<クリントン川>
ミルフォードサウンド(7):第3日目(1):トレッキング開始
(スケッチ旅行)
2003年1月28日(火)~2月5日(水)
第3日目:2003年1月30日(水)
<ミルフォードサウンドトラックの全体像>
■ミルフォードトラックの特徴
ガイド付きツアー(Guided Tour)と,ガイドなしツアー(Independent Tour)では,若干,1日当たりの行程が異なるが,開始後,3日目(Day Three)が最大のハイライトになる. ポンポローナハット(Ponpolona Hut)の標高は約400メートル,ここから標高1100メートルのパスハット(Pass Hut)まで,一気に登る.そこから標高約200メートルのクインティンハット(Quintin Hut)まで一気に下る.
水平距離ではポンポローナハット(17.5km)からパスハット(26.5km)までの9.5キロメートルの間に,約700メートル登ることになる.次いで,パスハットから,さらにクインティンハット(32km)までの約5.5キロメートルの間に約900メートル下る.
パスハット付近は,それほど標高は高くないが,南極に近い①にあるので,丁度,初秋の北アルプスと同じぐらいの風景と気候を楽しむことができる.
■概念地図
(上に続く)
■プロフィールマップ
<トレッキング第1日目の地図>
<テ・アナウの朝:事前説明会>
■ 早朝の散歩
6時30分に起床する.
早速,外に出てみる.序でにテ・アナウ湖畔をしばらく散策する.寒い.
7時30分,ホテルのレストランで朝食を摂る.例によってバイキング方式である.私は,何とはなしに,野菜中心にメニューを選ぶ.
■立派な地図
8時30分より,ホリディイン隣のガイデドツアー事務所で開催されるガイデドツアー説明会に参加する.近ツリからの参加者10数名が,30人ほど入れる会議室に集められる.
会議室入口でガイデドツアーのナビゲーション地図の配布を受ける.ラミネートしてある五つ折の日本語地図である.
■トレッキングの概要説明
事務所の小柄で中年の日本人女性が,ニコニコしながら会議室に入ってくる.そして,大声で説明を開始する.最初に,今回のトレッキングルート全体の説明を受ける.次いでトレッキングに必要な装備品の紹介がある.受講生から向かって左側に装備を着たマネキンが立っている.このマネキンは,タイツ,シャツ,トレッキング用ポーチ,虫除け,飲料水入れなどを着たり装着したりしている.
説明会はクドクドと長い.
<トレッキングの準備>
■必要な用品を揃える
説明会終了後,私は隣のトレッキング事務所を覗いてみる.事務所に隣接する売店で,ツアー参加者が思い思いに登山用品や薬品を購入している.
私も黒色のタイツ,長袖のシャツ,帽子,手袋,サンドフライ除けの防虫剤を購入する.これら一式で,日本円換算5,000円程度で済むj.すべてポリプロピレン製で黒色である.随分と安いなと思う.
注:これらの用品は,8年経過した現在でも愛用している.
再び説明会場に戻り,ロッジ宿泊中に使用するシーツを借用する.このシーツをトレッキング中使い続けることになる.
■ソソクサと昼食
説明会は9時過ぎに終了する.
9時半頃から10時40分頃まで.出発準備や,テ・アナウ湖畔の散策をしながら時間を潰す.そして,11時頃,ホテルをチェックアウトする. 12時00分から,ホテルのレストランで,そそくさと昼食を摂る.
■集合写真
13時30頃,ヒルトンホテル前で,今回の国際ツアーチームの記念写真を撮影する.現地ツアーコンダクター3人も入っている.参加者はニュージーランド,アメリカ,カナダ,中国,日本,イギリス,南アフリカ,アイルランド,オーストラリアの9カ国から来ている.
各自が自発的に記入した参加者名簿のコピーが配布される.ただし,記入するかしないかは自由意思.私はプライバシィの懸念があったので未記入.参加者の内で電子メールが通じないのは日本からの参加者だけである.もっとも,日本人の一般的な特質として,メールアドレスがあっても,公表しない人が多いのかも知れない.
<グレートハウス>
■いよいよトレッキング開始
本日,初日の行程はテ・アナウからグレードハウスまでである。まずは,テ・アナウダウンズ(Te Anau Downs)からグレードハウスワーフ(Glade House Warf)まで渡船で渡る。その後,1.2キロメートルほど歩いて,本日の宿泊地グレードハウスに到着する予定である。
記念写真撮影後,テ・アナウヒルトンホテル前でバスに乗車する。ここから約4キロメートル先まで,テ・アナウ湖沿いに北上する.湖面が朝日にキラキラと光っている.
