梅雨空の中、夫とデート。
六本木に何年かまえにできた 国立新美術館に、初めて行った。
なんだかサボテンみたい。 黒川記章氏の設計らしい。
エントランスを見上げるとこんな感じ。
なんだか垂直が分からなくなりそう。
2階がカフェでした。
床に穴が開いていて、空気が出ている。
ウェグナーの椅子がならべてある。 奥の方の木の椅子で、イージーチェアCH25 だ。
しかしぶっちゃけ、この椅子のすわり心地は今一つだ。
後傾しすぎて、首が痛くなる。
2階のカフェにも有名なYチェアと座を編んだスツールが置いてあった。
むかーしウェグナー展を夫と観に行ったことがあるが、あのとき一番すわり心地がいい、と思ったのは
ダイニングチェアCH29 だった。
靴を履いてもちょっと高いかギリギリくらいだったけど、脚が斜めについているから、
下手に脚を切ったら、こんどは体重のかけ方で前に後ろに倒れてしまいそうだ。
気持ちよく使いたければ、0.8 倍モデルとかでないとダメかもなぁ。
有名な椅子はウェグナーだけじゃない。
上の写真の左手前の黒い椅子、上から3枚目とか4枚目にも写っている黒い椅子は、紺野弘道氏デザインの、RINチェア。
あとは写真を撮らなかったので、ちょうどいいサイトでも探してみよう、と検索をかけたが、
これが網羅しているところがわたしには見つけられない。
どこにでも行こう車イス とか 大内山雑記帳とか Yesterday & Today あたり、分かりやすいと思う。
たくさん高価な椅子がある! さすが国立だ、とか変に感心する。
裏をチェックする夫。 夫の作る椅子はすわり心地がいいです、と宣伝。
ちっとも展覧会の話が出てこない。
2階に上がる。こんなに向こうが遠い。 向こうの方が、お目当ての 『一角獣と貴婦人展』。
展示場に入って最初の印象は、暗い、ということ。
タピストリーは大きい。 がぶり寄りでじっくり眺めたいところなのだが、そうはいかない。
離れて全体を眺めるにしても、やっぱり暗すぎる。 作品を保護するためとはいえ、見えない。
チラシやポスターの方が、よっぽどよく見える。
細部を写真に撮って解説するブースもあるのだが、それは千花模様の柄だったり、動物だったり。
どうやらこの展示会は 「美術」 展なのであった。
わたしは 「工芸」 として観たかったのだ。 材料 とか 染料 とか 技法 とか、そういうものを。
そういうところを駆使した、そのうえで、あの時代のあの場所のイメージの読み解き方の話をしてほしかったのだ。
というわけで、なんだかもやもやしながら、部屋を出たのであった。
地下のミュージアムショップはかなり力が入っていて面白かったのだが、
これでもか、これでもか、とアートしていると、なんだか腰が引けてしまう。
建物も、これでもか、これでもか、とうねうねしていると、把握できなくて腰が引けてしまう。
尻尾巻いて出てきてしまった、というところ。
帰りに寄った、青山ブックセンター が面白かった。
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