野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

生田緑地バラ苑の秋バ

2015-10-16 21:44:23 | 植物園

 10月の中旬となり秋バラが咲く季節となった。

去年に続き今年も生田緑地にあるバラ苑を訪ねた。

 

生田緑地公園の東口駐車場から坂を上って10分。開園を知らせる幟が見えてきた。

 

’57に作られ、3年に一度のバラ会議で半世紀以上の時を経て今年やっと殿堂いりした

フランスメイアン社のバラ カクテル。

 

 ピカデリーは北アイルランドマグレディ社で’67につくられた。

 

 同じマグレディ社のバンブリッジ’67。

 

  

 ドイツタンタウ社のバラを続けて3つ。

ヒストリー’03

 

 

 ノスタルジー、’95。

 

アルブレヒト デューラーローゼ’02。

 

 

スターザン・ストライプス。アメリカムーア社’76.

 

 プチホーリー。フランスメイアン社’68。

 

 

ニコール。ドイツコルデス社’84。

 

 

 

 ラ・リュー。日本小川宏’08.

 

同じく小川宏のマリンブルー’96.

 

 スペルバウンド。アメリカJ&P社’66。

 

 

 

 ピース。フランスメイアン社の世界で最初に殿堂入りしたバラ’45。

 

同じメイアン社の コテイリオン’99.

 

  フロリック。アメリカスイム社の’53.

 

 ゴードンズカレッジ。イギリスコッカー社’92。

 

 サリーホームズ。’12年に殿堂入りした イギリスホームズ社のバラ。

 

 ベティブープ。アメリカカルース社’99。

 

八重咲きのシスターエリザベス。イギリスオースチン社’06。

 

 同じくオースチン社のプリティジェシカ’93。

 

 これも同じオースチン社のシャルロット。といっても作られた年代が’93年なので

最近話題になったロイヤルべィビーに肖ったものではない。

 

 メイアン社のプリンセス・ド・モナコ。いわゆるロイヤルローズの一つで’82年の作。

なお生田緑地バラ苑にはロイヤルローズコーナーがある。

 

 

 ロイヤルハイネス。アメリカスイム&ウィークス社の’62。

 

 

 京成バラ園の焔の波。’67年に作られた。

 

 クローダマグレディ。ニュージーランド マグレディ社の’02。

 

 スペックスイエロー。オランダ’50年に作られた古いバラ。

 

 深紅の縁取りが貴婦人を思わせるダブルデライト。アメリカスイム社の’77年に作られ、85年に殿堂入りした。

 

平咲きのライラックチャーム。イギリス レグリース社’62。

 

 つるクイーンエリザベス。アメリカウイスラー社’57年。

 

オジリア。ドイツコルデス社 78年。

 

同じコルデス社のショッキングブルー。74年作。

 

これもコルデス社のエスメラルダ。

 

 芳純。ミスターローズとも呼ばれた鈴木省三氏が81年に作ったバラ。

 

バラのあでやかな色彩と香利を楽しみながら、2時間余りの至福の時

を漂っていた。

この辺で。

 

 

 


小仏城山のアサギマダラ

2015-10-13 22:46:41 | ハイキング

 

アサギマダラは長い距離を旅する渡り蝶だ。その生態を調べるために

日本全国でマーキング(油性ペンで翅に直接マークをつける)が行われていて、

その数は全国で年に数万頭に及ぶという。

 

 (アサギマダラ♀。後翅に黒い斑状の性標がない。)

 それを再捕獲することによって渡りの実態を調べるのだが、再捕獲されるのは

1%程度らしい。その記録によるとアサギマダラは夏から秋にかけて東北、関東、

東海地方から紀伊半島、四国地方と経て九州を抜け、沖縄方面へと南下していく。

(この個体は♂。後ろ翅に性標が見られる。)

渡りの最も遠い記録では、和歌山県から放蝶されたアサギマダラが80日後香港で確認されたという。

何と2500kmもの距離を飛んだことになる。

 

 

 

 西南諸島で羽化したアサギマダラの成蝶は、春から夏にかけて九州、四国、紀伊半島、東海、関東、そして

東北へと北上して来る。夏の間は標高1000mを超える高原地帯で多く見られるが、9月から11月になると

今日登ってきた城山や高尾山のような低山、平野部、海岸地帯にも降りてくる。。

 

渡りの過酷さを示すかのように片はねが折れ曲がっているアサギマダラ。ここで世代を繋ぐことができれば、南の地へは

子や孫の世代が渡っていくのだろう。

 

