本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

薬漬けの老人たち。

2015-05-11 09:49:57 | 社会
 眼科へ行く前は4種類の錠剤を呑んでいた。今はこれに眼科の錠剤とカプセルが各1と、これに目薬3種類を加えると全部で9種類のクスリのお世話に毎日なっていることになる。多いと言えば多いが、以前三重県のメル友のおばさんに「自分は7種類のクスリを呑んでいる」と伝えたところ彼女は「私は11種類だ」と即座に返して来た。
 多い少ないは個々人の事情や症状によって色々変わって来るのだろうが、バッティングの有無に関わらず医院・医局の指示に素直に従う患者も居れば、逆にこれを全く無視してしまう反骨精神真っ盛りの老人もいる。
 これは既に亡くなられた名古屋在住のご老人の話だが、苫屋に蟄居していた彼は医者から渡された数々のクスリはその悉くを見る聴くなしにゴミ箱に抛り込んでいた。医者というものを絶対信用しない人で、膀胱に水が貯まって膨れ上がってしまう症状の人だったが何度入院を勧められても峻拒していた。「入院などしたら死ぬ迄出て来られない!」というのが彼の口癖だった。

 彼は私がたまに大阪から遥々見舞いに行くと、大きな瓢箪を下腹部に埋め込んだかのような患部を私に直に見せたがってこちらは往生した。人付き合いをどんどん狭めて行く人だったから誰かに自分の病状を見せたがっていたのだろうか。
 彼とは逆に薬漬けになることを寧ろ好んでいる老人も多い。私はそのどちらでもない優柔不断の人間だったが、最近渡される💊薬は全部呑んでいるように思う。人それぞれの『💊薬大国ニッポン』である。


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