笠取山山頂付近に咲くアズマシャクナゲ。
多摩川源流の地にある笠取山を歩いてきた。
ここは公共の交通アクセスが全くない地。その分人の入りが
少なく静かな山歩きを楽しむことができる。
作場平に着いたのは午前9時少し前。ウツギの花だろうか。
入り口の看板。熊注意にはいつもハッとさせられる。
暫くはカラマツの多い平坦な道を行く。この針葉樹林は100年ほど前に
東京の水源林保護を目的として植えられたもの。
登山道にはシロバナヘビイチゴの花。
綻び始めたばかりのクワガタソウ。
標高が高く、初夏のこの季節でもタチツボスミレが見られる
だんだんと傾斜がきつくなる
おや珍しいキノコを見つけた、食用ともなるアミガサタケだ。
沢沿いに進む道。沢は水を細くし小一時間で小沢となる。何度か橋を渡る。
ワチガイソウ
ニリンソウもまだ咲き残っている
見上げた先にはオオカメノキの花
湿地帯ではクリンソウも咲きだしていた。
一時間半で稜線に出た、ヤブ沢だ。
ここからは大菩薩ラインの柳沢峠からの林道となる。
まもなく笠取小屋が見えてきた。人影は見当たらない。
木材の搬出に使われたのだろうか
笠取山頂上直下の急斜面。
斜面にはぽつんぽつんとキバナノコマノツメが見られる。
息を切らしながらもなんとか頂上にたどり着いた。
あいにくの曇り空で富士の姿は拝めない。
その代わりといっては何だが、このシーズンはアズマシャクナゲが
見ごろを迎えている。
ツツジ科に属するアズマシャクナゲは花期が4月から6月にかけて。
山では5月下旬から6月にかけてが最盛期を迎える。
漢字では石楠花とかき、分布は本州の中部地方以北。青森と秋田、岩手では
見られないそうだ。
石楠花を堪能してから下山に向かう。
多摩川源流の碑がある水干。
源流部ではペットボトルに今夜の水割りの元を仕入れる。
いつもの昼食の地、雁峠に向かった。
この峠は奥秩父縦走を目指す人しか訪れないので、吹き過ぎる
風に浸りながらゆったりとした時を過ごすことができる。
小一時間ほど過ごして再び笠取小屋に戻ってきた。
下山時に見つけたマタタビ
下山するにつれ水量を増す多摩川源流。
帰りはあっという間だった。
ではこの辺で。