BORN To RUN
~LIVE To RIDE RIDE To LIVE~ バイクの整備・ツーリングのお話です。
 



  MR-Sの整備は最後まで替えようかどうか迷っていたヘッドライトまで交換し、ウェザーストリップの交換で長年モヤモヤしていた室内の幌とデタッチャブルトップの「カタカタ」音も劇的に解消しまして、限界効用 出費に見合う満足も薄くなるような気がしましたので一旦終了とします。
 っていうか、陽気に誘われて当に「啓蟄」(けいちつ) バイクの虫がごそごそと・・・

 Buell号ですが、昨年のGWで九州ツーリングに行って以来9か月以上の間、ほとんど乗っておりません。
 今年は、2年に1回の車検の年です。

 九州ツーリングの間、走行には支障はないのですが、アクセルを閉じると「バン!バン!」とアフターファイヤーが酷い状況でした。
 1996年製でODO26,000Km弱 アイドリング中にインテークマニホールド付近にパーツクリーナーを吹きかけるとストンとストールします。

 原因は2次エアーの吸い込みでほぼ特定できていますが、当面乗る予定もないので放っておきましたが、不調だと乗っても心持ちが良くなく、ますます乗る気になりません。
 意を決してインテークマニホールドシールを交換することとします。 


 下の写真ですが、ピンボケで失礼します。
 作業に先立ちまして、キャブレターを摘出しますので、Vバンクの前部にあるエンリッチナーのノブを外します。
 余談ですが、ハーレー等では、いわゆる「チョーク」の事を「エンリッチナー」と呼びます。別にチョークで全く通じる訳ですが・・・

 ちょっと知ったかぶりにお付き合いを(笑)

 ハーレーやBuellの一定の年式のものには「CVキャブレター」が使われており、CVキャブレターではエンリッチナーと呼んでいます。
 チョークもエンリッチナーも、エンジンが冷えている始動時に一時的に空燃比を濃くする為に使う装置です。

 チョークはキャブの吸気口を塞いで(閉めて)空気をたくさん吸わないようにしてガソリンを濃くする方法。
 一方、エンリッチナーとは、「リッチ」(濃い)で表されているとおり、吸入口はそのままで、空気量は変えずに別系統から追加でガソリンの量を増やして空燃費を濃くする方法です。
 チョークは空気を少なくすることで、相対的に空燃比を濃くし、エンリッチナーはガソリンの量を多くして空燃比を濃くするといったわけです。


 今回の作業を長らく放っておいた理由は、作業が大変で面倒だったからです。
 Vバンクの中にあるエアークリーナ、キャブレターを外して、インテークマニホールドを摘出し、シールを交換して再び組み付けるだけの作業なのですが、Vバンクが狭く作業がし辛いのです。

 ネット上での皆さんのご苦労を伺うと、多くの方が専用工具を購入して行っているようです。
 1/4インチのLの字型の首が短いヘックスレンチだそうです。2千円弱で「北川商会」という業者で売られているようですが、今回は手持ちのレンチを加工して作成します。

 バイスに挟んでL地の短い方を8mm程度切り落とします。


 今回使用した工具です。
 左端は摘出したインテークシールです。ガムのようにグチャグチャに軟化していました。

 L型レンチは長・短2本を加工しました。

 切った端の1つは、ラチェットスパナに差し込んで、狭い場所の早締め、緩めを楽に行う算段です。



 摘出したインテークマニホールドです。
 シールがアフターファイアーの吹き替えしで浴びた混合気でただれてブヨブヨになっていました。


 Vバンク内のエンジン吸気口もこびり付いたシールの残滓で「コピコピ」になっていました。
 アルミの地を傷つけないようにスクレイパーで慎重に取り除き、きれいにします。


 綺麗にしたインテークマニホールドに新しいシールを装着しました。


 何とかインテークマニホールドを装着
 ここでのコツは、いきなりボルトで固定しないことです。
 インテークマニホールドと、エンジンはシールを介してラバーマウントになっています。
 正しい位置は、キャブレター及びキャブレターを固定するステーで固定された位置となるので、この段階で強く固定するとキャブレターを装着する時に捻じれが生じて、せっかく新しいシールに交換しても二次エアーを吸ってしまうことがあるのです。
 
