昭和建築学会


昭和の建築物や路上にあるオブジェなどを中心にご紹介します。

昭和建築学会 第61回 北千住 8

2014年02月11日 | 建築

前回は、貧乏が見せるアートを少しご紹介しました。

 

 

無用門の美麗物件です。アートだなあ。

 

 

なんと二カ所も。

 

 

左の上の屋根の突起がすごく気になるんですけど……。

 

 

ブロックとトタンの見せるアートですな。

坂道沿いにあるわけでもないのに、ブロックを段々にする必要はないと思うのですが。

消化器、入ってなさそうな感じ(笑)

 

 

トタン部アップ。

無理にブロックとの間を塞ごうとしているから、

貧乏度、急に上昇してますよ。

 

 

にょきにょきと出た雨樋のパイプも貧乏度アップ。

2本のパイプを無理やりねじ込んだところなんて相当貧乏。

しかし、塀の外ということでしょう。公道にこのパイプはみ出しているんじゃないですか?

 

 

しばし歩いてこんな民家が。

以前は食料品やお菓子を置いていた店で、今は清涼飲料水を置いているのでしょう。

ところで……、

 

 

コンクリートの方の腕木はいいとして、もう一つ上にある庇の腕木、なげやりですな。

電気のコードも来ていて、しかも使われてない。

雨樋パイプに巻いてある電線状のものはなんなのでしょう?

 

 

こんなお宅がなにげにありました。

玄関先にタイル!

カフェーの建築をまねたのでしょうか?

 

 

しかも、けっこう色鮮やかですね。

とても今の建築じゃあありません。

 

 


昭和建築学会 第60回 北千住 7

2014年02月11日 | 建築

北千住の徘徊は続きます。

 

 

あまり塀を作る意味がなさそうなお家。

右のベランダ部分は増築したのでしょうか?

 

 

自然木を取り入れたなかなか立派な門です。

 

 

ベランダの格子がきれいですね。

 

 

玄関口がなかなか乙です。

そんなことより、玄関とは別にドアがあるのはなぜなのでしょう?

 

 

ガラスのブロックを多用したお家。

壁面の黒い汚れが気になるところですね。

 

 

右側もガラスブロックが。

 

 

二階は平凡なお家、といきたかったのですが、戸袋に菱形の装飾をみっけ。

 

 

件のお家。やはりもとお店でしょうね。換気扇の煙で壁が汚れたのでしょう。

レトロさを装った腕木が怪しい……。

 

 

普通のお宅ですが、街灯や表札を庇が覆う優しいお宅ですね。

なんか、家自体が傾いて見えますけど。

 

 

一見、なんの変哲もありません。

 

 

左の方にまわってみました。庇の腕木部分と、左の庇部分が巧妙につながっています。

日本人は器用です。

 

ちょっと面白いものを発見。

 

 

塀のラインいっぱいに、一階部に張り出しているスペースがあるのですが、

ちょっと壊しちゃえというわけにもいかなかったのでしょうか。

 

窓に、実に奇妙な格子が作られているのです。

 

 

庇から、斜めに伸びる雨樋のパイプもなんかそそられますね。

貧乏は人を器用にさせるようですね。

 

それにしても、右端に見える元塀の名残と、元塀の行方が気になります。

 

 

 


昭和建築学会 第59回 北千住 6

2014年02月11日 | 建築

「千住の町の写真を撮ってきた」と東京に住む知人に言ったら、

「北千住? 南千住?」と聞かれた。

「千住の町」といえば、最寄りの駅が北千住である町のこと。

知人曰く、「南千住は、吉原のこと」とのこと。

 

吉原は、落語にも出てくる古い遊郭街で今もソープランドが並んでいるが、戦争で一度は焼けている。

ちょっと行く勇気がでない。

 

大阪の飛田の遊郭には、一度観光客として行ったことがある。

案内してくれた知人の話によると、30分で¥12000だとか。

 

その辺の料金のことは高いのか安いのかよく分からないが、

飛田は、もちろん古い遊郭街であり、かつ昔の面影を残し現役だそうだ。

 

前置きが長くなったが、北千住の徘徊に戻ろう。

 

 

 

どうってことない家。

 

 

冬なのに、風鈴が揺れてました。

貧乏な一コマです。

 

 

ちょっと古い感じのお宅です。

 

 

洋風で、ちょっとした装飾がレトロですね。

左部分の出っ張りは、トイレ? しかし、玄関すぐ横ですよ。

 

 

岡野さんというお宅。

元遊郭街というので、あんどんに名前が書いてあるというだけでどきっとしました(笑)。

 

 

古い、感じのいい窓枠と格子ですね。

 

 

カメラを寄せてみました。

左へ少し傾いているところ、これを歴史といいます。

 

 

庇のほうですね。

こぎれいな洋風建築でした。

こういう遊郭跡でもない、こぎれいな洋風建築は、千住界隈に探せばちゃんとあるのだそうです。

その一部をわたしはカメラに収めてきました。

 

 

その建物の、右の建物。

ひび割れと補修後が演歌ですなあ。アルミサッシも泣いてるぜ。

 

 

異様に広く窓すらない二階部。元何かのお店だったのでしょう。

 

 

離れでしょうか?

なんか増築されて孤独に立っているという印象がしました。

そんなに古くはないけど、正直な日本建築。

 

 

その右隣のお宅のベランダです。

どうってことない? しかし、ちょっとだけあるのですよ。

手すりに注目。

 

 

この装飾を施された手すりの格子の木。

これは手すり用に装飾したのではなく、家具用に作られて余ってしまった木を利用したというところじゃないでしょうか?

 

 

先ほどの離れとの境界です。