中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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モロッコ訪問記(25):第8日目(2):ティフルトゥトカスパ・ブーマロンタベス

2009年11月26日 20時18分20秒 | モロッコ;ツブカル山

                <エルケアナムグロの丘からオアシスを見下ろす>

 モロッコ訪問記(25):第8日目(2):ティフルトゥトカスバ・ブーマロンタベス
              (アルパインツアー)
         2009年6月7日(土)~18日(火)

第8日目:2009年6月14日(日)
(つづき)

<ティフルトゥトカスバ>

■小さなオアシスを通過する

 私たちは,マラケシュのオテルフィンを,専用車に乗って,8時30分に出発する.
 バスはマラケシュ市内を西の方向に走っている.小さな起伏が連続する赤土の砂丘が続く.ときどき,木の緑がポツポツと見えるが,正に乾燥しきった大地が続く.
 8時47分,進行方向右手前方の遠くにダムが見え始める.草木が殆どない凹地に池のように見えるダムがある.専用車がダムに近づくにつれて,椰子の木に良く似た木が増えてくる.現地ガイドのアブダラさんが,
 「・・・ここは××オアシスですよ・・・」
と説明してくれるが,××の部分が聞き取れない.
 専用車は,すぐにオアシスを通過,再び熱い日光が車内に降り注ぐ.その後も,小さなオアシスをいくつか通過する.オアシスの中には数軒の民家が建っている.

                   <荒涼とした風景が続く>


                  <オアシスを通過する>

■ティフルトゥトカスバに到着
 9時02分,ティフルトゥトカスバ(Kasbah de Tifoultoutte)に到着する.
 第一印象は「不気味なところだ・・」である.駐車場から,石がゴロゴロと転がっている裏道のようなところを抜ける.黒い犬が1匹,無表情のまま私たちを見ている.途中で5~6才位の男の子が私たちにまとわりついてくる.手を出しながら色々言っているが何を言っているのか分からない.
 ゴミが散乱する空き地を抜けて,日干し煉瓦の塀の中に入る.塀の入口で,大柄だが痩せた老婆が私たちを迎え入れる.草履を履いている.足の爪は真っ赤にマニキュアされている.魔法使いを連想させる雰囲気を持っている女性である.
 塀の先には,飾り気のない広場になっている.広場の先には,日干し煉瓦造りのとてつもなく巨大な建物が建っている.建物の入口には“RESTAURANT×××・・”と大きな字が書かれている.

                   <ティフルトゥトカスバの入口>


                   <ティフルトゥカスバ全景>

■カスバの内部
 建物の中に入る.薄暗いが天井が高い大きな部屋である.部屋を抜けると中庭を囲む廊下になっている.中庭を半周して,反対側へ向かう.すると,今廻ってきた中庭と廊下を挟んで,もう一つの中庭がある.丁度,「日」という字のように中庭が並んでいる.
 隣の中庭に面して,10室ほどの宿泊施設がある.その中の一室を見せて貰う.廊下から分厚い日干し煉瓦に囲まれた入口を入ると,広さ8畳ほどの部屋にベッドが2台,置いてある.部屋の隣にはトイレが付いている.至って質素な設備である.トイレが共用の部屋もあるようである.
 現地ガイドのアブダラさんから,さまざまな説明を受ける.アブダラさんの話によると,ここの宿泊料は,1泊50ドルほどで,決して安くはないとのことである.なお,ここはタウリルトカスバの所有者が住居として使われていたところらしい.映画「アラビアのロレンス」のロケ地にもなったとのことである.残念ながら,私はこの映画を見ていない.

                <カスパの内部:あまり正確ではないが・・・>


           <ティフルトゥカスバの中庭


                    <カスパの中のホテル>

■見晴らしの良い屋上でお茶
 アブダラさんの先導で,薄暗い階段を登って屋上へ向かう.
 屋上から,オアシスが一望の下に見える.素晴らしい展望である.私たちは促されるままに,円形のテーブルの廻りに集まる.
 どこからともなく,男性が現れて,テーブルにパンとお茶の準備をする.パンの傍らにオリーブオイルが入った器を置く.
 男性がティーポットを頭上高く掲げて,テーブルに置いてあるティーカップに注ぐ. 私たちは眺望を楽しみながら,大きなパンを千切って,オリーブオイルを付けて食べる.焼きたてのパンは,香ばしくてとても美味しい.お茶は甘くて濃い味がする.