14時30分頃,テ・アナウダウンズでランチに乗船する。そして出航。約1時間のクルーズでグレードハウスワーフに到着する.ここが,ミルフォードトラックマッキンノンパスの出発点である.
「いよいよ・・だな~ぁ!」
と興奮を覚える.
■グレードハウス到着
下船後,約4キロメートルのトレッキングロードを歩く.
道路の両側は深い密林に被われている.所々に案内板が設置されている.森林の様子は,何となくキナバル山の山麓を彷彿とさせる.浅学の私には良く分からないが,多雨地帯特有の植生なのであろう.背の高い闊葉樹が辺り一面に広がって繁茂している.どの木の幹にも,ベッタリと苔がへばり付いている.
16時丁度に,第1日目の宿泊場所,グレードハウスに到着する。
私達に割り当てられた部屋は食堂の裏手にある.露天の廊下を進むと靴脱ぎ場がある.そこからハウスの中に入ると,シャワー室,トイレ,居室が並んでいる.
居室には2段ベッドが3台備え付けられている.日本人男性4名には,一室に割り当てられる.これならば,ゆっくりと休める.日本の山小屋とは比較にならないユッタリさである.
私は長幼の序とやらの理由で,入口近くの下段に陣取らせて貰う.
注;この頃から,何処へ行っても参加者の中で最年長者になってしまう.
■ショートトレッキング
16時過ぎに,グレードハウス前の広場に全員が集合させられる.これから足慣らしのハイキングを行うとのことである.
現地のツアーガイドから,英語で,これか歩の散策ルートの説明があったが,私には肝心の英語が殆ど聞き取れない.全くチンプンカンプンのままの状態である.ただできることは,ときどき聞き取れる英語の単語を,頭の中で勝手につなぎ合わせて,想像逞しくするだけである.
16時30分頃,三々五々と出発する.グレードハウスの裏手から,なだらかな勾配の山道に入る.左手には,明日のルートの出発点になる吊り橋が見える.
深い森林に被われた山道をガイドの案内で進む.珍しい植物が繁茂している.私は植物のことは皆目分からない.チンプンカンプンだが,興味のある参加者は,ガイドの話に聞き入って居る.もちろん聞き入っている方々は,日本人を含めて,全員,英語が分かるのだろう.うらやましい!
■河原で一休みして戻る
小さな丘を越えると,小川の畔に出る.ここで一休み.河原に岩石に思い思いに座り込む.ガイドの話によると,この辺りの水は全て飲むことができるという.河原からは,遙か眼下にテ・アナウ湖が見えている.
休憩後,再びグレードハウスへ向けて森林を中を進む.緩やかな下り坂が続く.
途中,アイルランドから来たというコンピュータ技術者のカップルと雑談をしながら歩く.コンピュータという共通の話題だと,私でも英語を使って,いくらかコミュニケーションを図ることができる.
17時40分頃,再びグレードハウスに戻る.そして,一旦,自室に戻る.
<夕食,そして懇親パーティ>
■大満足の夕食
18時頃,靴を履いて食堂に向かう。いちいち登山靴を履いたり脱いだりするのが面倒である。食堂に行く途中で,旅行社から貰った日本語のMilford Track Guideが見あたらなくなった。どこかへ落としてしまったらしい。残念!
私の夕食はビーフ。今朝,出発するときに,ビーフ,チキン,ベジタリアンの3種類の中から,何にするかを,あらかじめ予約していたものである.注文通りの食事にありつけて大満足である.
■懇親パーティ
夕食後,全員が食堂に集まる.
現地ツアーコンダクターから,明日のコースの説明がある.英語の説明の後,全員が自己紹介を行う.各国の皆さんは,流暢な英語で,すらすらと自己紹介をする.
さて,私達日本人は,まず英語ができないので,モジモジ.
そこで,ツアコンのK島さんが,私達を代表して,
“We came from Japan・・・・”
とたどたどしい英語で一言二言挨拶をする.凄い度胸だ.感心する.次いで,全員,自分の名前だけを言う.
私達以外に,もう一組の日本人数名の団体が居る。このグループの代表は,饒舌に英語でまくし立てる.
国別.グループ別に何か,余興をやれということになる.
われわれ日本人群は,K島さんの発案で,「幸せなら手をたたこう・・・」を一斉に歌い,フロアーの人たちにも,歌に合わせて,一緒に自分の手や尻をたたかせる.これで,結構,盛り上がる.良かった!
1時間ほどで,顔見せの懇親パーティが終わる.
それぞれ自室に戻って就寝.
こうして,オーストラリア滞在3日目,トレッキング1日目は無事終わる.