 夏の間、高原で見られるアサギマダラの多く(特に♂)はヨツバヒヨドリやヒヨドリバナ、フジバカマなどの花

に群がっている。最近の研究によるとメスを誘うフェロモンが、この花の蜜に多く含まれているか

らという。

 

この日は渡りを控えたアサギマダラたちが一生懸命花に取りつき蜜を蓄えていた。一帯ではフジバカマの花が

枯れ始めていたので、アザミやハグマ類、シラヤマギク、ツリガネニンジンなどにも蜜を求めていた。

 (二頭並んだうちの上の方が♂、下が♀)

 

急ぐことなくヒラリヒラリと優雅に飛んでいるのだが、目まぐるしく飛ぶ方向を変えるので私の腕では

舞い姿をとることはなかなか難しい。

 

 

 

 

 

アサギマダラの分布は広く、日本全土、朝鮮半島、中国、台湾を含めた東南アジアからヒマラヤ地方まで

かなり広い範囲に生息している。標高は0mの海岸地帯から2000級の山地まで見られる。

 

 長いものでは2000kmを3か月もかけて海を渡る。そんなアサギマダラだが寿命は意外と短い。

秋に産み付けられた卵は幼虫の姿で冬を越し、蛹になりさらには成虫になると長い渡りを始め、北上する。

でもその寿命は4,5か月と短いのだという。つまり成虫の一生の半分以上が渡りに費やされていることになる。

 

何とも不思議な謎の多い、だからこそ魅惑的な蝶である。 この辺で。

 


都民の森から槇寄山へ

2015-10-05 21:53:13 | ハイキング

 

 10月の初め都民の森の駐車場に車を止めて、大沢山→槇寄山→数馬と緩いハイキングをしてきた。

その日は昼から天候が荒れるというのでハイカーはいつもの2,3割程度。

駐車場に着いたのは9時ちょっとすぎたばかり。もう少し早く来たかったが、奥多摩周遊道路は

10月からは9時にならないと通行できない。

 

まだ陽射しもあり天候はしばらくは持ちそうだ。

カメバヒキオコシの群生。カメバヒキオコシの名は亀のしっぽのような葉の形から。

 

食傷するほどどたくさん咲いてはいるが、よく見ると可愛い花だ。

 

花後はこんな風になる。

 

 ヤクシソウ

 

アキノキリンソウ

 

 野菊の仲間としておこう

 

大滝までの林道沿いにセキヤノアキチョウジがたくさん咲いていた。

 

 

 細い針金のような茎の先にたくさんの唇弁型の花がつりさげられている。

 

 これはサラシナショウマ。やや時期を過ぎてしまったか。

 

 こ私には見分けが難しい花。標高(1000m)と季節から言ってシラネセンキュウといったところだろうか

 

三頭大滝を過ぎると沢に沿って登っていくことになる。

 

ブナの路。色づき始めたブナの大樹が多い。

 

季節がらキノコもたくさん見られる。

 

 

これは匂いをかいでみたらシイタケそっくりだった。しかも動物(クマのような足跡!)の食べ散らかした跡も近くに残されていた。

 

 

 

標高が1400m位のところで沢と別れた。山道の周りにはトリカブトの青紫の花が目立つようになってきた。

 

 

 

カシワバハグマ

 

葉の感じからするとオトコヨウゾメの実だろうか。

 

一時間と少しかかって避難小屋についた。ここまでであった人は2名だけ。

 

小屋の付近のオヤマボクチ

 

まだ残されていたユキザサの実

 

アザミに似た花

 

オクモミジハグマ

 

 

槇寄山からは富士が望めるのだが、今回は今にも降り出しそうな雨雲の向こうに隠れているのが残念。

 その手前のタワにちょっとしたお花畑があった。

ツリガネニンジンは少しだけは名が残されていた。

 

ゴマノハグサ科のコシオガマはヨツバシオガマの仲間で比較的低山で見られる。

 

 

淡い赤紫色の花がとても可愛らしい

 

 

 ヤマハッカは名前のようなハッカの香りはしない

 

他に何かないかと探していたら、嬉しいことにセンブリに出会えた。

 

センブリはリンドウ科の2年草。乾燥させて煎じたものが胃腸薬として用いられる。苦みのある薬になる草だが

 花の見た目は何とも可愛らしい。

 

 

 笹尾根をもう少し下る予定でいたのが、どうやら雨になりそうなのでコースを

短縮して西原峠から数馬へと下ることにした。

シラヤマギク

 

500mの標高を下ってやっと数馬の里に下りてきた。畑のわきで見つけたツルニンジン

 

 レイジンソウやアキノギンリョウソウとの出会いを期待したのだが、今回は残念ながら叶わなかった。

来年を期待しよう。 この辺で。