ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

旅の豆知識「都道府県立博物館」

2017年08月29日 | 旅の豆知識
 最近は旅先でよく博物館をみかけるようになりました。何気なく、立ち寄ってみたら、斬新な展示や映像があって、以外に面白かった。なんて経験はありませんでしたか。近年は新しく作るところが増え、世界一博物館の多い国になったとか‥‥。そんな中の一つに行ってみると地方の歴史や文化を概観することができ、これからの旅のヒントにもなります。               
 博物館と聞くと、古いものが展示してある所と思っている人が多いかと思います。しかし、最近出来た博物館は色々な工夫が施されています。一つは、実物大展示です。建物や自然環境を、原寸大に復元してあって、まさにその場所にタイムスリップした感覚になれます。一つは、映像です。マルチビジョン、立体ビジョンなど臨場感あふれるものを楽しむことが出来ます。これで結構面白いですよ。
 特に、最近の都道府県立博物館の充実には目を見張るものがあります。規模も大きく、多彩で、変化する博物館に足を運んでみませんか?

〇「博物館」とは?
 広辞苑によると、「古今・東西にわたって考古学資料・美術品・歴史的遺物、その他の学術的資料を博く蒐集し、これを組織的に陳列して一般公衆の展覧に供し、学術研究の資とし、社会教育に寄与するための施設。」となっていました。また、博物館法では、「博物館は,歴史,芸術,民俗,産業,自然科学等に関する資料を収集し,保管し(育成を含む),展示して教育的配慮のもとに一般公衆の利用に供し,その教養,調査研究,レクリエーション等に資するために必要な事業を行い,あわせて,これらの資料に関する調査研究をする機関である」とされています。
 日本では、1872年(明治5)に文部省博物局の管轄で湯島の聖堂に開設されたのが最初とされ、1875年(明治8)になって内務省管轄の博物館が設置されました。この博物館は、帝国博物館、東京帝室博物館などと名称を変え、太平洋戦争後、国立博物館となり、1952年(昭和27)に現在の東京国立博物館になったのです。そして、戦後になって博物館の数は急速に増えていきました。
 日本では現在、博物館の数は増加傾向にあり、文部科学省の調査では、2011年(平成23)10月現在で、5,747館があります。

☆「都道府県立博物館」のお勧め

(1)北海道博物館と北海道開拓の村(北海道札幌市厚別区)
 1971年(昭和46)に北海道の開道100年を記念して開設された「北海道開拓記念館」を前身とし、2015年(平成27)4月18日に開館した総合博物館で、北海道の開拓の歴史を知ることが出来ます。また、隣接する「北海道開拓の村」へ行くと、54haの広大な園内に52棟の歴史的建造物が移築又は再現されていて、開拓当時の村を形成しています。夏は鉄道馬車が走り、冬は馬橇が走るといった念のいれようです。

(2)東京都江戸東京博物館(東京都墨田区)
 1993年(平成5)3月28日に開館した東京都立の歴史博物館で、1階に企画展示室、3階に「江戸東京ひろば」、5階と6階に常設展示室があります。常設展示室には「江戸ゾーン」と「東京ゾーン」があり、「江戸ゾーン」には実物大の日本橋や中村座などが復元されていて、見ごたえがありました。また、「東京ゾーン」には、明治維新、文明開化、関東大震災、東京大空襲などの展示があってとても興味深いのです。展示内容も豊富で、図書室(7階)、映像ホール(1階)や映像ライブラリー(7階)などもあり、1日楽しめました。

(3)新潟県立歴史博物館(新潟県長岡市)
 2000年(平成12)8月1日に開館し、新潟県の歴史展示を中心に縄文時代の文化や新潟県の歴史・民衆生活に関する資料などを展示しています。特徴は、「縄文人の世界」のコーナーで、縄文時代の人々の生活を実物大で復元したジオラマ展示をしていることで、とてもリアルに作られていてびっくりします。また、「雪とくらし」のコーナーでは、世界有数の豪雪地・高田(現上越市)の雁木通りと、軒を連ねる商店の冬の様子が再現されていて、これも驚かされます。

(4)和歌山県立博物館(和歌山県和歌山市)
 設立は1971年(昭和46)ですが、現在の施設は1994年(平成6)に移転新築したものでした。管内の常設展示室では、古代の人々の生活から高野山や熊野三山、熊野古道の資料、紀州徳川家旧蔵品など、和歌山の文化歴史に関する展示を行っていて、わかりやすい展示が特徴で、音間から子供まで楽しめるようになっています。

