
上海の10代の妊娠、半数近くはネットで出会った相手が父親
「こうした父親のほとんどは、相手の妊娠を知って姿を消しており、一部の母親は父親の名前すら知らなかった」と中国日報は報じている。(ロイター)
2007年07月11日 16時50分 更新
中国の金融の中心地である上海では、妊娠した10代少女の半数近くが、インターネットでパートナーと出会ったことが分かった。国営メディアが7月10日付で報じた
10代の少女が妊娠した場合のために上海市が開設している緊急ホットラインを統括するチャン・チェングロン医師によると、過去2年間に同ホットラインに電話をかけた10代の少女2万人強のうち46%は、インターネットで出会った少年と性行為をしたと話したという。
「こうした父親のほとんどは、相手の妊娠を知って姿を消しており、一部の母親は父親の名前すら知らなかった」と中国日報は報じている。
チャン氏は、アダルトWebサイトやビデオ、書籍に原因があると批判し、親、教師、社会が全体として、もっと性教育に注意を払う必要があると訴えた。
チャン氏の病院の調査では、自分の子供に性について話した親は全体の7.9%にすぎず、高校生と大学生の79%が、性の知識をインターネットから得たと答えた。
この数十年で中国人は性に対して寛容になっており、それが婚外交渉の増加につながっている。これについて共産党政府は、欧米から輸入されたブルジョア的慣習だと批判している。
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800匹のネコを「食用」から救え――中国の動物愛護運動家がネットで連携
「食用」としてトラックの荷台に詰め込まれていた猫840匹を買い取った動物愛好家らが、インターネットで引取先を募集している。(ロイター)
2007年07月10日 16時15分 更新
インターネットの力が800匹以上の猫の命を救った。皮をはがれ、食卓に乗せられるのを免れたのだ。
動物愛護運動家のフォ・プーヤン氏が7月9日に語ったところによると、「猫を詰めた木箱を輸送中の2台のトラックが捕らえられた」との報告がインターネットに投稿されたのを受けて、上海のある駐車場に約30人の動物愛好家が集まったという。
これらのトラックは、フォ氏の息子の妻が行方不明のペットを探していたときに偶然出くわしたもので、そのうちの1台は急いで走り去ってしまったという。フォ氏は息子の妻から電話で連絡をもらい、その後、その知らせを受けた同氏の動物愛護仲間たちが6日にインターネットに警告を発した。
猫は、好景気に湧く広東省南部に連れて行かれるところだった。広東省南部では、一部の食通気取りの間で、「飛ぶ、這う、泳ぐ」のいずれかの生き物を食すことが流行っているという。
「残酷な光景だった。妊娠した猫や子猫たちが箱に詰め込まれていた」とフォ氏はReutersの取材に応じ、語っている。
「死臭を放っている猫もたくさんいた。踏み殺された猫もいれば、互いにかみ合っている猫もいた」と同氏。
フォ氏は警察にも通報し、運転手とトラックは警察に連行された。
警察は「42個の木箱に詰め込まれた猫が盗まれたものであるという証拠がない」として、動物愛護運動家らに対し、猫の購入を命じた。
運転手は1匹に付き14元を要求した。
何時間も交渉した結果、結局、動物愛護運動家らは1万元(1300ドル)以上を支払って840匹の猫を買い取った。
「まだ難しい問題がある。医療費やワクチン代、不妊措置に掛かる費用と比べれば、餌代などたいした額ではない」とフォ氏は語っている。
フォ氏は寄付金を募り、動物愛護運動家に対し、猫の引き取りを呼び掛けた。猫は当面、同氏の収容施設で世話されている。
小さな勝利
フォ氏の行動には大変な費用が掛かったが、この行動は「インターネットや携帯電話技術を活用して、長年くすぶってきた問題に中国市民を結集させる」という意味では、ある種、小さな勝利と言える。
山西省北部のれんが焼き窯での大規模な強制労働事件が明るみに出たのも、一部には、行方不明の子供たちの父親が行ったインターネットでのキャンペーンのおかげだった。
上海と杭州を結ぶリニアモーターカーの建設プロジェクトも、何千人もの沿線住民の陳情を受けて、一時中断されている。
