綿内克幸FSP BLOG

シンガー/ソングライター綿内日記

リチャード・アシュクロフト新バンドを聴く

2010-07-17 11:17:28 | MUSIC SELECTION
ex.ヴァーヴのリチャード・アシュクロフトがヒップホップ系のミュージシャンたちと手を組んだ新バンドRPA & THE UNITED NATIONS OF SOUNDを聴いている。http://www.nme.com/news/richard-ashcroft/52068

どうなるのかなと思っていたけれど、いつものソロよりも、「Bitter Sweet Symphony」以来 彼が得意としている3つか4つのコードのループで作り上げるグルーヴ系の曲がてんこ盛りのアルバムになっていた(キラーバラード1曲あり)。ノーザンソウル風のシングル「Born Again」なんていかにもリチャードの曲といった感じで癖になる。リアーナが歌ってもおかしくないような曲もあるけれど、どっぷりヒップホップ寄りにはなっていない。ソロキャリアでは最もカジュアルなアルバムかも(離れてしまうヴァーヴ信者はいるでしょうが)。

この人はカリズマティックな英国ロックシンガーとしても素晴らしいけれど、前述の名曲「Bitter Sweet Symphony」のように、3コードのループであれだけのメロディを練り上げられるメロディメイカーとしての冷静な側面、クラフトマンシップも素晴らしい。その辺りもっとスポットが当てられてもいいと思う(ノエル・ギャラガー並みに)。



Nada Surf

2010-06-12 23:47:08 | MUSIC SELECTION
世間がW杯で盛り上がってる隙に久々更新。

FOXチャンネルで「アメリカンアイドル」(いよいよクライマックス)を見ていると必ず流れるFOXドラマ「バーン・ノーティス」のCM。その主題歌を歌うNada Surfの曲がずっと気になっていて(「アメリカンアイドル」で歌われる曲より本来こっちの方が好みだし)、ゴー・ビトゥイーンズとかディペッシュ・モードとか全編ナイスカヴァーな最新アルバムを聴いてみたら良かった。シングルが良かったので期待大だったティーネイジ・ファンクラブが微妙な感じだったので、クラウデッド・ハウスが出るまではNada Surfだ。

さて、綿内組新作用曲作りセッションも後半戦。もう1、2パンチ目指して粘る。



歌ものポストロック?

2010-05-15 22:35:47 | MUSIC SELECTION
と呼ぶのかよくわからないけれど、カナダ産のバンドBroken Social Sceneのこの新しい曲、かなり気に入ってしまった。綿内組新作に入れる予定の最近の曲に相通じるものがある気がして。フランスのPhoenixとか、こういう新しいロック好き。トータス(松本じゃないよ)が絡んでるそうで一筋縄ではいかないサウンドだけど、歌とメロが人懐っこい。

何か訴えるものがあるようなバンド名だな。いったいメンバーは総勢何人だ?

フェニックスって良いね

2010-04-13 08:07:25 | MUSIC SELECTION
リハーサルへ向かう時にずっと聴いていたフランスのバンド、フェニックス。これいいですな。
同じくフランスのタヒチ80にも通じるギターサウンドで、もう少しエレクトロの味付けがある。最近の日本のバンド(サカナクション?)とかにも通じる感じなんだろうか。
本人達もびっくりのグラミー賞オルタナロック部門受賞ということで、すでに人気なんだな。若手のバンドでアルバムをフルでじっくり聴いたの久し振り。







おまけ グレン・キャンベル/恋はフェニックス(Jimmy Webb作 名曲)

シナトラ!シナトラ!シナトラ!

2010-02-14 17:53:40 | MUSIC SELECTION
今、1960年代以降のフランク・シナトラの作品が紙ジャケットで発売されている。対訳関係でちょいと関わらせてもらったので、大量の完成品を1枚ずつ味わいながら楽しんでいる。元々僕はディランのアナログは持っていなくてもシナトラのアナログは持っていて、よく聴いていた。

60年代以降のシナトラは正統派のジャズだけでなく、「夜のストレンジャー」や「ザッツ・ライフ」に代表されるようなポップスやロック寄りのサウンドにも触手を伸ばしていて、ヴァラエティに富んだ作品が楽しめる。かの有名な「マイ・ウェイ」の解説はU2のボノのペンによるものだ。

気品溢れる完璧主義者であるシナトラの凄味、歌詞の咀嚼力はネイティヴ並みの英語の理解力があればより楽しめるのに・・・というところは悔しいが、それでもスムース且つ時にソウルフルとさえ感じる歌声は非英語圏の万人に楽しめるものだと思う。http://umshop.jp/umshop/EachPage.php?code=94

ロックの殿堂 (ミック・ジャガー、U2を歌うetc)

2009-11-25 22:45:37 | MUSIC SELECTION
米国オハイオ州はクリーヴランドというところにロックの殿堂(Rock'n'roll Hall Of Fame)がある。12年くらい前に行ったことがあるんだけれど、それなりに楽しめる、結構硬派な志向のロック博物館なのだ(僕が行った時は60年代サイケデリック特集だった)。先日、メモリアルライヴがニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで行われ、かなりお腹いっぱいな豪華映像を沢山拾うことが出来る。U2をバックにしたセッションも、メタリカをバックにしたセッションも楽しい。しかしミック先生はどんな時もミックだな。

