<トドラ渓谷>
モロッコ訪問記(26):第8日目(3):カスバ街道を経由してトドラ渓谷へ
(アルパインツアー)
2009年6月7日(土)~18日(火)
第8日目:2009年6月14日(日) (つづき)
<カスバ街道を行く>
■オアシスが連なるカスバ街道
高台にあるオテルレストランチェムスで休憩を終えた私たちは,専用車に乗って,11時37分に出発する.カスバ街道を東へ,東へと進む.すぐにオアシスを抜けて砂漠の中に入る.真っ平らな砂漠の遙か先に山並みが見えている.単調な風景を眺めていると,たちまちの内に眠気が襲ってくる.2車線ながら手入れが行き届いた舗装道路が続く. 11時53分,進行方向左手に,砂丘の麓にへばり付くような集落が見え始める.
12時を過ぎる頃,眠気が一層強くなり,いつの間にかうたた寝をする.
■標高1,342mの峠を越える
12時19分頃,目が覚める.私たちの専用車は,トトラ渓谷の入口に当たるティネリール(Tinghir)の街に到着する.とても賑やかな街である.ただ,街の至る所で大量のゴミが散乱している.
河原では,沢山の人たちが洗濯をしている.
12時30分,私たちの専用車は,S字状の急な登り勾配の路を喘ぐようにして登り続ける.そして,13時30分,標高1,342メートルの峠に到着する.ここで,景色を眺めながら,10分余り休憩を取る.
眼下には,先ほど通過したオアシスが見えている.オアシスの向こうには,草木が1本も生えていない赤土の岩山が聳えている.
<峠からオアシスを見下ろす>
■両側から禿げ山が迫る
13時47分,私たちは専用車に乗り込んで峠を出発する.今度はかなり急な坂道を下っていく.
やがて,道路の両側が鋭く切り立った禿げ山が連なり始める.狭い渓谷沿いの民家が建ち並んでいる.同行のTさんが,
「・・・毎日,ここで暮らすのも大変ですね・・」
と実感を込めて言う.私も
「・・・私も,ここに暮らせるのは,せいぜい4~5日が良いところですね.それ以上はとても・・」
と答える.
<岩壁ぎりぎりに民家が並ぶ>
<切り立った岩壁のトドラ渓谷>
■椰子の林を抜ける
12時43分,いよいよトドラ渓谷(Gorges du Todra)の入口に到着する.私たちの専用車は,椰子の木の間を曲がりくねりながら先へ進む.目の前には,巨大な砂山が迫ってくる.岩壁にへばり付くように民家が建ち並んでいる.民家の上を見上げると,何時,岩が落ちてくるか分からないような気がする.私は,到底,このような場所に家を建てる気にならない.
12時52分,私たちはトドラ渓谷入口の駐車場に到着する.ここで専用車から下車する.
■トドラ渓谷に到着
渓谷の真ん中を,小川のようなトドラ川がゆっくりと流れている.水深は浅く,靴を脱げば容易に渡ることができそうである.
進むにつれて渓谷の幅がますます狭くなり,両側にほぼ垂直に近い角度で,高さ100メートル以上もあろうかと思われる岩壁になっている.首が痛くなるほど上を向かないと,岩壁の頂上が見えないほどである.
ガイドのアブダラさんの話によると,この渓谷が作られたのは,ほぼ30万年ほど前だという.従って,地質的に見れば,それほどふるいものとは言えなそうである.
■クライマーのメッカ
私たちはトドラ川の右岸を,上流に向かってノンビリと散策する.沢山の観光客が訪れている.
「・・世界中からロッククライマーが訪れてきますよ・・・」
とアブダラさんが説明する.
両側の岩場を見ると,素人の私には,到底,登ることは無理である.
私は素人ながら,登山学校で,レベル5.9までは練習している.レベル5.9は,ほんの初心者の段階に過ぎないが,それでも,一般の登山ルートでは,レベル5.9を越える難所は,まずないと言って良い.
私は登山学校で同期のTさんと,岩肌を眺めながら,
「・・・あそこの割れ目を伝って,右へ登ってから,今度は,手がかりのありそうな左側に進めば,あそこのテラスまでは登れそうですね・・・」
なとど,捕らぬ狸の皮算用をする.
私は内心で,
「登山学校でお世話になったNガイドをリーダーにして,ここで2~3日合宿して岩登りをしたら楽しいだろうな・・・」
と想像する.
■オテルレストランで昼食
13時08分,小さな橋を渡って,トドラ川に左岸に渡る.右岸には数軒のレストランが並んでいる.私たちは,オテルレストランカシバアレロッシェ(Hotel Restaurant KASSBAHLES ROCES )というレストランに入って,少し遅い昼食を摂る.テント式のレストランである 現地ガイドのアブダラさんが,適当に注文する.あるいは定食かもしれない.カボチャのスープ,ごった煮のような卵和え,フルーツ,コーヒーなど.美味しいといえば美味しいし,毎度,同じような味に飽きてきたのも確かである.大半の仲間は,ビールを注文する.下戸な私は20DHのコーラを注文する.
私たちの隣では,全員メタボ気味のドイツ人のグループが食事をしている.国民性だろうか,全員,至って静かに食事をしている.
[トドラ渓谷の写真]
※後日,数枚の写真を追加する予定.