(つづく)
「ミルフォードサウンド」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/103eee5ea122aa633e309290ccb8924e
「ミルフォードサウンドの次回の記事」
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/cd1f251ffdf92f8c73fc484e0cbd36b8
ミルフォードサウンド(7):第3日目(1):トレッキング開始
(スケッチ旅行)
2003年1月28日(火)~2月5日(水)
第3日目:2003年1月30日(水)
<ミルフォードサウンドトラックの全体像>
■ミルフォードトラックの特徴
ガイド付きツアー(Guided Tour)と,ガイドなしツアー(Independent Tour)では,若干,1日当たりの行程が異なるが,開始後,3日目(Day Three)が最大のハイライトになる. ポンポローナハット(Ponpolona Hut)の標高は約400メートル,ここから標高1100メートルのパスハット(Pass Hut)まで,一気に登る.そこから標高約200メートルのクインティンハット(Quintin Hut)まで一気に下る.
水平距離ではポンポローナハット(17.5km)からパスハット(26.5km)までの9.5キロメートルの間に,約700メートル登ることになる.次いで,パスハットから,さらにクインティンハット(32km)までの約5.5キロメートルの間に約900メートル下る.
パスハット付近は,それほど標高は高くないが,南極に近い①にあるので,丁度,初秋の北アルプスと同じぐらいの風景と気候を楽しむことができる.
■概念地図
(上に続く)
■プロフィールマップ
<トレッキング第1日目の地図>
<テ・アナウの朝:事前説明会>
■ 早朝の散歩
6時30分に起床する.
早速,外に出てみる.序でにテ・アナウ湖畔をしばらく散策する.寒い.
7時30分,ホテルのレストランで朝食を摂る.例によってバイキング方式である.私は,何とはなしに,野菜中心にメニューを選ぶ.
■立派な地図
8時30分より,ホリディイン隣のガイデドツアー事務所で開催されるガイデドツアー説明会に参加する.近ツリからの参加者10数名が,30人ほど入れる会議室に集められる.
会議室入口でガイデドツアーのナビゲーション地図の配布を受ける.ラミネートしてある五つ折の日本語地図である.
■トレッキングの概要説明
事務所の小柄で中年の日本人女性が,ニコニコしながら会議室に入ってくる.そして,大声で説明を開始する.最初に,今回のトレッキングルート全体の説明を受ける.次いでトレッキングに必要な装備品の紹介がある.受講生から向かって左側に装備を着たマネキンが立っている.このマネキンは,タイツ,シャツ,トレッキング用ポーチ,虫除け,飲料水入れなどを着たり装着したりしている.
説明会はクドクドと長い.
<トレッキングの準備>
■必要な用品を揃える
説明会終了後,私は隣のトレッキング事務所を覗いてみる.事務所に隣接する売店で,ツアー参加者が思い思いに登山用品や薬品を購入している.
私も黒色のタイツ,長袖のシャツ,帽子,手袋,サンドフライ除けの防虫剤を購入する.これら一式で,日本円換算5,000円程度で済むj.すべてポリプロピレン製で黒色である.随分と安いなと思う.
注:これらの用品は,8年経過した現在でも愛用している.
再び説明会場に戻り,ロッジ宿泊中に使用するシーツを借用する.このシーツをトレッキング中使い続けることになる.
■ソソクサと昼食
説明会は9時過ぎに終了する.
9時半頃から10時40分頃まで.出発準備や,テ・アナウ湖畔の散策をしながら時間を潰す.そして,11時頃,ホテルをチェックアウトする. 12時00分から,ホテルのレストランで,そそくさと昼食を摂る.
■集合写真
13時30頃,ヒルトンホテル前で,今回の国際ツアーチームの記念写真を撮影する.現地ツアーコンダクター3人も入っている.参加者はニュージーランド,アメリカ,カナダ,中国,日本,イギリス,南アフリカ,アイルランド,オーストラリアの9カ国から来ている.
各自が自発的に記入した参加者名簿のコピーが配布される.ただし,記入するかしないかは自由意思.私はプライバシィの懸念があったので未記入.参加者の内で電子メールが通じないのは日本からの参加者だけである.もっとも,日本人の一般的な特質として,メールアドレスがあっても,公表しない人が多いのかも知れない.
<グレートハウス>
■いよいよトレッキング開始
本日,初日の行程はテ・アナウからグレードハウスまでである。まずは,テ・アナウダウンズ(Te Anau Downs)からグレードハウスワーフ(Glade House Warf)まで渡船で渡る。その後,1.2キロメートルほど歩いて,本日の宿泊地グレードハウスに到着する予定である。
記念写真撮影後,テ・アナウヒルトンホテル前でバスに乗車する。ここから約4キロメートル先まで,テ・アナウ湖沿いに北上する.湖面が朝日にキラキラと光っている.
