最近、政治家が暑さ対策にと考えてかマスク型のフェイスシールドを着けている姿をよく見かける。これは非常に危険な発想である。口から発せられた唾液をマスク同様ブロックできるので同じだと考えているのであろうが、発せられるのは唾液以上に目に見えない霧状の体液(息)がはるかに多い。従来のマスク(布、不織布)ではその殆どを布で吸着してくれるので、マスクの隙間から例え漏れたとしても感染するほどの量でもなく、広範囲に散ることはない。それに比べ、マウス型のフェイスシールドは口から鼻方向にかけて全く防御がなく前方、上方に勢いよく飛び出して行く。これならマスクをしていない場合より上方に飛び出すため、却って遠方に飛び散ってしまう。こんなことは医者でもなくても考えればわかることなのに、政治家が率先して着けていることに最早この国は終わったと腹立たしく感じる。特に安部のマスクを馬鹿にして対抗したつもりか、立憲民主党の枝野幸男議員が政治家では最初に着けたように記憶するが、相変わらず役に立たない野党のすることにはここにきても馬鹿げている。この勝負、安部 vs 枝野は 100 vs 0 で安部の勝ちである(別段、安倍政権を肯定する気は毛頭ないが)。今日、診察中にMさんが 「 最近、マスク型のフェイスシールドを着けることでコーラス部が再開したのですが、参加しても大丈夫でしょうか? 」 との質問があった。 No である。 「いえいえ、参加はやめた方がいいですね。布のマスクをしてするならまだしも、大きな声をだして皆が一斉にマイクロの噴霧唾液(息)を大量に出しているなど居酒屋以上に危険です。感染者が一人でもいれば、新聞沙汰のクラスターになりますね。」 恐ろしいことを平気でやっている世の人たちがいることに驚きを感じた。マスクを外した人、マスク型のフェイスシールドをした人と至近距離で接しないこと、手洗い・うがいなく食事をしないことさえ徹底すればさほど容易に感染なんてしないはずである。感染者の唾液などの体液を直接吸い込んでしまったり、15分以上1~2M程度の距離でマスクなしで長話をするような場合を濃厚接触と考えられている。最近、コロナ感染症が飛沫感染以外に空気感染も否定できないなどといったWHOの発表?があったようだが、凄く疑問に感じる。空気感染があり得たら日本中莫大な感染数になっているであろうし、5月の時のような一時的収束など起こり得るはずがない。尤も、空気感染などすればマスクでも防御はできないはずである。過剰に怖がらず、皆がマスクして手洗い・うがいをして食事すれば感染はかなり防げるのだが・・・。
PS; 何度も診察中に聞かれるのだが、マスクのウィルス吸引予防効果は弱く、加害者(感染者)が発する唾液や息を撒き散らすことの防御効果は大きいことを再確認する。それなら何故、自分がマスクをする必要があるのだろうかと悩んでいる人がいる。ここが問題である。誰がいつ感染しているかわからず、感染していても無症状の時期があるため、自分は感染していない大丈夫であるとは言えないということが理解できていない。だから、感染拡大が終わらない。