(5)広島県立歴史博物館(広島県福山市)
 1989年(平成元)11月3日に開館した県立の歴史博物館で、草戸千軒町遺跡出土品(国の重要文化財)を中心に瀬戸内地方の交通・交易や民衆生活に関する資料などを展示しています。特に、往時の草戸千軒町の町並の一部が、実物大のジオラマで再現されているのが特徴で、2014年(平成26)4月に「ふくやま草戸千軒ミュージアム」の愛称が付けられました。

☆日本の都道府県立博物館(総合系博物館)一覧

<北海道>
・北海道博物館(北海道札幌市厚別区)2015年4月18日開館

<東北>
・青森県立郷土館(青森県青森市)1973年9月20日開館
・岩手県立博物館(岩手県盛岡市)1980年10月5日開館
・東北歴史博物館(宮城県多賀城市)1999年10月9日開館
・秋田県立博物館(秋田県秋田市)1975年5月5日開館
・山形県立博物館(山形県山形市)1971年4月1日開館
・福島県立博物館(福島県会津若松市)1986年開館

<関東>
・茨城県立歴史館(茨城県水戸市)1974年9月3日開館
・ミュージアムパーク茨城県自然博物館(茨城県坂東市)1994年11月13日開館
・栃木県立博物館(栃木県宇都宮市)1972年10月開館
・群馬県立歴史博物館(群馬県高崎市)1979年10月21日開館
・群馬県立自然史博物館(群馬県富岡市)1996年10月22日開館
・埼玉県立歴史と民俗の博物館(埼玉県さいたま市)1971年11月開館
・埼玉県立自然の博物館(埼玉県秩父郡長瀞町)1981年開館
・東京都江戸東京博物館(東京都墨田区)1993年3月28日開館
・千葉県立中央博物館(千葉県千葉市中央区)1989年2月6日開館
・神奈川県立歴史博物館(神奈川県横浜市)1967年3月20日開館
・神奈川県立生命の星・地球博物館(神奈川県小田原市)1995年3月20日開館

<中部>
・山梨県立博物館(山梨県笛吹市)2005年10月15日開館
・新潟県立歴史博物館(新潟県長岡市)2000年8月1日開館
・長野県立歴史館(長野県千曲市)1994年11月3日開館
・富山県立山博物館(富山県中新川郡立山町)1991年11月1日開館
・石川県立歴史博物館(石川県金沢市)1986年10月24日開館
・福井県立歴史博物館(福井県福井市)1974年4月日開館
・福井県立恐竜博物館(福井県勝山市)2000年7月14日開館
・岐阜県博物館(岐阜県関市)1976年5月5日開館

<近畿>
・三重県立博物館(三重県津市)1953年6月26日開館
・滋賀県立琵琶湖博物館(滋賀県草津市)1996年10月20日開館
・京都府京都文化博物館(京都府京都市)1988年10月1日開館
・和歌山県立博物館(和歌山県和歌山市)1971年4月開館
・兵庫県立歴史博物館(兵庫県姫路市)1983年開館
・兵庫県立人と自然の博物館(兵庫県三田市)1992年10月10日開館

<中国>
・岡山県立博物館(岡山県岡山市)1971年8月開館
・広島県立歴史博物館(広島県福山市)1989年11月3日開館
・鳥取県立博物館(鳥取県鳥取市)1972年10月1日開館
・島根県立古代出雲歴史博物館(島根県出雲市)2007年3月10日開館
・山口県立山口博物館(山口県山口市)1912年4月1日開館

<四国>
・香川県立ミュージアム(香川県高松市)1999年11月16日開館
・愛媛県歴史文化博物館(愛媛県西予市)1994年11月19日開館
・徳島県立博物館(徳島県徳島市)1990年11月3日開館
・高知県立歴史民俗資料館(高知県南国市)1991年5月3日開館

<九州・沖縄>
・九州歴史資料館(福岡県小郡市)1973年開館
・大分県立歴史博物館(大分県宇佐市)1981年11月1日開館
・佐賀県立博物館(佐賀県佐賀市)1970年10月14日開館
・長崎歴史文化博物館(長崎県長崎市)2005年11月3日開館
・宮崎県総合博物館(宮崎県宮崎市)1971年3月開館
・鹿児島県立博物館(鹿児島県鹿児島市)1953年3月開館
・鹿児島県歴史資料センター黎明館(鹿児島県鹿児島市)1983年10月21日開館
・沖縄県立博物館・美術館(沖縄県那覇市)2007年11月1日開館