4月10日 〔木〕
平成17年1月1日より 1,196日目
歩いた歩数 その距離
本日 2,610歩 1,827m
総計 16,652,012歩 11,656,408m
北京より石家荘・洛陽・西安・蘭州・西寧・張液を経て酒泉に向かう。後16,742m
5時起床。雨降りのためウォーキングを断念、温泉に浸かり、談話室で「浅井冽伝」を読む。9時ホテルを発って今回の旅行の目玉「信州ゴールデンキャッスル」に向かう。
雨の中、安曇野・有明・穂高を眺めながら明科から山に入る。福寿草の群生する四賀の里で、山の中に忽然と白亜の殿堂が現れる。車を降りると、見渡す山裾には数え切れない数の銘石がちりばめられた広大な庭が展開している。玄関には巨大な翡翠の原石・数十トンもあろうと思われる豪華な菊花石に度肝を抜かれる。ローヤルサロン「りんどうの間」は県花リンドウをあしらった絨毯・ヨーロッパの繊細な模様が描かれた巨大な壺が飾られた部屋の中で、イタリヤ製の豪華な椅子に座って、壮大な構想の説明を聞く。「消えてゆく世界の珍宝を大切に後世に伝えてゆくために収集したもので、今も尚収集に努めている」と。
陶器の間 ヨーロッパが所狭しとばかりに並んでいるが、どれも数千万円の代物、一際色鮮やかな飾り壺はニコライ一世がもっていたという物、時下奥千万円・化粧キャビネットは独逸マイセンのもので4億2千万の値がつけられていた。この部屋の陶器の数だけでも数百点。総額いくらか想像も出来ない。
撮影は全館禁止が原則で詳細を書き記すことは到底出来ないが、珊瑚の間だけは許された。潜水艦で深海に潜って採取したものと言うが、原材のままのものから、それを磨いたもの・彫刻された芸術品・装飾品・ブローチ指輪などが数限りなく並んでいたが、中に「世界最大の珊瑚」としてギネスブックの登録申請している66kgという巨大珊瑚には驚かされた。
象牙の間では明治天皇がニコライ2世に贈ったという象牙の大鷲(万一途中で破損した場合を考え二つ作ったものの一つ)、世界最大の象牙〔270cm〕5千万年前の馬の化石マンモスの頭と牙など見る。象牙をくり貫いた48層の玉の製造工程の気の遠くなるような話も聞くことが出来た。
石の間・屋久杉の間と廻るうち、流石の私も疲れて椅子に凭れてひと休み。体も疲れたが頭も麻痺したようだ。最後は贅を尽くした黄金の間。金製品に囲まれて記念撮影をして「黄金の城」を後にする。 これ以上の珍宝はもう二度と見ることはあるまい。冥途の土産が出来たというものか。