<ピークトラム山頂駅から雨の香港島を見下ろす>
香港トレイル50km大踏破;第2日目(1);香港トレイルの出発点へ
(アルパインツアー社)
2016年1月28日(木)~2月1日(月)
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/b7e22b7e0d67737c675c18edc649c0bb
第2日目;2016年1月29日(金) 雨のち曇
<ルート地図>
■ホテルから香港トレイル出発点までの概念図
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■香港島フェリー埠頭からピークトラム山麓駅まで
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■ピークトラム山麓駅から山頂駅・セクション1起点まで
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<第2日目の朝>
■大分寝不足だ…
ホテルパノラマビューバイロンバスで最初の夜を過ごした.
昨日(1月28日),ホテル到着が遅くなったので,結果的に随分夜更かししてしまい,就寝したのが今日の0時10分であった.日本時間では1時10分である.日本にいるとき,私は3時30分から4時頃起床しているので,ほぼ徹夜に近い夜更かしをしたことになる.
そんなこともあってか,就寝してからもすぐには寝付くことができなかった,さらに,就寝後1時間ほど経った頃,右足の脹ら脛が攣りそうになる,急いで脹ら脛を揉んだりさすったりするが,攣りそうな気配が収まらない.仕方がないので手持ちのあめ玉2粒と「ツムラ68」を服用する.これで何とか攣りそうな気配は去った.しかし,引き替えに目が冴えてしまう.
それから後は,眠っているような,眠っていないようなあやふやな気分のまま,仕方なく5時頃起床してしまう.もちろんこれでは大分寝不足である.でも,体調は,まあ,まあ,だなと判断する.
窓のカーテンを開けてみる.もちろん外はまだ真っ暗である.
ベッド脇に備え付けられている時計を見ると,私の時計より15分ほど遅れている.この時計と,私の時計のどちらかが狂っているようである.私の腕時計もそれほど立派なものではないので,どちらの時計が正確かが気になるので,テレビを点けてチェックする.その結果,ホテル備え付けの時計が狂っていることを確認する.これまで何回となく日本のビジネスホテルに宿泊しているが,時間が狂っている時計に出くわしたことがない.一流ホテルの時計が狂っているとは…少々ビックリする.
6時丁度にモーニングコールの電話がある.
”そろそろ出掛ける準備をしなければ…”
ということで,部屋の整理と,ハイキングに持参するリュックや持ち物の準備をする.
■ホテル1階の日本経済新聞
6時25分,ホテル1階のロビーへ.
集合時間の6時30分まで,ちょっと時間があるので,ホテル備え付けの日本経済新聞に,ざっと目を通す.
今日のトップ記事は甘利経済相辞任である.
金銭授受はいただけないが,TPPであれだけ苦労した人材を,だからといって辞任させて良いのだろうか.ブログには政治的なことは,書かないようにしているが,何とも割り切れない気分である.そもそも100パーセント清廉潔白で実行力のある君子など実在するんだろうか?
2番目の記事はシャープのことである.東芝,シャープなど日本を代表する電気電子機械メーカーが苦境に陥っているとは…同業の企業で半生を過ごしたことがある私の心境も穏やかではない.日本のためにも,早急に立ち直って貰いたい.
昔,昔…
私はオーディオマニアだった.私ごとき貧乏学生には,東芝製の真空管は垂涎の的だった.それに私が最初に購入したワープロはシャープ製WD500.もうとっくに廃棄してしまったが,なかなか使い勝手の良いワープロだった.
そんな昔のことを思い出しながら,日経新聞の記事を読む.
<1月29日付の日本経済新聞>
<出発前のひととき>
■ロビー集合
ツアーリーダーHKさんの命令で,香港初日の朝は,6時30分に全員集合である.初日の朝食だけは全員一緒に食べるそうである.
一人の遅刻者もなく,全員が定刻の6時30分前に顔が揃う.こういうパンクチュアルなところが,日本人の特徴だと常々実感している.
<1階ロビー集合>
■朝食
6時30分から朝食である.
レストラン入口に立っている女性スタッフに朝食券を渡してレストランに入る.私たちが指定された席は奥まった一角である.
女性スタッフは,ニコリともしない.終始仏頂面をしているような気がするが,これはお国柄なんだろう.仕方ないことだと納得する.
朝食はバイキング形式.ズラリと並べてある食材は,ヨーロッパやアメリカのホテルレストランよりはオリエント風で,私の好みには合っている.もっとも私には食べ物の好き嫌いは全くないが…
特におかゆが気に入った.それに,写真には写っていないが,ヨーグルトとオレンジジュースも良かった.私が選んだ朝食は,下の写真の通りである.私には栄養のことは全く分からないので,これでバランスが取れているかどうかさっぱり分からない.でも,何だかんだ言っても,今日まで長生きしているんだから,結果良ければ全て良しということにしておこう.
<私の朝食>
■一旦自室へ
朝食を終えて,7時頃,一旦,自室へ戻る.
洗面,トイレを済ませる.「大」の方は渋りがち.これは海外旅行では毎度のこと.腹の調子がスッキリしないのは嫌だが,多分,時間が経てば解消するだろうと多寡をくくる.
