中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

展望と紅葉の鎌倉;六国見山・散在ヶ池・天園・獅子舞周遊

2011年12月05日 23時02分15秒 | 鎌倉あれこれ

                                     <散在ヶ池>

   展望と紅葉の鎌倉;六国見山・散在ヶ池・天園・獅子舞周遊
           (ロッキー同窓会)
         2011年12月5日(月)

<ハイキング地図>


  水平歩行距離  13.5km
  累積同伴高度  567m
  累積下降高度  569m

<大船駅から六国見山へ>

■大船駅から歩き出す
 ロッキー同窓会3日目.今日は鎌倉ハイキングである.幸いなことに今日の天候は晴.比較的暖かい.
 3日目は,大船駅南口に9時00分集合である.
 何時ものように私は十二分に時間の余裕を持って家を出て,集合時間の45分前に大船駅に到着する.駅前のコンビニで昼食を調達,さらに,今日のコースを書いた地図を人数分だけコピーする.そして,大船駅改札口近くのBecker'sに入り込んで,230円也のコーヒーを賞味しながら,今日のコースについて,いろいろなことを想定しながらシミュレーションを繰り返す.
 集合時間の15分前に,集合場所に行く.飛び入りで参加されるI藤さんがポツンと立っている.私を見つけると,
 「ああ・・良かった・・! 心配しちゃった」
と言う.申し訳ないことをした.
 程なく愛知県お住まいのS田夫妻も集合場所に到着する.今日の参加者は,S田夫妻,I藤さん,私の4人.男性2人,女性2人,絶好の人数である.
 9時少し前に,大船駅から歩き出す.

■粟船山の木曽義高墓
 最初の訪問場所は粟船山にある木曽義高の墓である.
 大船駅前の道を真っすく東へ進む.大船中央病院と三菱電機の間を抜けて,住宅地内の坂道を登る.途中から進行方向右手にある階段を登り粟船山の稜線に出る.粟船山は山麓にある常楽寺の山号でもある.また,大船の地名の由来になったところだとも言われている.
 両川を越えたところに,木曽義高の墓がひっそりと立っている.木曽義高は木曾義仲の長男,志水冠者義高.ここではくどい説明は避けるが,北条政子が娘大姫と義高の死後,2人の供養のために,粟船御堂を建立した.これが粟船山常楽寺の起源である(資料1,pp. 216-217).


<木曽義高の墓>

■常楽寺
 木曽義高の墓から,滑りやすい坂道を下る途中で,三浦泰村の妻,姫宮の墓を詣でる.さらに坂道を下り,常楽寺脇の細い道を通って,常楽寺の山門前に出る.茅葺きの山門を潜って,境内に入る.
 常楽寺は建長寺派臨済宗のお寺.ここには建長寺,円覚寺と並ぶ鎌倉三大梵鐘がある(資料2,p94).
 参拝後,本堂の裏手に回り,北条泰時ほかの墓を詣でる.

<常楽寺>

■素晴らしい切通
 常楽寺から,鎌倉街道を横切って,多聞院の方に向かう.常楽寺で挨拶した男性の老人が私たちに付きまとう.近くの熊野神社や多聞院のことを話題にして,一緒に廻ろうという.私は,内心では,
 「お前さんに言われなくても,熊野神社や多聞院のことは分かっているよ・・・」
と思っているが,口には出さない.
 仕方なく途中まで一緒に歩く.
 数年前まで三菱電機の社宅があったところに六国見山登山口がある.以前は案内杭が立っていたが,何時の間にかこの案内杭がなくなっている.
 登山道に入って,少し進むと,素晴らしい切通になる.お三方とも,もちろん,この切通を通るのは初めてである.一同感激して,盛んに写真を撮る.


<六国見山登山道の切通>

■六国見山山頂
 切通を抜けて暫く進むと,大船高校に突き当たる.大船高校沿いの階段を登り切ると高野住宅地のバス停に出る.
 ここから,ぬjるぬるとした急斜面をほんの数メートル登って,尾根沿いの山道に入る.暫く進むと,高野住宅地からの階段道と合流する.合流点から先は公園風に整備された階段道になる.階段道を5分ほど登ると,六国見山山頂に到着する.山頂は富士塚になっている.
 先客が数人居る.六国見山の北に位置している岩瀬に住んでいる方々である.
 山頂からの眺望は素晴らしい.左手には鎌倉の市街地が見える.正面には源氏山方面の山が幾重にも重なって見えている.そして,右手には富士山や藤沢が見渡せる.

