昭和建築学会


昭和の建築物や路上にあるオブジェなどを中心にご紹介します。

昭和建築学会 第54回 北千住 1

2014年02月02日 | 建築

北千住の街を徘徊してきた。

今回初めて知ったのですが、北千住という地名はないとのこと、千住といえば北千住の駅の界隈とのこと、南千住の駅の界隈は千住と呼ばないとのこと……、などなど。

 

北千住は宿場町で、元遊郭街。やはりそれを期待して半日徘徊をしてきました。

 

 

まずは山路医院さん。この看板の立っているのって公道じゃないですか?

そのくせ、変に堂々と立っています。

看板の後側にまわってみました。

 

 

なんと木の柱で堂々と支えてある。

おまけに植木鉢の護衛つき。

 

この街はいける、とわたしは直感しました。

連続でご覧ください。

 

 

 

 

 

どうです。歯医者さんがこんな看板を設けている。

普通なら、オールタイム¥5000とか書かれるはずの、電光の看板ですよ。

ポップだなあ。

 

 

なんと、東京の大通りからは絶えて久しいコンクリートブロックの道。

もし、ここで街頭闘争が起こったら(起こらないって(笑))どうなるんでしょう?

 

 

ちょっと、ちょっと、右手奥の建物が公道にはみ出してるんじゃないですか?

 

 

荒木町も路地の街だったけど、北千住も路地の街。

人が一人かろうじて通れる路地です。

こんな路地が入り組んでいるんです。

 

 

古い商店でしょうか?もちろん営業はしていません。

木の窓枠ですよ。

左手の木の棚に関心が向いてしまいます。

 

 

商店2階。人は住んでないのかな……。

宿場町、街道沿いによくあるように、格子がちゃんと作られています。

庇のしたに、ぼん、ぼん、ぼん、と突き出た柱(とはいいませんね(笑))、とりあえず木といっておきましょう、

が何か頑固そうです。

 

青と白のビニール庇がレトロですね。

 

 

おっと、でました。旅館。ごみごみした商店街や飲み屋、飲食店があるのに、こんな旅館もありなんです。

さすがもと宿場町です。きっと御休憩¥4700~というような看板もあるはず。

 

 

旅館 福水さんです。

御休憩の看板はなかったです。

それなりにプライドがあるのかな……。

 

 

福水さん、入口。さっと表の門から入って身を隠せるようになってます。

門の正面に玄関はないのです。

 

連れ込み旅館、ラブホテル等の伝統ですね。

 

 

玄関右の板塀が面白かったです。

互い違いに板がはめ込んであるのですが、釘で打ちつけてある板の間の板は、無理やりねじ込んだ風です。

 

 

もっと寄って見ました。この羽目板のつくりの強引さに、官能的なものを読み取ったわたしは変態でしょうか?(笑)

 

時間は前後するのですが、福水旅館に至るまでに、面白い物件がありました。

 

 

玄関の欄間がなまめかしいですね。

それと裸電球。元々は裸ではなく、球状の覆いがあったはず。

これはいささかなまめかしい……。

郵便受け付きの白壁も、年代を感じさせますね。

 

 

件のお宅の、二階方面。

 

 

件のお宅の左側。やはりきめ細かい格子がなまめかしいです。

 

こんなものを見つけました。

 

 

これは椅子?

元火鉢らしいものが存在感を主張してます。

 

「ご自由におもちかえりください☆」と書かれ、パンフがありました。

わたしは帰りの電車の中で見ようと思ってポケットに突っ込みました。

 

しかし、そのあげく、重要な古い建築物を多く見落としたことに気づいたのでした。

このパンフにはいかにもいわれのあるような、戦前に建てられたような洋館が地図とともに載っていたのでした。

NTT千住ビル、大橋眼科……、これらの写真を撮れずちょっと悔しかったなあ。

 

でも、わたしの撮影の極意は徘徊にありますから、××という物件を目指してゆくというルールは度外視してるんですっ、と負け惜しみ。

 

北千住の徘徊、しばらく続きます。