二兎を追うものは一兎も得ず

全てを望む人が多い

相談室でも、メールでの相談でも、お電話での相談でも、全てを望む人が本当に多いです。
「髪を綺麗に見せて、カラーや縮毛矯正をしながら、抜け毛を無くして、毛を増やしたい」

こんな願いを持っている人が本当に多いのです。

これって、例えて言えば、

1. 身長160センチの人が体重120キロの肥満になってしまっていて


2. 糖尿病を発症していて、合併症が出始めて


3. 早急に体重を減らして痩せて、血糖値を下げないと


4. 命が危険にさらされているのに


5. 焼肉が好きで止められない状態

に近いのです。

目的や方向・方針が違う

好きなことや希望すること、体重を減らしたり、毛が増えるようにしていくことは、全く方向が違うのです。

誰だって、東京から大阪に行く必要がある時には、東北新幹線には乗らないだろうし、綺麗な紅葉を見たけりゃ、10月の信州や11月の京都に行くでしょう。まさか、紅葉を見に沖縄にはいかないですよね。

女性と若い男性は、全てを求める

ところが、こと美容や健康・育毛に関して言うと、平気で、全く方向違いの効果を望む人が多いのです。まあ、理美容師やヘアケア製品・化粧品の宣伝の中に、そういった効果が出ると言うものが多いので、望む気持ちは分からないではないです。

例えば、リンスインシャンプーがありますが、これって目的の違うことを一緒にしているので、非常に便利に思えます。が、こと育毛という観点からすると、最悪の製品なんですね。

洗うこととコーティングすることを一緒にしているでしょう？
と言うことは、現実には、洗浄成分も一緒に髪にも残るけど、頭皮にも残るのです。残りやすいのです。

おしゃれと美容・健康・育毛は並存しない

きれいに見せたり、格好よく見せたり、カラーをしたり、縮毛矯正をしたりするのは、髪の毛に何がしかのものを残留させたり、髪の繋がり方を変えたりすることです。

宣伝では、さも安全なものを使っていると思わせるようなことを言っているけど、必ず何年かすると、その安全と言っている製品や方法で薄くなっている人たちが出てきます。

そして、髪質自体を悪くしてしまっている人が多発します。

本当は美容・健康・育毛に役立つなら

でも、本当に育毛に役立つものや方法だと、次に育ってくる部位や生え変わってくる毛が、良質の髪になるはずなので、綺麗な本来の良質な髪質になってくるものなのです。

髪は死んだ組織の集まり

元来、髪には血や神経が通っていない死んだ組織の集まりなので、綺麗に見えるようになたりすることはないのです。

どんなに上質のものを入れ込んでも、一度痛んだものは戻らないのですね。
痛んだ爪は、痛んだままですよね。これを綺麗に見せるには、マニキュアを塗るくらいしかありません。

今はやりのヘッドスパで、髪が汚くなるなら、そのヘッドスパは頭皮のことを考えているのかもしれません。
が、髪が見違えるように綺麗になるなら、髪のためのヘッドスパであって、頭皮の為のものとは言えないですね。

その人の、今の本来の髪質が出るのがヘッドスパですから。

理由は、爪も髪も同じ角質です。痛んだ爪を綺麗に見せるにはマニキュアを塗るくらいしかないように、髪を綺麗に見せるなら何がしかを残留させる必要があるのです。