<六国見山の山頂>

<明月谷登山口から天園ハイキングコースへ>

■明月谷から勝上嶽へ
 六国見山は双耳峰である.山頂から稚児塚を経由して,一旦,明月谷に降りる.かなり急な下り坂である.明月谷を名月院に向かって,ほんの少し下ると,左手に明月谷登山口がある.
 この登山口から,住宅地沿いの急坂を登り切ると山道になる.名月院の裏山である.坂道を登り切ると,今度は長い下り階段になる.階段を下りきると今泉台登山口に合流する.ここから10分ほど坂道を登り続けると,建長寺裏山の勝上嶽(嶽は正確には「山」冠に「献」)山頂に到着する.ここからは,沢山の観光客の姿が見える.
 勝上嶽展望台では,沢山の観光客が眺望を楽しんでいる.

<勝上嶽展望台からの富士山>

■十王岩と十王岩展望台
 勝上嶽展望台から天園ハイキングコース(俗称鎌倉アルプス)に入る.鎌倉の市街地をぐるりと囲む山脈の両川沿いの道である.
 勝上嶽展望台から数分で,十王岩に到着する.大きな岩に閻魔王など3体の彫刻がある.風化が進んでいて,姿は良く分からない.ここは「喚十王」とも呼ばれる(資料1,p.54).
  十王岩のすぐ隣に,十王岩展望台がある.かなり以前には,木製の展望台があったが何時の間にかなくなった.ここからは,若宮大路が真っ直ぐ海に向かって延びているのが良く分かる.


<喚十王>


<十王岩展望台からの眺望>

■四国八十八箇所大窪時薬師如来像
 天園ハイキングコースを道なりに進む.途中,四国八十八箇所巡りの大窪寺薬師如来の像を下から拝む.
 薬師如来像の足許にあるヤグラの中に,いくつかの札所が並んでいるが,なぜかここには八十七番目が欠落している(10年ほど前に,崖下のやぐらの中に,八十七番目があるのを見つけたが,ここでは詳細を省略する).

<散在ヶ池森林公園>

■散在ヶ池公園の地図
 十王岩展望台から再び歩き出す.
 百八ヤグラ脇の十字路を左折,階段を下って今泉台住宅地に降りる.
 住宅地の中を,高圧送電線真下にある公園を抜けて,散在ヶ池森林公園の入口に到着する.
 入口には,公園の地図が掲示されている.


<散在ヶ池森林公園の地図>
※南北が水平になっていることに注意

■美しい紅葉の“のんびり小径”
 まずは,のんびり小径に沿って,散在ヶ池に向かう.
 今年の紅葉は今ひとつだが,それでも,まあ,まあ,美しい.私たちは紅葉を愛でながら,散在ヶ池に向かう.


<のんびり小径の紅葉>

■散在ヶ池
 12時07分,散在ヶ池に到着する.
 池は静まりかえっている.湖面には沢山の枯れ葉が浮いている.湖畔のベンチに腰掛けて昼食を摂る.

<散在ヶ池>

■せせらぎ小径
 昼食後,せせらぎ小径を一周する.川の左岸は断崖になっている.岩タバコが群生している.せせらぎに沿って作られている木道を歩く.

<せせらぎ小径>

<大平山と峠の茶屋>

■馬の背小径から百八やぐらへ

 せせらぎ小径から馬の背小径に入る.急な階段の登り坂が連続する.
 公園入口からは往路を戻って,13時18分,百八ヤグラ横の十字路に到着する.
 折角の機会なので,百八ヤグラの第1層と第2層を見学する.百八ヤグラについては,このブログでも,何回となく記述しているので,今回は記事を省略する.

