最近は祖父母のことをじいじ、ばあばと呼ぶのが普通のようだ。孫のいない私には
分からないのかもしれないが、傍で聞いているとべったりと絡みつくようなモフモフ感が
なんとも気色悪い。呼んでいるのが言葉を覚えたての幼児ならまだしも許せるが、
じき小学生になろうという孫、更にはその親が自分の父母のことをじいじ、ばあばと
呼んでるいのはどうも頂けない。おじいちゃん、おばあちゃんとしっかり呼んでほしい……
そんな風に思うのは私だけなのだろうか。蝉じゃあるまいに孫にじいじと呼ばれて
嬉しがっている姿を見ていると、何が辞意耳朶(私のPCではこう変換された)!
語順を少しいじったらじじい、ばばあじゃないかと毒づいてしまいたくなる。
3月中ごろからのインフルエンザと花粉症で今年は城山かたくりの里へ行くのが
随分と遅れてしまった。その分しっかりとカタクリの群生が見られたのは嬉しいのだが、
驚くほどの人出の多さには辟易してしまった。
着いたのは9時少し前だったが、もう駐車場には10数台の車が止まっていた。
入園料は500円、早春のこの時期にこれだけたくさんの花が見られるのだから高いとは思わない。
それにしても何株あるのだろう。緩やかな斜面一帯を覆っている。
カタクリはユリ科の花。
花の名は球根の形が栗の実を半分にしたような形をしていることから
むかしは名の通り片栗粉として使われていたそうだが、今は馬鈴薯の粉が
片栗粉の正体のようだ。
カタクリの異名には猪の舌(いのした)というのがあり、花の形が
猪の舌に似ていることから名づけられた。
古名としては堅香子(かたかご)。家持の歌が有名。
「もののふの 八十娘子(やそおとめ)らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花」
そのほかの異名。片子、初百合、片籠、傾籠など
カタクリの分布は北東アジア、朝鮮半島、千島列島、日本では北海道から九州まで。
早春に地上に姿を現し、開花・結実して初夏には地上から姿を消す。そういった一群の植物を
春の妖精(スプリング エフェメラル)というが、カタクリはその代表的な花だ。
アルビノ種の白花も稀に見られる
なお黄花カタクリもあるが、外国産でアメリカカタクリとも呼ばれ
背丈も30cm以上と高く、咲く時期も少し遅い。
食べたことはないのだが根(鱗茎)だけでなく、花や葉等もおひたしや和え物にして
食用にされているという。また漢方や滋養薬としても重宝されているという。
花言葉は「初恋」
その他に反り返る花弁の様子から「嫉妬」という花言葉もある。早春に先駆けて咲く様子から
「寂しさに耐える」というのもあるが、これは群生して咲くカタクリにはふさわしいとは思えない。
ショウジョウバカマとカタクリ
アズマイチゲとカタクリ
今日はこの辺で。