出掛ける前に,部屋の中を一回り見回る.そして,全ての私物が鞄の中に収納されていることを確認する.
<ロビーにて>
■ランチボックス
1階集合は8時00分.
私は早めの7時45分に1階に降りる.まだ集合時間15分前なのに大半の方々がもう集まっている.
私たちは,これから現地駐在の日本人女性MKさんに案内をして貰うことになっている.ちなみにMKさんは徳島県出身の方である.
昼食後,現地の旅行社が準備したランチボックスを頂戴する.ランチボックスは大きなビニール袋である.袋の中にはサンドイッチ,メロンパン,くるみパン,リンゴ,バナナが無造作に放り込まれている.欧米風である.
ランチボックスを受け取ると,ズッシリとした重量感がある.
”こんなに沢山は食べられないな…”
と思いながらも,同時に,
”沢山あるに越したことないな…”
とも思う.
この辺りが,戦中戦後の食糧難時代を経験した私たち世代の弱みかもしれない.
<ランチボックス>
■自己紹介
ツアーリーダーのHKさんが,
「…皆さんが一箇所に集まる機会は中々ないので,ここで自己紹介をしていただきます.ただしお一人1分話したら17分も掛かってしまいますので,現住所とお名前だけでお願いします…」
とのこと.
たまたまの立ち位置で右回りに自己紹介を済ませる…が,頭が悪い私は,結局,どなたの名前も覚えられない.
”まあ,いいか…どうせ覚えてもすぐ忘れるから…”
と私は達観している.
<全員集合・自己紹介>
<フェリーボートで香港島へ>
■九龍側のフェリー乗り場へ
8時00分,MKさんを先頭に,ホテルを出発する.土地不案内な私は迷子になったら大変と,キンギョの糞状態で,必死にMKさんの後を追う.
傘を差そうかどうしようかと迷う程度の小雨が降っている.それでも路面がグッショリと濡れている.ホテル周辺の迷路のような道はゴミだらけ.
どこをどう歩いて居るのか分からないが,少し歩くと広々とした道路に突き当たる.道路の向こうには香港島が見えている.
<小雨の中,ホテルを出発する>
■フェリーに乗船
広い道路を渡って,斜め右の方向に数分歩いて,8時21分,スターフェリー埠頭(天星碼頭;Star Ferry Pier)に到着する.
街角で分厚い新聞のようなものを配っている人が居る.MKさんが,
「…タダですよ…」
というので,興味本位で1部頂戴する.全部漢字! 当然だが…
どうやら広告を集めたものらしい.でも50~60ページもありそうである.ホテルに戻ってから中味を見ようと思って,リュックに仕舞い込む.
MKさんから各自1枚ずつトークンを貰う.フェリー入口のゲートにトークンを入れて,一人ずつ船着場に入場する. 広い道路を渡って,斜め右の方向に数分歩いて,8時21分,フェリー乗り場に到着する.
MKさんから各自1枚ずつトークンを貰う.フェリー入口のゲートにトークンを入れて,一人ずつ船着場に入場する.そして,そのままフェリーボートへ.
<船着場からフェリーボートへ>
■九龍側から出港
フェリーボートの内部は意外に広い.
ボートが左右にユラユラと揺れるので,目が廻ったような錯覚に陥る.私たち一団はドヤドヤと船首部分にかたまって乗船する.現地の方も数人乗船している.
”この日本人の集団め! うるさいな”
と思っているかもしれない.
8時27分,フェリーボートは九龍側から出港する.ボートが走り出すと,船体全体がゆらりゆらりと左右の揺れが少し大きくなる.
船の中から香港島の摩天楼を眺めるつもりだったが,辺り一面に濃い霧が掛かっていて,残念ながら眺望はいまひとつである.
<フェリーボートの内部>
■香港島フェリー乗り場に到着
8時32分,フェリーボートは香港島側の船着場(七號碼頭;中環天星碼頭;Central Pier)に到着する.「行人天橋(footbridge)」という案内板を見ながら,皆さんの後に付いて歩く.
相変わらず雨が降っている.こんな天気の中をウォーキングなんて,実に憑いていないなと思うが,天気ばかりはどうにもならない.そういえば,1組のご夫婦は,今日のウォーキングは止めて,市内観光に切り替えるとのこと.そちらの方が,もしかしたら正解だったかなと思いながらも,懸命に皆さんの後を追う.
<香港島側のフェリー乗り場に到着>
<ピークトラム乗り場へ>
■沢山のビルを串刺しに…
駅のデッキを通過して「歴山大廈」というビルに入る.地階なのか1階なのか良くわからないが,多くの人が往来する通路になっている.ところで「廈」という字はお目に掛かったことがない.何て読むんだろう.どんな意味なんだろう…と,気になるが,まあ,いいか…
あちらこちらのビル伝いに歩き続ける.たちまちの内に,歩いた経路が全く分からなくなってしまう.とてもではないが一人では歩けない.
8時52分,ビル群を抜けて外へ出る.
”一体,何処なんだろう…”
私は手持ちの地図で,現在地を確かめたいなと思うが,そんな暇はない.先頭のMKさんに付いていくので精一杯である.
