<普通選挙議会制民主義大統領制政府価値観共有者は、共産党一党独裁政府中国では「漢奸」と呼ぶか
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濱本 良一
<濱本 良一(はまもと りょういち、1952年9月19日 - 68歳。)は、日本の中国問題専門家兼ジャーナリスト。国際教養大学国際教養学部教授。専門は中国を中心とした東アジアの国際政治・経済の分析。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BF%B1%E6%9C%AC%E8%89%AF%E4%B8%80 >
2020/08/05 06:00
こうした米政権の対中強硬策の中心で最近注目を集める人物がいる。中国系アメリカ人のマイルズ・ユー(余茂春)氏(57)だ。
ポンペオ国務長官の対中政策立案の顧問を務めるユー氏は、国務長官室の近くに個室を与えられ、「国の宝」(スティルウェル国務次官補)と高い評価を受ける。
中国共産党が発表する論文に秘された政治的意味を読み解き、習近平指導部の弱点を巧みに突く政策をアドバイス。共産党幹部が頻繁に使う「ウィン・ウィン」や「相互尊重」などの言葉が何ら意味を持たないと指摘しているという。
中国を怒らせないようにという政策が失敗のもとだった
重慶市出身のユー氏は、小・中学校時代に文化大革命を経験。急進的な共産体制に嫌気がさしたという筋金入りの保守派だ。天津の南開大学を卒業後、1985年に米国に留学し、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得している。
天安門事件に衝撃を受けて米国に帰化し、94年にメリーランド州アナポリスの海軍兵学校で現代中国と軍事史の教授ポストを得た。2017年1月、トランプ政権発足と同時に現職に就いている。
ユー氏は米ワシントン・タイムズのインタビューに応じ、過去半世紀近くに及ぶ歴代米政権の対中政策について「(米国は)中国の共産主義者は本物でないと考えてきた。緊張関係を回避するため中国を怒らせないように対中政策を形成してきたことが失敗のもとだった。米国が最優先すべき国益は何なのかを検討すべきだった」、「最大の過ちは中国共産党のエリートと一般庶民を区別しなかったことだ」などと答えている。
ホワイトハウスでの存在感は高まるばかりだが、中国では民族の裏切り者である「漢奸」と呼ばれているという。
(濱本 良一/週刊文春 2020年8月6日号)
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