また中国南東部の港町、厦門に化学プラントを建設する計画が棚上げにされたのも、携帯電話のテキストメッセージを介して、「この化学プラントは “原子爆弾”と同等の影響をもたらし、海岸地域の環境を脅かすことになる」との警告を受け取った何千人もの住民による抗議があったからだ。
中国ではインターネットの検閲が一般的で、中国政府は入念なフィルタリングシステムと何万人もの監視員を動員して、1億4000万人のインターネットユーザーの閲覧習慣を調査し、微妙な問題を扱ったコンテンツについては容赦なく削除している。
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中国に“サイバー人民解放軍”、米国防総省が報告 (1/2)
中国のハッカーは熟達しており、20分でシステムに入り込んで情報を取得し、離脱することが可能だと専門家は言う。
2007年06月07日 12時00分 更新
中国軍は敵のコンピュータやネットワークを攻撃するウイルスを開発する情報戦争部隊を設け、電子戦争に備えている。米国防総省が連邦議会に提出した年次報告書で明らかになった。
同省によると、このPLA(人民解放軍)は、自国および友好国のコンピュータシステムとネットワークを保護する戦術も確立したという。2005年以来、この部隊は、「主に敵ネットワークに対する先制攻撃における」ネットワーク攻撃を訓練に取り入れているという。
中国軍は、紛争の早い段階でいわゆる「電磁的優位」を確立することを考えている。具体的には、戦場で敵の情報システムに電子戦を仕掛けると国防総省は言う。
コンピュータウイルスのほかにも、このPLA部隊は電子デコイや赤外線デコイ、アングルリフレクター、偽の標的を作る技術などの電子的な対抗手段に投資している。
中国外務省の広報官ジアン・イー氏はこの報告書を非難し、国防総省は「思惑から」中国軍の強さと資金を誇張していると主張した。
「平和を愛する一国家として、中国は断固として平和的発展の道を進み、防御を本質とする国家防衛方針を取っている」(イー氏)
「各統治国家には、国家安全と領土保全のために必要な国防力を整備する権利と義務がある。米国の報告書が、いわゆる『中国の脅威』を誇張するのは全くの誤りであり不適切だ」
国防総省は、台湾と台湾海峡を軍事衝突の可能性が最も高い場所と見ており、中国がこの地域に注目しているのは、最近の軍事計画近代化のためだとしている。
「中国は短期的には台湾海峡における軍事的有事――米国介入の可能性も含め――への準備に重点を置いており、それは近代化計画の重要な推進要因のようだ」と同省の報告書には記されている。
この見方に対し、イー氏は、台湾は「中国の不可分な領土の一部」だと述べた。
「中国はいかなる国家のいかなる表明による内政干渉にも断固反対する。われわれは『台湾独立』あるいはあらゆる手段をもって台湾を中国から分離しようとするいかなる試みも決して認めない」(同氏)
ともあれ、中国のサイバー諜報活動は以前から行われている。「Zen and the Art of Information Security」の著者で元NSA(米国家安全保障局)アナリスト、そして元NCSA(米国コンピュータセキュリティ協会)テクノロジーディレクターで現在はInternet Security Advisors Groupの会長を務めるイラ・ウィンクラー氏は、ロシアには数十年前からサイバーセキュリティ特殊班があり、中国は少なくとも10年前からこの種の活動に取り組んでいると取材に応えて語った。北朝鮮もこの種の行動を取ってきた。
「軍事的に敵対し得る相手について言えば、中国は明らかに能力の点でロシアに次いで2位に位置している。われわれには世界中に多数の小さな敵がいるが、ロシア以上の戦略的脅威はない」(ウィンクラー氏)
中国には、米国に対する諜報全般の点でも、軍備の点でも、惜しみなく注げるリソースがあると同氏は言う。
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中国に“サイバー人民解放軍”、米国防総省が報告 (2/2)
2007年06月07日 12時00分 更新