                   <屋上の展望台>


                     <屋上でお茶>


                <屋上からのオアシスの眺望>

<アロマオイルと小高い丘>

■アロマオイルを売る店で休憩

 9時32分,ティフルトゥトカスバを出発する.オアシスを抜けて直ぐに砂漠の中に入る.また,なだらかな起伏が連続する単調な風景が延々と続く.周囲は何一つない砂漠である.道路に沿って,電柱が1列だけ続いている.
 10時07分,エルケアナムグロ(ガイドの発音が良く聞き取れないので正確かどうかわからない)という所に到着する.自動車道路の直ぐ脇にある駐車場に専用車を停める.
 目の前に小高い丘陵がある.その丘陵の麓に“PRODUiTS DES ROSES FOSSiLE”と書いてある店が建っている.アロマオイルと貝を売る店だという.ここで休憩を取る.

                 <小高い丘に数軒の店が並んでいる>

      

■小高い丘に登る
 アロマオイルには興味のない私は,数名の仲間と一緒に,裏手の小高い丘に登ってみる.急坂だがほんの2~3分で山頂まで登れる.
 丘の上からの眺望は素晴らしい.
 方角は良く分からないが,アロマオイルの店から100メートルほど離れたところに2000~3000平方メートル(もっとあるかな?)ほどの真四角な空き地が見下ろせる.その空き地の中に沢山のテントが並んでいる.どうやら市場らしい.物好きのお一人が,この市場を見に行く.
 アロマオイルの店の向こうには,オアシスの街が一望できる.オアシスのさらに向こうには際限ない砂漠が広がっている.
    
                    <店の裏にある小高い丘に登る>


                  <丘の上からオアシスが見える>


                  <丘の上から市場が見える>

<ブーマロンタベス>

■沢山のオアシスの街を抜ける

 10時32分,アロマオイルの店先から出発する.
 専用車の車内が少々蒸し暑くなっている.発車して直ぐに,先ほど丘の上から眺めていたオアシスの街を通り抜ける.
 10時49分,次のオアシスの街に入る.日干し煉瓦の塀で囲まれた大きな屋敷がときどき見える.
 11時07分,また大きなオアシスの街を通過する.
 私は現地ガイドのアブダラさんに,いくつか質問をする.
 「・・・この辺りの人口はどのくらいですか?」
 「どうやって,生活費を稼いでいるんですか?」
 「自家用車が無いようですが,どうやって買い物をしているんですか?」
と矢継ぎ早である.アブダラさんは,
 「この辺りの人はオリーブを作っているよ.それにヨーロッパへ出稼ぎに行っている人も多いです・・・市場があちこちにあります.それにバスが頻繁に走っているんで,それを利用していますよ・・・」
と日本語と英語のチャンポンで回答する.

              <日干し煉瓦で囲まれた建物が続く>

■標高1500メートルのブーマロンタベス
 11時10分,ブーマロンタベスに到着する.大きくて賑やかな街である.アブダラさんによると,この辺りの標高は約1500メートルだという.平均湿度は5パーセント以下,凄く乾燥している場所である.
 街中の駐車場に専用車を停める.
 「・・・少し歩きましょう?」
とアブダラさんが言う.
 道幅が広くて,なだらかな登り坂を進む.進行方向左手が山側になるトラバース路である.山側には,日干し煉瓦造りの街並みが続く.そして谷側を見ると,眼下にオアシスの街並みが見えている.オアシスの先は,何処までも続いているように見える砂漠が広がっている.


 


             <進行方向左手を見下ろす:オアシスが見える>

■レストランでオレンジジュース
 11時24分,高台にあるオテルレストランチェムス(Hotel Restaurant CHEMS)に到着する.
 見晴らしの良いテラスのテーブルに座る.私は10DHのオレンジジュースを注文する.注文すると,その場でオレンジを搾ってくれる.この搾り立てのジュースが,めちゃくちゃ美味しい.
 私は,見晴らしの良いテーブルに座って,美味しいジュースを賞味する.
 眼下のオアシスに川が流れている.ガイドのアブダラさんに,
 「・・・この川はどこから流れているんですか?」
と伺う.
 「標高4000メートルの高地に源流があります・・・川の長さは大体1000キロメートルぐらいです・・・」



                   <レストランの見晴らしの良い客席>

                            (つづく)
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「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)
 



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