10月21日は「あかりの日」らしい。
1879年にトーマス・エジソンがはじめて実用的な白熱電球を発明した日だそうだ。
これにかこつけて我が家の照明について書いておくことにする。
はっきりいってウチは照明器具には金をかけてない。
そして、エジソンの恩恵をたっぷり受けているといっていいほど、白熱電球が多い。それもごく普通のやつ。
ソケットは碍子の汎用品である。被いや笠があるような照明はひとつもない。
写真のように壁付けにしてある。
壁を四角にへこませている(これも
ニッチ利用?)ところとあわせ、建築家の意匠である。
壁付けの利点は空間を広く見せること。吊り下げ式の照明だと、照明器具の存在感の大きさから、その位置まで天井が下がっているかのごとく感じることがある。しかし、壁付けだとそういうことはない。
我が家の場合、天井の照明もダウンライトで、空間を大きく見せる工夫がしてある。
蛍光灯も使っているが、間接照明の光源として電灯自体は隠れている。
贅沢な照明器具を使わなくとも、安っぽくならないように設計してくれていると思う。
プライスが直結するハードの豪華さではなく、配置の仕方というソフトの工夫でプライスレスな価値を生んでいる。
こういうところが、ローコストでできるだけ大きな価値を生む建築家のテクニックなのだと思う。
ただ、必ずローコストで済むかというと微妙な部分もある。
我が家の壁は漆喰塗り仕上げなのだが、左官さんがぼそっと話していた。
「こういう風に照明つけられちゃうと、光のあたり方で塗りの巧拙がはっきりでちゃうんで大変だ」
我が家には、蔵の壁もやっているというベテランの左官さんが動員された。
この様式とすることで、見積もり段階から左官の労力が意識されると、左官工事費は多めに請求される恐れがあるかも。木の壁とかなら影響はないだろうけど。
一方、手抜きできない仕様ともいえ、職人さんがプライドからいい仕事をやらざるをえないという安心感もある。