■峠の茶屋
 道なりに進んで,13時56分,鎌倉の最高峰,大平山に到着する.ここからの眺望は素晴らしい.左手には,遠く東京湾を挟んで千葉の肝がんが見えている.前方には三浦三山,二子山,阿部倉山などの三浦半島の山々が見える.
 山頂の風景を堪能した後,大平山を下る.鞍部にあるトイレで,しばらく休憩を取る.そして,坂道を登り返して,14時08分,峠の茶屋に到着する.
 私の顔を見た女主人が,
 「あら,珍しい・・・お髭(私の山友達のこと)はときどき来ていますよ・・・」
 「たまには顔を出さないと,死んだことにされちゃいそうですね・・・」
 「そうですよ・・・」
と下らないやり取りをする.
 ご常連のEさんが居る.
 「暫く振りです・・・」
と挨拶をする.
 「相変わらず元気だね・・・オレ,もう登りはダメだよ.もっとも下りは速いけど・・・」
とEさんがこぼす.
 「今までが速すぎたんですよ・・・」
と慰める.もともと,Eさんは,登るのがめっぽう速かったんだから,少し遅くなっても,ま同年配の方に比較すれば,まだ,まだ,速すぎる.

<峠の茶屋>

<獅子舞を下る>

■天園の展望台
 14時28分に峠の茶屋を出発する.当初,番場ヶ谷を下る積もりだったが,時間が押しているので,獅子舞を下ることにする.さすがにこの辺りは観光客が多い.
 獅子舞は紅葉の名所だが,今年の紅葉は何となく冴えない.それに時期的に少し早すぎるようである.それでも,ここの紅葉はそれなりに美しい.

<獅子舞の紅葉>

■鎌倉宮を経て鶴ヶ岡八幡宮へ
 獅子舞を下って永福寺跡を通過する.
 15時15分,鎌倉宮に到着する.トイレ休憩.
 途中の絵柄天神,源頼朝の墓を全部通過して,15時39分,鶴岡八幡宮に到着する.過日,倒れたオオイチョウのその後を見たいというので,境内を一回りする.

<鶴岡八幡宮>

■小町通りをブラブラ
 段葛を経由して鎌倉駅に向かう.丁度,下校時の中学生の集団がゾロゾロと歩いている.
 途中から裏道を経由して,小町通りを歩く.相変わらず沢山の観光客で賑わっている.
 当初,小町通りの「モア」でお茶をするつもりだったが,時間が押しているので,お茶を省略する.

■大船駅で解散
 鎌倉駅から横須賀線上り電車に乗車する.車内は帰りの観光客で混雑している.
 大船駅で解散.
 I藤さんは,大船から東海道本線で二宮へ.
 S田夫妻は,大船から自家用車で,今夜の宿泊場所の熱海へ向かう.
 そして,私は,独り寂しく自宅へ向かう.
 こうして,3日間連続の山旅が終わった.明日は,罪滅ぼしに,大半の時間を家で過ごそうと思う. 

<ラップタイム>

 9:00  歩き出し
 9:23  木曽義高墓
 9:30  常楽寺(9:38まで見学)
10:14  六国見山山頂(10:24まで展望休憩)
10:30  稚児塚
10:45  名月谷登山口(名月院裏山越え)
11:03  今泉台登山口
11:16  勝上嶽展望台
11:25  十王岩
11:42  百八ヤグラ
11:50  散在ヶ池森林公園入口<<ノンビリ小径経由>>
12:06  散在ヶ池(12:45まで昼食<<せせらぎ小径・馬の背小径経由>>
13:09  散在ヶ池森林公園入口
13:18  百八ヤグラ<<第1層・第2層見学>>
13:56  大平山山頂(14:00まで展望休憩)
14:08  峠の茶屋(14:28まで休憩)<<獅子舞経由>>
15:15  鎌倉宮
15:39  鶴岡八幡宮
16:00  鎌倉駅 着

[ハイキング記録]

■水平歩行距離
      13.5km

■累積登攀高度       567m

■累積下降高度       569m

■所要時間休憩時間込み)
  大船発           9:00
  鎌倉着          16:00
 (所要時間)       8時間00分(8.00h)

 水平歩行速度   13.5km/8.00h=1.7km/h
                                      (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ed01ec340ec09e4e5db0452462295c27
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/b6147f0e53b62f38805f67319b5deba7



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。