14時30分頃,テ・アナウダウンズでランチに乗船する。そして出航。約1時間のクルーズでグレードハウスワーフに到着する.ここが,ミルフォードトラックマッキンノンパスの出発点である.
「いよいよ・・だな~ぁ!」
と興奮を覚える.
■グレードハウス到着
下船後,約4キロメートルのトレッキングロードを歩く.
道路の両側は深い密林に被われている.所々に案内板が設置されている.森林の様子は,何となくキナバル山の山麓を彷彿とさせる.浅学の私には良く分からないが,多雨地帯特有の植生なのであろう.背の高い闊葉樹が辺り一面に広がって繁茂している.どの木の幹にも,ベッタリと苔がへばり付いている.
16時丁度に,第1日目の宿泊場所,グレードハウスに到着する。
私達に割り当てられた部屋は食堂の裏手にある.露天の廊下を進むと靴脱ぎ場がある.そこからハウスの中に入ると,シャワー室,トイレ,居室が並んでいる.
居室には2段ベッドが3台備え付けられている.日本人男性4名には,一室に割り当てられる.これならば,ゆっくりと休める.日本の山小屋とは比較にならないユッタリさである.
私は長幼の序とやらの理由で,入口近くの下段に陣取らせて貰う.
注;この頃から,何処へ行っても参加者の中で最年長者になってしまう.
■ショートトレッキング
16時過ぎに,グレードハウス前の広場に全員が集合させられる.これから足慣らしのハイキングを行うとのことである.
現地のツアーガイドから,英語で,これか歩の散策ルートの説明があったが,私には肝心の英語が殆ど聞き取れない.全くチンプンカンプンのままの状態である.ただできることは,ときどき聞き取れる英語の単語を,頭の中で勝手につなぎ合わせて,想像逞しくするだけである.
16時30分頃,三々五々と出発する.グレードハウスの裏手から,なだらかな勾配の山道に入る.左手には,明日のルートの出発点になる吊り橋が見える.
深い森林に被われた山道をガイドの案内で進む.珍しい植物が繁茂している.私は植物のことは皆目分からない.チンプンカンプンだが,興味のある参加者は,ガイドの話に聞き入って居る.もちろん聞き入っている方々は,日本人を含めて,全員,英語が分かるのだろう.うらやましい!
■河原で一休みして戻る
小さな丘を越えると,小川の畔に出る.ここで一休み.河原に岩石に思い思いに座り込む.ガイドの話によると,この辺りの水は全て飲むことができるという.河原からは,遙か眼下にテ・アナウ湖が見えている.
休憩後,再びグレードハウスへ向けて森林を中を進む.緩やかな下り坂が続く.
途中,アイルランドから来たというコンピュータ技術者のカップルと雑談をしながら歩く.コンピュータという共通の話題だと,私でも英語を使って,いくらかコミュニケーションを図ることができる.
17時40分頃,再びグレードハウスに戻る.そして,一旦,自室に戻る.
<夕食,そして懇親パーティ>
■大満足の夕食
18時頃,靴を履いて食堂に向かう。いちいち登山靴を履いたり脱いだりするのが面倒である。食堂に行く途中で,旅行社から貰った日本語のMilford Track Guideが見あたらなくなった。どこかへ落としてしまったらしい。残念!
私の夕食はビーフ。今朝,出発するときに,ビーフ,チキン,ベジタリアンの3種類の中から,何にするかを,あらかじめ予約していたものである.注文通りの食事にありつけて大満足である.
■懇親パーティ
夕食後,全員が食堂に集まる.
現地ツアーコンダクターから,明日のコースの説明がある.英語の説明の後,全員が自己紹介を行う.各国の皆さんは,流暢な英語で,すらすらと自己紹介をする.
さて,私達日本人は,まず英語ができないので,モジモジ.
そこで,ツアコンのK島さんが,私達を代表して,
“We came from Japan・・・・”
とたどたどしい英語で一言二言挨拶をする.凄い度胸だ.感心する.次いで,全員,自分の名前だけを言う.
私達以外に,もう一組の日本人数名の団体が居る。このグループの代表は,饒舌に英語でまくし立てる.
国別.グループ別に何か,余興をやれということになる.
われわれ日本人群は,K島さんの発案で,「幸せなら手をたたこう・・・」を一斉に歌い,フロアーの人たちにも,歌に合わせて,一緒に自分の手や尻をたたかせる.これで,結構,盛り上がる.良かった!
1時間ほどで,顔見せの懇親パーティが終わる.
それぞれ自室に戻って就寝.
こうして,オーストラリア滞在3日目,トレッキング1日目は無事終わる.
(つづく)
「ミルフォードサウンド」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/103eee5ea122aa633e309290ccb8924e
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