抜け毛も季節的に増えたり減ったりするが、皮脂の分泌量も季節に応じて増えたり減ったりするのが普通です。
これを増えて気持ち悪いからと取り始めると、頭皮の皮膚トラブルに繋がることがあるので注意したいところ。
■皮脂の分泌量が夏場に増える理由
夏場になり気温が上昇してくると、熱が体内に溜まらないように、毛穴を開いて放熱しようとします。外に向かって出そうとしますから、抜け毛も増やすくなります。
同時に乾燥してしまうと生きていられなくなるので、毛穴が開き外に向かって出そうとするので、皮脂の分泌量が増えます。
自然に増えてくる皮脂膜を、「ベタつくのが嫌だ」と綺麗に洗い去ってはいけないのですね。
■皮脂の分泌量は冬場に減る理由
この反対になるのが冬場です。気温が下がってくると、毛穴を引き締めて熱を外に逃がさないようにするのです。当然毛穴が引き締まりますから抜け毛も減り気味になります。
毛穴が引き締まりますから、皮脂の分泌量は夏場に比べて減ります。よく冬場に乾燥すると言うのは、この為です。夏場のように熱で皮膚が乾燥するのではないのを理解する必要はあります。
ただし、ここに書いている皮脂の分泌量の多い少ないは、頭皮を綺麗にしないような洗髪方法を採っている場合のものなので、普段から皮脂を取り頭皮を清潔にしている人は感じ方がかなり変わってくるかもしれません。
■皮脂の分泌がないと頭皮が駄目になる
上記のように皮脂は、人の体を保護する為に自然に分泌されているもので、保湿剤や皮膚を柔軟する役割と皮膚常在菌のエサ(弱酸性化)にもなっています。
顔や体を石鹸等の洗浄剤で洗わずに、お湯のみで洗うことを続けていると、綺麗なお肌になってきます。皮脂膜で保護され保湿され、体の内部から綺麗な角質層の生まれ変わってくるからです。ただし、現代人は常日頃から洗い過ぎているので、お湯のみで体を洗うようにすると最初は体が痒くなります。また、顔もお湯のみでの洗顔にすると、メイクとクレンジングで皮膚が傷んでいるので、顔の皮膚がボロボロになる人が多いと思います。
いずれも2か月3か月すれば綺麗な本来のお肌に戻ってきますけど。
これは、頭皮も同じ皮膚ですから、お肌と同じように皮脂の分泌がないとボロボロの頭皮になってしまい、育毛どころの話ではなくなります。
■皮脂を取り去る行為が皮脂の分泌量を増やし頭皮を駄目にする
こう言った皮膚=頭皮を保護し保湿し柔軟にし、皮膚常在菌のエサになり皮膚を弱酸性にする皮脂を取り去るから、皮脂の過剰な分泌を促し、皮膚常在菌のバランスを崩し、皮膚トラブル=頭皮のフケ・かゆみ・臭いの元になり、直接角質層を削り頭皮を痛めてしまうのです。
■なぜ皮脂が過酸化脂質化するのか?その理由が薄毛の原因かも?
皮脂が過剰に分泌されるのは、皮脂を取るようなケア方法を続けているからです。そんなケア方法を採っていると、皮膚上は弱酸性からアルカリ性に傾くので、皮膚常在菌のうちの黄色ブドウ球菌の繁殖やアラセチア真菌の繁殖が多くなり、頭皮を痛めで炎症を起こす元になります。結果、毛の育たない頭皮にしてしまい、最悪脂漏性の皮膚炎を起こすことにもなるのです。
また、現在日本国内で流通している主な農産物(国産・輸入)には農薬が残留していて、これが活性酸素の影響を受けて皮脂が過酸化脂質化している人も多いのではないか?と思います。また、同様にストレスを抱えている人も、活性酸素の影響で過剰に分泌された皮脂が過酸化脂質化して頭皮を痛める原因にもなっています。
過剰になっている皮脂・残留農薬・ストレス・強い紫外線、これらが頭皮を痛める元を作り薄毛の原因になっていると言えます。