本家ヤースケ伝

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中国の資本逃避、規制強化なら海外にも「打撃」

2014-07-12 15:43:35 | 世界
 中国の資本逃避、規制強化なら海外にも「打撃」
2014年 07月 11日 13:33 JST
Peter Thal Larsen

[香港 10日 ロイターBreakingviews] - 中国による資本逃避の取り締まりは、世界中に影響が及ぶ問題となる。中国政府はこれまで長い間、国境をまたぐ資本移動を一部見逃してきた。もしそうした「抜け穴」をふさぐことに規制当局が本腰を入れれば、銀行やカジノのみならず、海外の不動産市場も打撃を受けることになる。

中国では、個人が1年間で海外に持ち出す資金の上限は5万ドルに定められているが、実際には、多くの国民がそうした規制を迂回する方法を見つけてきた。しかし最近、当局が資本逃避の阻止に本腰を入れ始めた兆候がある。

中国中央テレビ局(CCTV)は9日、中国銀行(601988.SS: 株価, 企業情報, レポート)が海外送金を通じて顧客のマネーロンダリング(資金洗浄)の手助けをしていたと報じた。

中国銀行は同報道を否定し、資本を海外に移転するための合法的な業務を行っていたと説明している。しかし、国営メディアが政府高官の同意を得ずに国有銀行を一方的に叩くとは考えにくい。また、政府が資本逃避の取り締まり強化に動いた兆候はこれだけではない。マカオは最近、本土発行のクレジットカードをギャンブルに使うことを制限する方向に動いた。

中国の資本逃避規制強化は、まず銀行に影響を与えるはずだ。香港の銀行業界は昨年、域内での疑わしい取引が前年比41%増の3万3000件に上ったと報告した。今のところ、銀行は厳しい処分は何も受けていない。しかし、もし中国当局が米規制当局の例を取り入れ、顧客が法律に違反した場合に金融機関にも多額の罰金を科すようになれば、状況は変わってくるだろう。特に、中国政府が力を入れる汚職撲滅にからんで当局者の資本逃避が見つかった場合はなおさらだ。

資本規制の抜け穴の1つだったマカオのカジノ業界も、影響は免れないだろう。資金移動の手段として使われることもある宝飾品や高級品を取り扱う業者も、危機感を抱くはずだ。シドニーやサンフランシスコなどの不動産市場では、中国マネーが減れば買い手不足に直面することになる。全米リアルター協会(NAR)によると、2013年の米住宅市場では、中国人の購入額は220億ドルにのぼり、外国人全体の約25%を占めた。

中国政府が資本逃避にどこまで本気で取り組むつもりかは分らない。大手貿易会社にとっては、資金移動の制限はいずれにせよ何らかの抜け穴があるものだ。さらに、中国政府は長期的には、人民元の完全な兌換性実現を目指している。ただそうは言うものの、現時点で中国からの資本流出による恩恵を受けているのであれば、どんな規制強化であれ打撃は免れない。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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 以上ロイターからの引用終わり。

 一方で中国の海外進出を警戒しつつ、反面他方では進出が止んでも世界経済の落ち込みが懸念されるから困るというのは如何にも勝手な話である。中国だってバカじゃないから、海外進出に無防備で出掛けるのではなく、それ相応の「武力」の保証を伴いたがって当然だろう。
 日本はどうか。一方で中東からの油の輸入は必須としながら、他方では中東への攻撃・介入を止めようとしないアメリカ軍への助力も惜しまないというのでは如何に「シーレーンの確保」に血道を上げようとも、いつ反米勢力のゲリラ攻撃の標的になっても文句は言えないだろう。彼らは非戦闘員たる女子供までもが日々アメリカやイスラエルの手によって惨殺され続けているのである。

 冷静に考えるならば、これは二者択一なのではないか。つまり、何が何でもアメリカの軍事行動と歩調を合わせたいのなら中東からの石油はこの際すっぱり諦めて、油はロシアか中国あたりから供給して貰うしかない。中国はともかくとして、ロシアは歓迎するのではないか。これなら「シーレーン」の守護など不要になる。
 もう一つの選択肢は、従来通り中東諸国との友好関係を保ちつつ、「日本はあなた方を敵に回す気は毛頭ありませんよ」と実を示してそれを過激派の諸君にも理解して貰う道だ。こちらの方向はより困難な選択になるかも知れない。いずれにせよ、「油も対米協力も」というのは「やらずぶったくり」で余りにも虫が良過ぎる要求である。安倍は単なる「軍事バカ」だと言うしかない。

☆今回の画像は「北京で2011年3月撮影(2014年 ロイター/Jason Lee)」というものです。


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