家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

閉める家、開ける家

2005年04月05日 | 家について思ったことなど
家づくりの出発点といっていい段階で、私は窓を開けたら気持ちいい家を念頭に置いていた。
現代では、窓を閉めることで(温・湿度的に)快適環境をつくる高性能住宅がある。しかし冬などを想定すれば「閉めて快適」は納得できるものの、ほかの季節に窓開けしたくならない家はいやだった。

最近は、窓を開けたときの気持ちよさが真剣に考えられていない住宅が増えているのではと懸念している。
実際、「べつに窓を開けたければ開ければいいんだよ」という発言をする高性能住宅の作り手がいる。その言葉からは、窓開けに前向きなニュアンスは感じられない。どういう風に窓を配置したら気持ちが良くなるかあんまり考えていないということが伺えてしまう。

 そうだとすると躯体や設備の高い性能が、ほかの項目の設計を怠けさせているように思えてくる。
閉めていても快適にできるが、「開けてもすばらしい」っていうのをウリにしたビルダーがいたら、私はきっと興味津々で話を聞きに行ったことだろう。どうせ高性能なら通風や開放感といった「ソフト」面でも高性能を追及してほしい。
 なかなかそうならないのは、「窓を開けなくてもいい家」と、「窓を開けたくなる家」というのが、根っこの部分で思想が違っているせいかもしれないと思い始めている。