行っている広場の周囲のサクラは,今,正に満開である.
 朝礼とストレッチを終えて,8時55分にいよいよ第2日目の行程を歩き出す.
 今日の行程は水平距離17.7キロメートル,累積登攀高度349メートル,累積下降高度319メートルの長丁場である.これまでの実績から勘案して,今日のコースはそんなに楽ではない.
 今までの実績から,このグループの平均水平歩行速度は休憩時間込みでせいぜい2.0キロメートル/時程度である.したがって今日予想される歩行時間は.
     17.7km/(2.0km/h)=8.85h (約8時間51分)
ということになる.
 私は頭の中で,クルクルと計算して,
 “9時に歩き出したとして…目的地の茅野駅着は18時を過ぎるな…”
と予測する.
 “こりゃ~…大変だ”

<諸水橋の袂にある公園で朝礼>

[参考文献]
資料1;完全踏査街道マップシリーズ「ちゃんと歩ける甲州道中四拾四次」五街道ウォーク事務局
資料2;今井金吾,1998,『今昔三道中独案内 日光・奥州・甲州』日本交通公社

                                        (つづく)

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