(つづく)
「モロッコ訪問記」の前の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/adaa83b6d48f0ffd494b73c05a4f31f6
「モロッコ訪問記」の次の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/09d8677f96c42efccc621338428ad1eb
「モロッコ訪問記」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/31b79faa79d02b8fe28dc5177880d2e4
「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)
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第8日目:2009年6月14日(日) (つづき)
<カスバ街道を行く>
■オアシスが連なるカスバ街道
高台にあるオテルレストランチェムスで休憩を終えた私たちは,専用車に乗って,11時37分に出発する.カスバ街道を東へ,東へと進む.すぐにオアシスを抜けて砂漠の中に入る.真っ平らな砂漠の遙か先に山並みが見えている.単調な風景を眺めていると,たちまちの内に眠気が襲ってくる.2車線ながら手入れが行き届いた舗装道路が続く. 11時53分,進行方向左手に,砂丘の麓にへばり付くような集落が見え始める.
12時を過ぎる頃,眠気が一層強くなり,いつの間にかうたた寝をする.
■標高1,342mの峠を越える
12時19分頃,目が覚める.私たちの専用車は,トトラ渓谷の入口に当たるティネリール(Tinghir)の街に到着する.とても賑やかな街である.ただ,街の至る所で大量のゴミが散乱している.
河原では,沢山の人たちが洗濯をしている.
12時30分,私たちの専用車は,S字状の急な登り勾配の路を喘ぐようにして登り続ける.そして,13時30分,標高1,342メートルの峠に到着する.ここで,景色を眺めながら,10分余り休憩を取る.
眼下には,先ほど通過したオアシスが見えている.オアシスの向こうには,草木が1本も生えていない赤土の岩山が聳えている.
<峠からオアシスを見下ろす>
■両側から禿げ山が迫る
13時47分,私たちは専用車に乗り込んで峠を出発する.今度はかなり急な坂道を下っていく.
やがて,道路の両側が鋭く切り立った禿げ山が連なり始める.狭い渓谷沿いの民家が建ち並んでいる.同行のTさんが,
「・・・毎日,ここで暮らすのも大変ですね・・」
と実感を込めて言う.私も
「・・・私も,ここに暮らせるのは,せいぜい4~5日が良いところですね.それ以上はとても・・」
と答える.
<岩壁ぎりぎりに民家が並ぶ>
<切り立った岩壁のトドラ渓谷>
■椰子の林を抜ける
12時43分,いよいよトドラ渓谷(Gorges du Todra)の入口に到着する.私たちの専用車は,椰子の木の間を曲がりくねりながら先へ進む.目の前には,巨大な砂山が迫ってくる.岩壁にへばり付くように民家が建ち並んでいる.民家の上を見上げると,何時,岩が落ちてくるか分からないような気がする.私は,到底,このような場所に家を建てる気にならない.
12時52分,私たちはトドラ渓谷入口の駐車場に到着する.ここで専用車から下車する.
■トドラ渓谷に到着
渓谷の真ん中を,小川のようなトドラ川がゆっくりと流れている.水深は浅く,靴を脱げば容易に渡ることができそうである.
進むにつれて渓谷の幅がますます狭くなり,両側にほぼ垂直に近い角度で,高さ100メートル以上もあろうかと思われる岩壁になっている.首が痛くなるほど上を向かないと,岩壁の頂上が見えないほどである.
ガイドのアブダラさんの話によると,この渓谷が作られたのは,ほぼ30万年ほど前だという.従って,地質的に見れば,それほどふるいものとは言えなそうである.
■クライマーのメッカ
私たちはトドラ川の右岸を,上流に向かってノンビリと散策する.沢山の観光客が訪れている.
「・・世界中からロッククライマーが訪れてきますよ・・・」
とアブダラさんが説明する.
両側の岩場を見ると,素人の私には,到底,登ることは無理である.
私は素人ながら,登山学校で,レベル5.9までは練習している.レベル5.9は,ほんの初心者の段階に過ぎないが,それでも,一般の登山ルートでは,レベル5.9を越える難所は,まずないと言って良い.
私は登山学校で同期のTさんと,岩肌を眺めながら,
「・・・あそこの割れ目を伝って,右へ登ってから,今度は,手がかりのありそうな左側に進めば,あそこのテラスまでは登れそうですね・・・」
なとど,捕らぬ狸の皮算用をする.
私は内心で,
「登山学校でお世話になったNガイドをリーダーにして,ここで2~3日合宿して岩登りをしたら楽しいだろうな・・・」
と想像する.
■オテルレストランで昼食
13時08分,小さな橋を渡って,トドラ川に左岸に渡る.右岸には数軒のレストランが並んでいる.私たちは,オテルレストランカシバアレロッシェ(Hotel Restaurant KASSBAHLES ROCES )というレストランに入って,少し遅い昼食を摂る.テント式のレストランである 現地ガイドのアブダラさんが,適当に注文する.あるいは定食かもしれない.カボチャのスープ,ごった煮のような卵和え,フルーツ,コーヒーなど.美味しいといえば美味しいし,毎度,同じような味に飽きてきたのも確かである.大半の仲間は,ビールを注文する.下戸な私は20DHのコーラを注文する.
私たちの隣では,全員メタボ気味のドイツ人のグループが食事をしている.国民性だろうか,全員,至って静かに食事をしている.
[トドラ渓谷の写真]
※後日,数枚の写真を追加する予定.
(つづく)
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