特にこれといった大きな病気にかかったこともない50歳台のSさん。人間ドックでコレステロールが高いと指摘されクリニックを受診。「 先生、自覚症状は何もないのですが治療は必要ですか?」と。「あなたの場合は悪玉コレステロール(LDLコレステロール)がかなり高いので治療を勧めます。乳製品や魚介類の過剰な摂取はありませんね。」「特に普通です。」ということで内服治療を開始し、1か月半後に血液検査を行った。「見事に下がって、理想的な値になりましたね。」「先生、こんなによく効くんですね!服用を止めたらどうなりますか?」「ほとんどの場合は、逆戻りです。」心臓治療(冠動脈カテーテル治療)を行っている私からすると、狭心症や心筋梗塞で治療をしてきた患者さんの血管には、べっとり(もはやカチカチ)にコレステロールの塊がくっついているのに頻繁に出くわすため、一般の医師に比べて積極的に治療を勧めています。