 強く締めこまず、インテークマニホールドを前後左右に軽くゆすって最も落ち付く場所で仮置きしておきます。


 キャブレターを装着し、固定します。
 その後で、そーっとキャブレターを再び外して、今度は正式にインテークマニホールドを固定します。

 回りくどい面倒な手順ですが、試行錯誤を繰り返して今の私にはベストな方法だと思っています。
 他に良い方法をご存知な方が見えましたら是非ごお教え願います。


 キャブレターを装着し、一息ついていたところにご近所さんが2名で押しながら不動のオートバイを持って見えました。

 長く乗っていない内にエンジンがかからなくなり、不動になったとのことです。

 YAMAHAのTW200?でしょうか?

 キムタクがドラマ中で乗っていたことから一世を風靡したバイクではなかったかと。
 中古で業者から購入されたとのことで、購入時からロングスイングアーム(ロンスイ)でエアクリーナーもバッテリーもなかったとのことです。

 バッテリーレス車は、レギュレーターの破損に起因した障害が起こりやすいので不動の原因は電気系統の可能性もあるのですが、業者から結構な値段で購入されたとのことで、先ずは電気系統は後にしてエンジンオイルの量と粘度を確認した上で、燃料系統からササっと点検していきます。


 ガソリンコックを空けるとガソリンは酷い異臭はないものの、激しくオーバーフローしてガソリンがダダ洩れです。
 フロートがチャンバー室の底で固着している模様です。
 ドライバーの柄でコンコンと叩いて衝撃を与えてもオーバーフローは止まりません。
 幸いエアクリーナーも無いことから急がば回れでキャブレターを外して簡易なオーバーホールをすることに決定しました。
 ささっと直して「すごい!」と思ってもらおうとした算段も失敗。
 20分位立っていましたので、パートナーに頼んでコーヒーでも飲みながら待ってもらうことにしました。

 キャブレターを外して分解
 予想通りフロートがチャンバー室の底に張り付いた跡がくっきり残っていました。
 はっきりとした原因があれば、改善の可能性もあるということで俄然ハッスル!


 キャブ内のジェット等外せるものは全て分解し、本体のガソリン、空気等の穴の全てにキャブクリーナーの泡を吹き込み、私も一緒にコーヒータイム

 30分位経過後に、全てのジェットやキャブ本体の穴にエアーコンプレッサーの高圧空気を通してキャブレターを組み立てて装着しました。
  
 キックを数回繰り返し、無事エンジンを始動させ軽く試運転しました。

 ロンスイのバイクに初めて乗りましたが、中々ユニークなハンドリングで新鮮でした。

 最後に、電気系統を改めて点検すると、バッテリーレスかと思っていたら、原付用の小さなバッテリーが装着されていました。
 急速充電をした上で、デジタルテスターで確認したら数ボルトしか出ておらず、お亡くなりになっていました。
 持ち主には、このバッテリーでは充電がされないので、キックで始動はするが、電気系統を傷めるのは必至なので交換するよう進言しました。

【メモ】TW キャブレター MJ #132


 今回、このバイクを持ってきたオーナーと、一緒に来られた方はご近所さんで、地区の総会(懇親会)でご一緒した際に修理依頼を受けました。
 オーナーさんはからは、お礼をしたいと何度もお願いされましたが、業者ではないので丁寧にお断りしました。
 自営で大工さんを営んで見えるとか。自分で建てられたオシャレな家に住んで見えます。
 お礼の代わりに、DIYのアイデア等を教えてもらいたいと伝え。これからも末永くのお付き合いをお願いしました。

 もう一人の方は、聞けばその方のお隣さんで、大型バイクとオープンカーを持って見える方でした。実は以前からどんな方だろうと興味を持っていたお宅の方でした。(笑)

 これからもご近所さんとして、いつでもコーヒー等飲みに遊びに来てくださいと(笑)

 サラリーマンだと、ややもすればご近所付き合いも中々する機会も無いのですが、年を重ねリタイヤする日もやがて来ます。
 今日は、そんな意味で良い一日となりました。


  

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  ・その他    : 友達、ガレージ整理 etc

(c) 2018 BORN To RUN Lab JF2QWP



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