<このビルを手始めに沢山のビルを串刺しにする> <外に出る>
■雨の坂道
外に出ると,相変わらず雨が降っている.目の前の坂道を左の方向に登り始める.
8時59分,ちょっと不思議な格好の噴水の脇を通過する.噴水の水と雨水が一緒になって階段の一角を流下している.
<坂道を登る> <噴水の脇を通過する>
■ピークトラム山麓駅
どこをどう通ったか全く分からないが,8時59分,ピークトラム山麓駅(山下䌫車站;Lower Peak Tram Terminal)に到着する.
出札所(Ticket Office)の脇に山頂電車歴史珍蔵■(読めない)(Peak Tram Historical Gallery)がある.一寸覗いてみたいなという気もするが,団体行動では無理.
MKさんからピークトラムの乗車券を頂戴する.派手派手絵柄の乗車券である.
<ピークトラム山麓駅> <ピークトラム乗車券>
<ピークトラムで山頂駅へ>
■山麓駅を発車
乗車券をホーム入口のカード読取装置で読み込ませてホームに入る.
それほどの待ち時間もなく,電車がホームに入ってくる.ケーブルカーのホームにしては傾斜がかなり緩やかなので,一見,普通の電車のように見える.3両編成である.
日本の大山,箱根,高尾山などで見かけるケーブルカーは車体が勾配に合わせて平行四辺形の形に作られているが,ここのケーブルカーは一寸違う.普通の電車のように床が地面と平行になっている.つまり普通の電車が28度の急勾配を登るようなものである.
MKさんが,
「…右側の座席に座ると良いですよ…建物が斜めに見えますよ」
と説明する.
私達が乗車した電車は9時15分にピークトラム山麓駅を出発する.
急な勾配に差し掛かると,電車全体が斜めになるだけで,速度や乗り心地は日本でお馴染みのケーブルカーと同じである.
<山麓駅でケーブルカーに乗車>
■斜度28度の急勾配
発車するとすぐに急勾配になる.
高度が増すと,木々の間から斜めに傾いたビル群が見え始める.この景色が,このケーブルの売りだとのこと.
雨が降っているので,遠くのビルは良く見えないのが残念だが,斜めに見えるビルも確かに面白い.私はデジカメを構えて随分と沢山の写真を撮り続ける.
<ケーブルから斜めに見えるビル>
■山頂駅到着
9時20分,ピークトラム山頂駅に到着する.
駅はビルの中のような所にある.狭い通路でヤケに派手な品物を売っている店が目に付く.何を売っているのかちょっと興味があるが,取りあえずは写真を撮るだけで通過する.
”それにしても,えらくギンギラギンだな…”
私はこの店で日本と香港の文化の違いを垣間見たような気がする.
<山頂駅に到着> <通路沿いのハデハデ土産品売店>
■ビルの中でトイレ休憩
通路を進むと大きなビルの中を歩いていることに気がつく.そして,ビルの中のちょっとした広場に到着する.
ツアーリーダーのHKさんが,
「ここでトイレ休憩を取ります.トイレはエスカレータで登ったところにあります.」
と言う.
目の前には上り下りのエスカレーターがX字型に交差している.このX字が上下にいくつも連なっている.
「…一体全体,今,オレは何階に居るんだろう…?」
自分の立ち位置がビルの何階かが全く分からない.不思議な感じである.
<狭い通路を抜ける> <エスカレータのある広場でトイレ休憩>
<香港トレイルの出発点へ>
■雨に煙る眺望
トイレ休憩を終えて,9時38分,ビルの外へ出る.結局,このビルの何階から外に出たのかは分からず仕舞いである.
相変わらず小雨がシトシトと降り続いている.
私たちはどうやらかなり高い所に居るようだが,残念ながら煙る雨で視界が遮られてしまい,肝心の摩天楼は殆ど見えない(冒頭の写真).
ビルの前から歩き出す.殆どの人は傘を差している…が,私は,
”まあ,この程度の雨なら,傘を差すほどでもなかろう…”
ということで,雨具だけで歩き始める.
<ビルを出たところの広場> <広場から歩き出す>
■盧吉道(港島径)の案内板
9時29分,盧吉道(Hong Kong Trail)の案内板の前を通過する.この案内板には私たちがこれから歩く香港トレイル(港島径)の方向を示す板が取り付けられている.
ここから先,緩やかな登り坂を進む.
<盧吉道の案内板>
■香港トレイルの出発点
9時41分,屋根付きの案内板の前に到着する.ここが香港トレイル(セクション1)の出発点(標高100メートル)である.
案内板の写真を撮りたいが,前を歩く人たちの傘に隠れてしまい全体を写すことができない.
こんなときにすぐに諦めてしまうのが私流である(長い人生の間,これで随分割を食っていると思うが…).
”屋根だけでも写れば,まあ,いいか!”
<香港トレイルの出発点>
(つづく)
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「香港トレイル50km」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/66e122691315c1628f0ac6b16c47b250
「香港トレイル50km」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/0c78d4a15e2d1fb5ee7dd88c5d0bad50
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