<英BBC手本NHK記者が駐日中国大使に確認取材か>
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英BBCのトーク番組がネット上で話題となっています。ゲストとして出演した駐英中国大使に、司会者のBBC記者がウイグル人を強制的収容しているとみられる施設を上空からドローンで撮影した映像を見せながら、中国当局によるウイグル人迫害を追及している番組です。
この番組はBBCのベテラン政治記者アンドリュー・マー氏が司会を務め、日曜朝に放映されています。19日の番組に出演したのは、劉暁明駐英大使でした。劉氏は米州大洋州局や在米大使館に公使として勤務した経験のある米国通です。駐エジプト大使、駐北朝鮮大使を務めた後、英国大使となり、安倍晋三首相の靖国神社参拝など日本批判をたびたび展開していることでも知られています。二人のやり取りの一部を紹介します。
BBCマー氏「非常に気がかりなビデオが流れています。見てみましょう。これは中国北部、新疆ウイグル自治区です。何が起きているか話していただけますか」
劉大使「何かわかりません。去年も新疆で起きていることだと見せられました。新疆に行ったことはありますか?」
BBCマー氏「いいえ一度も」
劉大使「新疆は中国で最も美しいところと言われています」
BBCマー氏「しかしながら、この映像は美しくはありません」
劉大使「1990年以来、新疆はすっかり変わってしまいました」
BBCマー氏「それは以前のことで、お尋ねします。なぜ人々は膝をつき、目隠しをされ、毛を剃られ、列車に乗せられているのですか。現代中国で。何が起きているのですか」
劉大使「あなたがこのビデオをどこで入手したのかわかりません。受刑者を刑務所から移送することはあります。どの国でも行われています」
BBCマー氏「何が起きているのですか」
劉大使「どこから入手したかわかりません」
BBCマー氏「世界中に広まっています。西側情報機関も本物だと確認しています。オーストラリアの専門家も」
劉大使「いわゆる西側情報機関は中国にぬれぎぬをかぶせています。100万人のウイグル人が迫害されているとか。新疆の人口はご存じですか。40年前は400~500万人でしたが、今では1100万人です。民族浄化している
といいますが、40年間で人口は倍増しているのです」
BBCマー氏「さえぎって申し訳ありませんで、地元当局の統計では2015年から18年にかけて84%減少しています。84%ですよ」
劉大使「正確ではありません。公式の数字をお答えしました」
ウイグル人の人口をめぐっては、日本ウイグル協会副会長のアフメット・レテプさんが月刊「正論」3月号で語っています。
「アメリカの外交官が中国政府から受け取った最近のパンフレットには、ウイグル人の人口は720万人と表記されていたというんですね。これまでウイグル人の人口は1,100万人といわれてきました。この数字は2015年に統計局が発表した数字に基づきます。ところが、このパンフレットとつき合わせると、5年間で400万人近くのウイグル人が減ったことになります」
番組では、ウイグル人女性の強制不妊手術疑惑も取り上げ、大使を追及しています。日本の公共放送であるNHKもBSだけでなく地上波も含めて、ぜひウイグル問題を正面から取り上げてほしいものです。
アフメットさんは月刊「正論」8月号でも、在日ウイグル人のほぼ全員が、中国による収容政策が始まって故郷にいる家族と連絡が取れない状態が約3年続いていることや、旅券の更新の際に中国大使館から帰国を迫られていることなどを寄稿しています。
YouTube番組「CHANNEL SEIRON(チャンネル正論)」でもアフメットさんは出演し、在日ウイグル人の窮状について話しています。こちらもぜひご覧ください。チャンネル登録もよろしくお願いします。
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