診察室でのひとり言

日常の診察室で遭遇する疑問、難問、奇問を思いつくままに書き記したひとり言

新型コロナ感染症に罹る(かかる)のは難しい!

2021年02月07日 | 新型コロナウィルス

毎日TVに煽られた生活に鬱傾向になったりノイローゼ気味になっている患者さんに私の一言で皆、元気になって帰られる。新型コロナウィルス感染症に罹るのは非常に難しいということである。この感染症が拡がりだして約1年が経過したが、本日現在で日本人の感染者の総数は約 40 万人である。日本の人口は13千万人。その割合を計算すると感染者の人口に占める割合は 0.3 %である。つまり1000 人に 3 人程度である。1年以上経過して、この程度の数字である。すでに回復した人は36万人、死亡者は 6,300 人。今現在の罹患者は 34,000 人程度で人口の 0.03 %弱(1万人に3人)ほどである。無症状感染者が含まれての数であるが、PCR検査を受けず水面下に存在する無症状者はさらにいることは事実である。仮に水面下の無症状者が 23 倍いたとしても、人口の 0.060.09 %に過ぎない( 10 倍いたとしても 0.3 %)。感染する可能性が 0.060.09 %ということは、簡単な話、1 万人の人に出会って 69 人の感染者とすれ違った程度( 1,000 人に出会った程度では精々 1 人いるかいないか程度)である。クリニックには毎月約 1,300 人ほどの患者さんが来院される。1年間で 15,600 人の診察をしたことになる。単純計算すると 913 人がコロナに罹った人が通過して行った計算になるが、現時点で把握できている感染者数は 2 名である。ともに、診察日の 3 週間ほど後のことなので、診察中には感染されていなかったことになる。申告されていない人もいるであろうからもう少し数字は上がるかもしれない。常々言ってきたが、相手、周囲の人のマスクの確認と手洗いをしていれば罹らない。逆に言えば、何故罹る人がいるのか???である。ある意味、罹ってしまった人はそれなりの行動をしていたのだと思われる。可哀想なのは同居する家族である。皆がちゃんとしていれば、収束にさほど時間はかからないはずだが、ちゃんとしていない者がいるから拡がり続けるのである。どの世界も理想通りには行かない。このような人たちがいるから。