ミック・ジャガー、U2を歌う


ミックとU2とファーギー(ブラック・アイド・ピーズ)で「ギミー・シェルター」


スプリングスティーン、U2を歌う。


作者(スプリングスティーン)と歌い手(パティ・スミス)とそのファン(ボノ)による「Because the Night」


メタリカをバックに「You Really Got Me」を歌うレイ・デイヴィス(キンクス)


メタリカをバックに「パラノイド」を歌うオジー・オズボーン


ロックの殿堂。後ろに見えるのは五大湖のひとつで、海のように広大で汚い。工業地帯ということもあり、マッチの火を落とすと水面が燃え上がるという噂も。

海賊を追いかけて~ノラ・ジョーンズ

2009-11-19 20:16:53 | MUSIC SELECTION
ユニオンジャックをバックにして歌うのも最高だけれど、英国ロックしか聴かないというわけではない。ライアン・アダムス、エイミー・マン、キングス・オブ・レオン等の米国ロックをこの一年はよく聴いていたし、フレイもジェイソン・ムラズもフリート・フォクシズもデス・キャブ・フォー・キューティーも結構好きだ。で、今はこれも米国のノラ・ジョーンズとジョン・メイヤーを聴いている。どちらも強烈なシングルっていう曲はないけれど、ものすごく歌声が気持ち良いアルバムだった。今回のノラ・ジョーンズはちょっとダークなオルタナ・シンガー/ソングライターっていう感じだし、ジョン・メイヤーのファーストシングルはスリーフィンガーの素朴なフォークソングだ。両者ともメインストリームど真ん中の存在なのに、非常にこだわったことをやっていて、なおかつ誰の耳にも心地ち良いところが素晴らしい。
ノラ・ジョーンズ/Chasing Pirates



ジョン・メイヤー/Who Says

オアシスは本当に終わったの?

2009-10-23 19:10:16 | MUSIC SELECTION
 ノエル&リアムの度重なる兄弟喧嘩の末に遂に解散宣言のオアシス。本当に終わったの?
 大物になり過ぎて(英国は勿論、日本でも)今更彼らの名前を出すのも気恥ずかしいと思っている人も多いかもしれない。が、やはりノエルの作曲能力とリアムの声には、そこいらのバンドじゃ敵わない強さがある。ラスト作収録の哀愁サイケな「Falling Down」はここ数年のオアシス~ノエル・ギャラガーの曲の中でもベストだと思うし、彼らの音楽ををこの先発展させる為の鍵になる曲という気がした。だから残念ではある。愛憎半ばの兄弟だから、またそのうち一緒にやるだろうけど。
 レベルの違いはあれど、デビュー年(1994年)が一緒だったので、彼らのデビュー曲「Supersonic」をラジオ番組でかけたことがまるで昨日のよう。同期(笑)

オアシス(リアム抜き)「Fallin' Down」(Top Of The Pops)

書き物中にポール・ウェラー

2009-10-01 00:12:15 | MUSIC SELECTION
 シングル数曲以外はきちんと聴いていなかった昨年のアルバム「22Dreams」。ながらでポール師匠を聴くなんてちょっと怒られそうだけど、書き物をしている時に非常に心地良くはかどったのだった。R&B、トラッド、美しいストリングスもの、エキゾチックなインスト・・・シングルどうのこうのより全体が味わい深い作品で、「Wild Wood」や「スタンリー・ロード」以来のフェイヴァリットになった。そういえば、11月1日の札幌ライヴでは、ポール・ウェラー作品のカヴァーを1曲やることが決まっているのだった。

「22Dreams」より


おまけ ポール・ウェラー&エイミー・ワインハウス「悲しいうわさ」

整理中にエイミー・マン

2009-09-26 16:40:36 | MUSIC SELECTION
 じわじわとケツも叩かれているし、そろそろ新しい曲を作らねばと思い、栄養補給に色々なCDを聴いたりしている。作業部屋に無造作に積みあげられたままのCDを整理するついでに。そんな時、古い雑誌や新聞のように、整理の手を止めてCDに聴き入ってしまったりする。今回は昨年出て、きちんと聴いていなかったエイミー・マンの新作「@#%&*! Smilers」だった。今作はエレキレスのサウンドが癖になる。ちょうどひと月前に来日もしていたんだな。

 僕は女性アーティストの作品をあまり持っていないんだけれど(たまたま)、いつでも安定した作品を発表する彼女は、かなりお気に入りの女性シンガー/ソングライターだ。決して太くない彼女の声を生かすアレンジを施しているというのもあるけれど、力みなく歌って成立しちゃうんだよね、実に。羨ましく思う。

 黒木メイサ以上にシャープな目をした氷の金髪美女という感じだったティル・チューズデー時代から24年(今年49歳)、相変わらず美しいけれど、じわじわとジョニ・ミッチェルのような雰囲気になってきた。(180㎝を超える長身だそうでびっくり)。



ティル・チューズデー「Voices Carry」(1985年)懐かしいー!


最新作から「Freeway」(2008年)