4段純伝送線路トランスというのは回路図に書くと以下の様になります。
入力側を並列に、出力側を直列に接続すると、使用したトランスの段数をNとすると、1:N² のインピーダンスを整合させることが出来るのです。
同軸ケーブルの特性インピーダンスは50Ωですから、図の4段純伝送線路トランスでは、1:4²、つまり、1対16、50Ω対800Ωのインピーダンスの整合が出来るということになります。
アンテナ端子にインピーダンス800Ωのアンテナを繋いだ場合、無線機側からみると、それが50Ωに見えるということになります。

これまで、写真のような格納容器を使っていたんですが、伸縮アルミポールが緩んで垂直落下するたびに、格納容器内の4段純伝送線路トランスの半田付けが剥がれ、機能障害を起こしていました。 ある日突然、無線機に Hi-SWRという文字が表示されるのです。 ああ~、また壊れたか、という感じです。
この格納容器はフライ(毛鉤)を入れるためのフライボックスです。 数か月外に架設しておいたら劣化して割れてしまいました。 ポリエチレン製でしょうか。


そこで、今回は下の写真のような格納容器に変更しました。 PVCパイプです。 中でトロイドが動かないように糸で木片に縛りつけました。 このPVC VU40パイプとキャップは、バンブーロッドのケース用にと買ってあったものです。


こういう状態でポールに取り付けます。赤い端子をアンテナに接続します。 黒い端子はアース端子で、通常はオープンのままにしています。 内部の熱放散のために下向きの空気穴を空けようとおもいます。