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「中国ではこれに同時に数百人が取り組んでいる。人数で言えば、同国はサイバー局、諜報局など世界で最大の機関を有している」(ウィンクラー氏)
Titan Rainは、中国が進めているコンピュータ諜報プログラムの一例だ。Titan Rainとは、中国によるものとされる米国コンピュータシステムへの一連の組織的攻撃の以前のコードネーム(現在のコードネームは非公開)で、2003年に最初に実行されたと考えられている(Titan Rainに関してはTimeに詳しい記事が掲載されている)。
中国のハッカーはその間、Lockheed Martin、サンディア米国立研究所、NASA(米航空宇宙局)などの米国のコンピュータネットワークに侵入した。ウィンクラー氏は、中国は24時間体制でこのプロジェクトにハッカー10~12人を投じており、同国のサイバーPLA部隊は「あらゆる方法で、あらゆる形で」重要な情報を格納しているかもしれないシステムを見つけようとしていると語る。
「彼らは組織的にシステムにアクセスし、できるだけ迅速に情報を吸い上げる。彼らは熟達しており、20分でシステムに入り込んで情報を取得し、離脱することが可能だ。何年も前からそれが行われている。おそらく彼らは数万のシステムに侵入して情報をさらってきた」(同氏)
これらハッカーがサンディア研究所、米軍のシステム、そのほか軍事関係の請負業者のシステムに侵入したのは、彼らが優秀だったからではないとウィンクラー氏は指摘する。むしろ、このようなサイバー諜報活動は、中国のハッカーが極めて系統立ったやり方をしているから可能なのだ。
成功の要因は「被害者側の信じられないほどお粗末なセキュリティ」にもあったと同氏は言う。「ほとんどのコンピュータ攻撃は、攻撃者の才能よりもセキュリティの不備を基にしている」
電子戦争の一環としてマルウェアをばらまくことに関して言えば、中国のPLA部隊が情報収集の能力を高めるために、侵入したシステムにトラッキングソフトを植え付けるのは理にかなっている。もっともウイルスの拡散に関しては、ウィンクラー氏は心配するようなことはないと話す。
「一般的なウイルスは、率直に言って、当てにしたいものではないし、当てにするのは危険だろう。ウイルスをばらまいたら、後でそれが自分の身に降りかかってくるかもしれない。裏目に出たウイルス事件はたくさんあった。人を助けようとして、逆効果になったものもあった」(同氏)
技術的に米国よりも後れている中国は、米国ほどインターネットに依存していないかもしれない。だが、インターネットをダウンさせることは理にかなわないし、ネットが示してきた弾力性を考えると、有効ではないだろう。
「毎日インターネットでは障害が起きているが、われわれはそれを切り抜けている。もしも中国がサイバー諜報活動で全労力を浪費していたり、(電子戦争への備えに)依存しているのなら、われわれにとってはうれしいことだ。もっと損害の大きい戦術を考えるのとは反対のことだからだ」(ウィンクラー氏)
「率直に言って、彼らは弾道兵器や非常に多くの武器を持っている。わたしとしては、核兵器1基が使われる方が心配だ。それに(インターネットを)破壊するよりも、重要な会話を傍受する方がずっと価値があるのではないだろうか。その方が長期的に戦略的に有利になる」
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cf.新華社電ネット(英語版)。←以前も紹介しましたが、大国中国としての矜持を保っているのか、はたまた日本語なんてチャンチャラおかしいということなのか、私程度の知識では到底わかりませんが、日本語版はありません。笑。
『新華網』(←ほんとは簡体字)からはいろんなとこへ飛んで行けます。
『お客さん』が付いて来る心配をされている向きもあるようですが、私が今AD-AWAREでチェックした限りでは大丈夫なようです。汗。
cf.みどりの果敢な北京生活(非難訓練版)←この方は中国人アーティストと結婚された日本人で、北京にお住まいです。ここは楽天日記ですが、本家はヤフーブログとのことです。
