≪手を動かさねばっ!≫

日常で手を使うことや思ったこと。染織やお菓子作りがメインでしたが、病を得て休んでいます。最近は音楽ネタが多し。

東南アジアの仏教美術と陶磁器展 仏教美術

2018-05-20 13:45:20 | 展覧会に行った話
東南アジアの仏教美術と陶磁器展 陶磁器 よりつづく
キャプションをうつし書きする。


仏陀左手 ドヴァーラヴァティー美術 8世紀 青銅26cm
長さ26cmもの手から推測した限り、この仏陀像は身長2mにも及ぶ大きなものだったろう。ドヴァーラヴァティー(タワーラワディー)期のものだったと想定されるので、時代に耐えられず本体は崩壊してしまったのであろう。見る限り大変精巧に作られており、技術はきわめて高かったものと推測される。

これは優雅。 完全な姿はどうだったんだろう?と思わずにはいられない。




ナーガ蛇上の仏坐像 ロプリー期 12~13世紀 23.5cm×48cm
とぐろを巻くナーガの上に、禅定印を結んで坐す典型的なポーズ。頭上には7匹のナーガが傘蓋として雨水から仏陀を守っている。右側の掌には、小さな蓋のついた容器らしきものを持っている。タイ族は中国の雲南地方から南下してきた民族だったから、雲南原産の茶は当時、薬用植物として貴重視されていた。また香料とも考えられるが、仏陀は大乗仏教では医師として讃えられていたというから、あるいは病める人を救済する薬師如来を表現しようとしたのかもしれない。




遊行仏 スコータイ14世紀 25cm×6cm
スコータイ時代を代表する遊行仏のポーズは、一見しただけではどれもがみな全く同じに見えるが、その歩く姿や左手の結び方は、みな各々違っている。その特徴はきわめてスマートであるものの、わずかに膝の部分が直線か曲がっているのかで、イメージは相当に違ってくる。




天界の踊り子アプサラス アンコール期12~13世紀 青銅33cm
優雅な姿態で両手両足を上げて舞うブロンズ製の女性像は、天界の踊り子であるアプサラスを模したものであろう。これらのモデルは、クメールのアンコール期に好んで創られたという。ほのかに微笑みをたたえ、片脚立ちで、しかもリズミカルに舞う様子は魅力的で、大きく反らされた脚と手の指先には、エレガンスな動きが感じられる。




横たわるヴィシュヌ神像 アンコール期12~13世紀 パプーオン様式 青銅54cm
立ったヴィシュヌ像は圧倒的に多いのだが、横たわるヴィシュヌ像の完成品は滅多にないので、これらのポーズをとる神像をうまく比較検討することが案外むずかしい。




ガルーダの上に乗るヴィシュヌ像 アンコール期12~13世紀 バイヨン様式 青銅29cm
ガルーダ(神鷲)は、ヒンズー教神話の中では鳥類の王とされ、同じ神話上のナーガ(蛇)の天敵とされている。ガルーダの像は半人間・半鳥類の姿で表現され、大蛇ナーガをしっかりつかみ、足で踏みつけている様子はよく像として表現されている。腰には大きな宝帯を巻き、腰から足にかけて人の形ではあるがずっと羽毛でおおわれている。

ヴィシュヌとガルーダと、あと どなた?


展覧会のポスター表:


裏:




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