インピーダンスのR値が下がらないか、試すためにシリンダ長を22㎝から18㎝にカットしてみた。 移動シリンダとして10㎝長の同径のシリンダを作成し上に被せた。
何故18㎝なのか、というと、SRAの設計基準に、(あくまで目安ではあるが)
シリンダ長 ≒ コイル長又はコイル直径の2倍
という黄金律があるため。

カット後のnanoVNA画像は以下の通り。
SRA直付け:1m同軸で計測。
並列共振周波数は右、3.63 MHzを示した。(赤い縦線) が、特に劇的なR値の減少は無かった! このときのR値のピークは 450Ω(50Ωの9倍)を示したので、3段純伝送線路トランス使用時の状況とも符合する。

移動シリンダを被せてテープで固定して22㎝に戻し、3段純伝送線路トランスでマッチングをとると、共振周波数、VSWR最低点は 3.51 MHz あたりに戻った、が・・・

上記をCenter=3.5 MHz、Span=100 KHzで表示すると、VSWR3以下は 3.51~3.57 MHz、送信機SWR計でも3以下。

と、言うことでシリンダ長をコイル直径の2倍の18㎝にカットしてみたが、全体が右にシフトしたのみで大差はなかった。 移動シリンダを付ければ周波数調整は非常に楽。
未だに、この状態は並列共振状態でのインピーダンス整合になっていないように思われるので、次回は純伝送線路トランスではなく、トロイドで直接1:9にマッチングを取ってみようかと思う。 並列共振でのインピーダンス整合が目標である。
実験中で発見したことは、インピーダンス整合前の状態でアースに触れるとインピーダンスがガクンと下がるという現象である。 直列共振していると仮定すると納得できる効果ではある。 SRAはMV(半波長垂直モノポール、直列共振アンテナ)になりやすいアンテナなのかもしれないね。
泰山鳴動し鼠一匹であった。