cf.以上、ロイター電の日本語への翻訳は全てITmedia News.に拠るものです。多謝。
「こうした父親のほとんどは、相手の妊娠を知って姿を消しており、一部の母親は父親の名前すら知らなかった」と中国日報は報じている。(ロイター)
2007年07月11日 16時50分 更新
中国の金融の中心地である上海では、妊娠した10代少女の半数近くが、インターネットでパートナーと出会ったことが分かった。国営メディアが7月10日付で報じた
10代の少女が妊娠した場合のために上海市が開設している緊急ホットラインを統括するチャン・チェングロン医師によると、過去2年間に同ホットラインに電話をかけた10代の少女2万人強のうち46%は、インターネットで出会った少年と性行為をしたと話したという。
「こうした父親のほとんどは、相手の妊娠を知って姿を消しており、一部の母親は父親の名前すら知らなかった」と中国日報は報じている。
チャン氏は、アダルトWebサイトやビデオ、書籍に原因があると批判し、親、教師、社会が全体として、もっと性教育に注意を払う必要があると訴えた。
チャン氏の病院の調査では、自分の子供に性について話した親は全体の7.9%にすぎず、高校生と大学生の79%が、性の知識をインターネットから得たと答えた。
この数十年で中国人は性に対して寛容になっており、それが婚外交渉の増加につながっている。これについて共産党政府は、欧米から輸入されたブルジョア的慣習だと批判している。
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800匹のネコを「食用」から救え――中国の動物愛護運動家がネットで連携
「食用」としてトラックの荷台に詰め込まれていた猫840匹を買い取った動物愛好家らが、インターネットで引取先を募集している。(ロイター)
2007年07月10日 16時15分 更新
インターネットの力が800匹以上の猫の命を救った。皮をはがれ、食卓に乗せられるのを免れたのだ。
動物愛護運動家のフォ・プーヤン氏が7月9日に語ったところによると、「猫を詰めた木箱を輸送中の2台のトラックが捕らえられた」との報告がインターネットに投稿されたのを受けて、上海のある駐車場に約30人の動物愛好家が集まったという。
これらのトラックは、フォ氏の息子の妻が行方不明のペットを探していたときに偶然出くわしたもので、そのうちの1台は急いで走り去ってしまったという。フォ氏は息子の妻から電話で連絡をもらい、その後、その知らせを受けた同氏の動物愛護仲間たちが6日にインターネットに警告を発した。
猫は、好景気に湧く広東省南部に連れて行かれるところだった。広東省南部では、一部の食通気取りの間で、「飛ぶ、這う、泳ぐ」のいずれかの生き物を食すことが流行っているという。
「残酷な光景だった。妊娠した猫や子猫たちが箱に詰め込まれていた」とフォ氏はReutersの取材に応じ、語っている。
「死臭を放っている猫もたくさんいた。踏み殺された猫もいれば、互いにかみ合っている猫もいた」と同氏。
フォ氏は警察にも通報し、運転手とトラックは警察に連行された。
警察は「42個の木箱に詰め込まれた猫が盗まれたものであるという証拠がない」として、動物愛護運動家らに対し、猫の購入を命じた。
運転手は1匹に付き14元を要求した。
何時間も交渉した結果、結局、動物愛護運動家らは1万元(1300ドル)以上を支払って840匹の猫を買い取った。
「まだ難しい問題がある。医療費やワクチン代、不妊措置に掛かる費用と比べれば、餌代などたいした額ではない」とフォ氏は語っている。
フォ氏は寄付金を募り、動物愛護運動家に対し、猫の引き取りを呼び掛けた。猫は当面、同氏の収容施設で世話されている。
小さな勝利
フォ氏の行動には大変な費用が掛かったが、この行動は「インターネットや携帯電話技術を活用して、長年くすぶってきた問題に中国市民を結集させる」という意味では、ある種、小さな勝利と言える。
山西省北部のれんが焼き窯での大規模な強制労働事件が明るみに出たのも、一部には、行方不明の子供たちの父親が行ったインターネットでのキャンペーンのおかげだった。
