昭和建築学会


昭和の建築物や路上にあるオブジェなどを中心にご紹介します。

昭和建築学会 第56回 北千住 3 必見・すまれらけぬ 旧遊郭を発見

2014年02月07日 | 建築

北千住つづき。

わたしはついに、発見しました。旧遊郭の建物を(涙)。

北千住まで電車代を出したかいがありました。

ご紹介します。

 

北千住の街をぶらぶら歩いていると……、

 

 

現在足場を組んでリフォーム中のようですが、丸い窓。

「!」

まごうことなき、遊郭の窓ですよ。

 

とにかく興奮して、写真を撮りました。

 

 

これだけを見るとどうってことないかもしれませんが、

丸い窓にして、玄関庇部のこの装飾!

 

わたしは興奮しました。

 

 

ああ、この古い窓枠。

 

 

二階部の曲線が何とも言えませんな。

 

 

今は、普通の民家になっていて、多分表札とチャイムのボタンのところでしょう。

これは、最近、洒落で作られたものではないかと思われるのですが……、

 

 

見てください。この鮮やかな紺色の亀甲タイル。

そして、玄関の全貌。

 

 

この古びたドアーにして、旧カフェーであったこと、円い窓にして元遊郭であったことが明らかなのです。

北千住まで来たかいがあったー 涙、涙、涙。

 

興奮したあげく、国道四号線まで飛び出してしまいました。

 

 

 

国道沿いに見つけた、カミソリ物件です。

 

気を取り直して……。

 

 

本物の遊郭跡を発見したからには、このような玄関部の装飾には何とも思えません(笑)。

 

 

このように、枯れたつたが絡んでいるのも、町歩きするときの目標の一つです。

面白い物件の可能性がありますよ。

 

 

同じ建物。

 

 

その横の喫茶店ですが、まあどうってことなかったです。

 

 

しかし、喫茶店の右隣まで来ると、

このつたの根っこはいったいどこにあるのかという疑問がわいてきます。

 

 

おそらくもう営業していない、飲み屋のようですね。

 

 

いや、喫茶店の右一軒おいて隣で、しんばし屋は健在。

 

飲み屋だから、準備中は当たり前。

撮影したのは、正午近かったと思います。

 

 

しんばし屋全景。

ところで、今まで何気なく見過ごしてきたのですが、

軒にあんどんがありますよ。

これは北千住の商店街あげての、ことらしいのです。

 

何屋さんかまったくわからず、個人の家にしか見えないのに、あんどんがありました。

 

 

鯨岡さんの家です。

何か意味不明のあんどんですね、この絵の正体は分かりませんでした。

 

 

鯨岡さん全景。

玄関が二つもあるのは怪しい。

 

右のドアーはなにがしかの夜のお店の入口でしょう。

 

 

一台だけ留められる駐車場?

 

 

普通の民家の勝手口でしょうか。

この鉄の格子から、神経質な人が住んでいるような気がします。

 

 

前回も、不動産屋さんを紹介しましたが、この廃アパートからも地上げ屋のにおいがプンプンします。

うさんくさそう……。

 

 

(有)サントエックスさんの、ビニール看板自体がかなり古いんですけど……。

 

 

カメラを引いたところ。

神経質そうな人は今はすんでませんでした。

それにしても、貧乏っぽい一画ですね。

 

 

 

徘徊していると、こんなレトロな窓の格子がありました。

 

 

でも、普通のお宅ですね。

 

 

ぱあまやさん、と書かれていました。田舎っぽい(笑)

この街灯、レトロっぽく作ってあって全然面白くありません。

 

今回は、これまでにしておきますね。

とにかく遊郭跡、再見に値しますよ。

 

 

 

 

 


昭和建築学会 第55回 北千住 2

2014年02月07日 | 建築

北千住の徘徊は当分続きます。

 

 

「千寿七福神」と書いてありました。大黒さん以外に、福禄寿とか恵比寿さんとか……、見かけませんでしたけど。

 

でも、つい入ってしまう町中の神社。

 

 

手を清めるところですね。

実はネタが隠されているんです。

 

 

獅子の口から水が出るようになっているのですが……、これは遠くから撮ったところ。

近づくと……、

 

 

あら不思議、細い水道管丸見えの獅子が、ゲロ、水を出すのですよ。

 

 

ありました。赤外線センサー(笑)

節水に心がける、貧乏な、地球に優しい大黒さんなのでした。

 

狛犬が見事なのですが、FB友だちの方が狛犬の写真を撮っているので、思わずパチリ。

 

   

 

なんとなくカメラをむけたくなる、角の古びたビル……。

 

 

不動やさんのようですが……。

 

 

この曇りガラスのドア、怪しくもあり、レトロですね。

角に植木がありますが、なんとブロックが五角形に組まれています。

歯医者さんの、看板もナイスです。見てるだけで奥歯が疼いてきました。

 

 

こういう、正統派の洋風建築を見つけました。

非常に、気持ちのいいものですよ。正統派は。

 

 

三階建てでした。

しかし、場所は北千住であることを忘れてはなりません。

3枚続けてご覧ください。

 

 

 

 

もう二階に行くための階段がないのですよ。

住居人はもはや退出して、売りに出されている物件だとはわかるのですが、

このロープの張り方が何ともなげやりな。

 

少し歩きます。とある駐車場のところに、こんな自販機が唐突に建っていました。

 

 

ポップコーン¥220、ちょっと高いなあ。

しかし、何の思惑があってこんなところにポップコーンの自販機が?

駐車場で車から降りて、「いやー、今日も疲れたな」といいながら、ポップコーンを買うのでしょうか?

この自販機、駐車場の脇の路地にありました。

誘われるように路地に入ってゆくと……、

 

 

10メートルも離れていないところに、避妊具の自販機が。

なんか、演歌的ですね。

 

わたしは、これはいけると思いました。

さらに路地の奥に入ってゆきました。

 

 

でも、こんなのがあっただけ。

御休憩の旅館を期待したのですけど……。

 

こんな、便所に、化粧室もないでしょう。

幅は、半間もないのです。

 

まあ、期待せずにぶらぶら歩き。

 

 

郵便受けが、頑固に封鎖されていました。

波形トタンもなかなかいい味を出しています。

 

 

北千住界隈で、「ソレイユ」もないでしょう(笑)

 

しかし、この家、よほど不当投棄があるようですね。

ここに捨てて下さいと、よそから来たわたしには見えてしまいます。

 

このドアらしき、木の板とおざなりに崩されたコンクリートブロック、へなへなの有刺鉄線、これぞ北千住の醍醐味でしょう。

 

 

 

「ソレイユ千寿」です。エアコンの室外機がまだ新しそう。

廃墟ではないのですね。

 

二階の屋根になびいているのは、梱包用のロープでしょうか?

 

ちなみに、「千住」を「千寿」と書くのは、当たり前のようでした。

この北千住界隈に、小学校があったのですが、「千寿小学校」と書いてありました。

 

 

この建物の、細長い部分は何なのでしょう。

やっぱりトイレのスペースなのでしょうか?

 

 

着物屋さんです。

元遊郭→着物屋、ちょっと安易な想像でしょうか?

遊女なら、そんなに金も持ってなかっただろうし。

 

 

着物屋さんといっても、着付けじゃありません。

「染織」と書いてあります。

 

オーダーで着物を作れば、高そう……。

遊女の手には届きませんな。

 

 

のれんのある、由緒ある着物屋さんでした。

 

案外、遊女がプライベートで買う一張羅の着物を作っていたのかも……、

想像は自由ですよ。

永井荷風みたいに、名もなき遊女を愛することになにやらあわれを感じますな。