In the Green Breeze

緑の風日記

ラスト攻めスタート

2007-08-28 11:53:49 | Weblog
アメリカに帰ってきて一週間が経とうとしています。今日から大学生活最後になるセメスターがスタートしました。精神面では4年前とさほど変わってないつもりですが、高校出たばっかりの初々しい一年生が歩いてるのを見ると、「幼い!」と思う自分はやっぱりもう22歳なのだなぁ。。こっちに着いてからの数日間は、この半年間の不在の間に自ら招いた様々なツケが一気に襲いかかってきました。初日は携帯もネットもつながらず、大学にとめてた車のバッテリーとタイヤは死んでて動かず、貸し倉庫に預けていた荷物は全て消滅していて、もうなにが何だかディプレッション状態に陥りかけていたので、ちゃんと元気に学校に行けるようになったのが今は奇跡のようです。でも私は今もルーミー運に恵まれてるようで、新しい家のルームメイトが助けてくれたおかげで何とかなりました(何とかならないものもあったけど><。)

今セメのクラスは、Art Now、Senior Project、Painting5、Introduction of Teaching and Learning Artの四つ。今日は久しぶりにアートのデパートメントに行って、馴染みのあるアート仲間達に出会えました。大学の広いスペースを使って、自分よりも大きなキャンバスに向かって全身全霊で絵を描くことも、卒業したらそんなに無いかもしれないんだなって思うと、これからの3ヶ月半がすごく貴重に思えます。まさに攻めの姿勢で、とことん絵を楽しんでやろうと思います。

それから、3ヵ月半の遠恋もスタートします。アメリカと日本の時差はあるけど、スカイプで沢山話してお互いの日常をシェアして、これからも変わらず仲良くしていけたらいいなと思います。

トトロの森

2007-08-01 14:43:38 | Weblog
昨日、東京現代美術館で、ジブリの絵職人男鹿和雄さんの展覧会を観てきました。さすがに話題の展覧会だけあって平日でもかなりの大盛況でしたが、みなさん割とじっくりと観ていたので、私もたっぷりと鑑賞を楽しむことができました。トトロや千と千尋、もののけや魔女の宅急便等、ジブリの代表作といえるほとんどの作品の背景美術を手がけていて、膨大な数の男鹿さんの背景画を辿っていると、映画のシーンをひとつひとつ追っているようで面白かったです。
背景画はほんとに緻密で綺麗で、トトロでの懐かしい空気の澄んだ田舎の雰囲気も、思ひでぽろぽろの山形の紅花畑も、もののけ姫の神秘的な森も、この男鹿さんの背景があったからこそあんなに人を感動させられるんだろうなって改めて思いました。
作品はほとんどが紙と水彩、そしてセルと時々セル絵の具で描かれていました。私は小学校以来水彩画はほとんど描いたことが無くて、大学でも油絵一本だったけれど、水彩でここまでリアルな絵が描けることに驚きました。しかも水彩だからこそ感じられる透明感や色の繊細さが男鹿さんの絵に非常によく合っていました。一枚一枚でも立派な絵になるのに、アニメーションだと一瞬で景色の一部として流れていくので、もったいないというかw、そのレベルをキープしながらそれこそ膨大な数の背景を何枚も何枚も描けるところが、ホントに尊敬に値すると思います。
アニメーションが出来るまでの流れとか、背景を3Dで重ねて実際にどのようにキャラクターと背景を動かしているかとかも紹介しているコーナーもあり、ほほほおおーーって感じでした。たとえばもののけ姫の中では、劇場の舞台背景のように、森の背景のセルを何層も奥に組み合わせて、アシタカが駆け抜けるシーンなどでその手法を利用しているようです。
ショップで男鹿さんの画集も買ってしまいました★あとでじっくりと観てまた楽しもうと思います。