上海と杭州を結ぶリニアモーターカーの建設プロジェクトも、何千人もの沿線住民の陳情を受けて、一時中断されている。
また中国南東部の港町、厦門に化学プラントを建設する計画が棚上げにされたのも、携帯電話のテキストメッセージを介して、「この化学プラントは “原子爆弾”と同等の影響をもたらし、海岸地域の環境を脅かすことになる」との警告を受け取った何千人もの住民による抗議があったからだ。
中国ではインターネットの検閲が一般的で、中国政府は入念なフィルタリングシステムと何万人もの監視員を動員して、1億4000万人のインターネットユーザーの閲覧習慣を調査し、微妙な問題を扱ったコンテンツについては容赦なく削除している。
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中国に“サイバー人民解放軍”、米国防総省が報告 (1/2)
中国のハッカーは熟達しており、20分でシステムに入り込んで情報を取得し、離脱することが可能だと専門家は言う。
2007年06月07日 12時00分 更新
中国軍は敵のコンピュータやネットワークを攻撃するウイルスを開発する情報戦争部隊を設け、電子戦争に備えている。米国防総省が連邦議会に提出した年次報告書で明らかになった。
同省によると、このPLA(人民解放軍)は、自国および友好国のコンピュータシステムとネットワークを保護する戦術も確立したという。2005年以来、この部隊は、「主に敵ネットワークに対する先制攻撃における」ネットワーク攻撃を訓練に取り入れているという。
中国軍は、紛争の早い段階でいわゆる「電磁的優位」を確立することを考えている。具体的には、戦場で敵の情報システムに電子戦を仕掛けると国防総省は言う。
コンピュータウイルスのほかにも、このPLA部隊は電子デコイや赤外線デコイ、アングルリフレクター、偽の標的を作る技術などの電子的な対抗手段に投資している。
中国外務省の広報官ジアン・イー氏はこの報告書を非難し、国防総省は「思惑から」中国軍の強さと資金を誇張していると主張した。
「平和を愛する一国家として、中国は断固として平和的発展の道を進み、防御を本質とする国家防衛方針を取っている」(イー氏)
「各統治国家には、国家安全と領土保全のために必要な国防力を整備する権利と義務がある。米国の報告書が、いわゆる『中国の脅威』を誇張するのは全くの誤りであり不適切だ」
国防総省は、台湾と台湾海峡を軍事衝突の可能性が最も高い場所と見ており、中国がこの地域に注目しているのは、最近の軍事計画近代化のためだとしている。
「中国は短期的には台湾海峡における軍事的有事――米国介入の可能性も含め――への準備に重点を置いており、それは近代化計画の重要な推進要因のようだ」と同省の報告書には記されている。
この見方に対し、イー氏は、台湾は「中国の不可分な領土の一部」だと述べた。
「中国はいかなる国家のいかなる表明による内政干渉にも断固反対する。われわれは『台湾独立』あるいはあらゆる手段をもって台湾を中国から分離しようとするいかなる試みも決して認めない」(同氏)
ともあれ、中国のサイバー諜報活動は以前から行われている。「Zen and the Art of Information Security」の著者で元NSA(米国家安全保障局)アナリスト、そして元NCSA(米国コンピュータセキュリティ協会)テクノロジーディレクターで現在はInternet Security Advisors Groupの会長を務めるイラ・ウィンクラー氏は、ロシアには数十年前からサイバーセキュリティ特殊班があり、中国は少なくとも10年前からこの種の活動に取り組んでいると取材に応えて語った。北朝鮮もこの種の行動を取ってきた。
「軍事的に敵対し得る相手について言えば、中国は明らかに能力の点でロシアに次いで2位に位置している。われわれには世界中に多数の小さな敵がいるが、ロシア以上の戦略的脅威はない」(ウィンクラー氏)
中国には、米国に対する諜報全般の点でも、軍備の点でも、惜しみなく注げるリソースがあると同氏は言う。
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中国に“サイバー人民解放軍”、米国防総省が報告 (2/2)
2007年06月07日 12時00分 更新
前のページへ 1|2
「中国ではこれに同時に数百人が取り組んでいる。人数で言えば、同国はサイバー局、諜報局など世界で最大の機関を有している」(ウィンクラー氏)
Titan Rainは、中国が進めているコンピュータ諜報プログラムの一例だ。Titan Rainとは、中国によるものとされる米国コンピュータシステムへの一連の組織的攻撃の以前のコードネーム(現在のコードネームは非公開)で、2003年に最初に実行されたと考えられている(Titan Rainに関してはTimeに詳しい記事が掲載されている)。
中国のハッカーはその間、Lockheed Martin、サンディア米国立研究所、NASA(米航空宇宙局)などの米国のコンピュータネットワークに侵入した。ウィンクラー氏は、中国は24時間体制でこのプロジェクトにハッカー10~12人を投じており、同国のサイバーPLA部隊は「あらゆる方法で、あらゆる形で」重要な情報を格納しているかもしれないシステムを見つけようとしていると語る。
「彼らは組織的にシステムにアクセスし、できるだけ迅速に情報を吸い上げる。彼らは熟達しており、20分でシステムに入り込んで情報を取得し、離脱することが可能だ。何年も前からそれが行われている。おそらく彼らは数万のシステムに侵入して情報をさらってきた」(同氏)
これらハッカーがサンディア研究所、米軍のシステム、そのほか軍事関係の請負業者のシステムに侵入したのは、彼らが優秀だったからではないとウィンクラー氏は指摘する。むしろ、このようなサイバー諜報活動は、中国のハッカーが極めて系統立ったやり方をしているから可能なのだ。
成功の要因は「被害者側の信じられないほどお粗末なセキュリティ」にもあったと同氏は言う。「ほとんどのコンピュータ攻撃は、攻撃者の才能よりもセキュリティの不備を基にしている」
電子戦争の一環としてマルウェアをばらまくことに関して言えば、中国のPLA部隊が情報収集の能力を高めるために、侵入したシステムにトラッキングソフトを植え付けるのは理にかなっている。もっともウイルスの拡散に関しては、ウィンクラー氏は心配するようなことはないと話す。
「一般的なウイルスは、率直に言って、当てにしたいものではないし、当てにするのは危険だろう。ウイルスをばらまいたら、後でそれが自分の身に降りかかってくるかもしれない。裏目に出たウイルス事件はたくさんあった。人を助けようとして、逆効果になったものもあった」(同氏)
技術的に米国よりも後れている中国は、米国ほどインターネットに依存していないかもしれない。だが、インターネットをダウンさせることは理にかなわないし、ネットが示してきた弾力性を考えると、有効ではないだろう。
「毎日インターネットでは障害が起きているが、われわれはそれを切り抜けている。もしも中国がサイバー諜報活動で全労力を浪費していたり、(電子戦争への備えに)依存しているのなら、われわれにとってはうれしいことだ。もっと損害の大きい戦術を考えるのとは反対のことだからだ」(ウィンクラー氏)
「率直に言って、彼らは弾道兵器や非常に多くの武器を持っている。わたしとしては、核兵器1基が使われる方が心配だ。それに(インターネットを)破壊するよりも、重要な会話を傍受する方がずっと価値があるのではないだろうか。その方が長期的に戦略的に有利になる」
============
cf.新華社電ネット(英語版)。←以前も紹介しましたが、大国中国としての矜持を保っているのか、はたまた日本語なんてチャンチャラおかしいということなのか、私程度の知識では到底わかりませんが、日本語版はありません。笑。
『新華網』(←ほんとは簡体字)からはいろんなとこへ飛んで行けます。
『お客さん』が付いて来る心配をされている向きもあるようですが、私が今AD-AWAREでチェックした限りでは大丈夫なようです。汗。

cf.みどりの果敢な北京生活(非難訓練版)←この方は中国人アーティストと結婚された日本人で、北京にお住まいです。ここは楽天日記ですが、本家はヤフーブログとのことです。
cf.以上、ロイター電の日本語への翻訳は全てITmedia News.に拠るものです。多謝。