電話会談要旨=次期米政権 jiji.com
7日朝の麻生太郎首相とオバマ次期米大統領の電話会談の要旨は次の通り。
首相 大統領選当選を祝したい。
オバマ氏 感謝する。麻生首相と個人的信頼関係を築きたい。
首相 同感だ。
オバマ氏 日本に強い親しみを感じている。小浜市のこともよく承知している。
首相 日米同盟の強化が日本外交の第一原則だ。金融不安・世界経済、アフガニスタン、地球温暖化、北朝鮮問題など国際社会が直面する諸課題に日米が緊密に連携し、対応していきたい。
オバマ氏 そのような課題にともに取り組み同盟を強化していきたい。
首相 (22、23両日にペルーで開かれる)アジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席の帰途、米国に立ち寄って会談したい。
両氏 早期の会談に向けて日程調整していくことで一致。(了)
(2008/11/07-09:11)
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米大統領選:副大統領 に外交安保通のバイデン氏
オバマ政権の副大統領を務めるジョセフ・バイデン上院議員(65)は外交安保通だ。1972年以降、デラウエア州で連続6回の当選を果たし、主に外交政策を取り扱い、現在も上院外交委員会の委員長を務めている。
こうした点から、ワシントン・ポスト紙など米国メディアは、バラク・オバマ次期大統領とバイデン議員が1992年当時のビル・クリントン前大統領とアル・ゴア前副大統領のように、当初は内政と外交を分担して受け持つだろうと予想している。クリントン前大統領が任期初めの2年間、ゴア前副大統領に外交・安全保障を一任し、予算・貿易両面で赤字に陥った経済の建て直しに全力を注いだように、オバマ次期大統領も自らは経済問題に取り組み、バイデン議員に「外交副大統領」の役割を任せるものとみている。
特に、北朝鮮の核問題や韓半島(朝鮮半島)問題に精通したバイデン議員が、対北朝鮮問題を扱った経験がないオバマ次期大統領を後押しする役割を果たすものと期待されている。バイデン議員は、2004年1月にフランク・ジャヌージ補佐官(現在、オバマ陣営の朝鮮半島政策チーム長)を平壌に送って金桂冠(キム・ケグァン)外務次官との会談を実現させ、06年の核実験の際には「対北朝鮮政策調整官」を任命しようと主張するなど、北朝鮮の核問題の外交的解決を追求してきた代表的人物だ。米国副大統領は上院議長を兼ね、大統領に万一の事態があった場合の地位承継第1位にある。実際に米国建国以来、現職の副大統領9人が大統領の死亡・弾劾などの事由により大統領職を承継している。
イ・テフン記者 『朝鮮日報/朝鮮日報日本語版』11/05
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「下手な芝居はやめなさい」=裁判長、被告に実刑-視覚障害装い詐欺・札幌地裁
11月6日11時13分配信 時事通信
目が見えないと偽り、5年にわたり生活保護費の障害加算金などをだまし取ったとして、詐欺罪に問われた無職丸山伸一被告(51)の判決公判が6日、札幌地裁で開かれた。嶋原文雄裁判長は「福祉を食い物にした卑劣、悪質な犯行」として、求刑通り懲役4年を言い渡した。
嶋原裁判長は、被告が運転免許を更新し、拘置中も棚から本を選び出したと認定。「通常の社会生活に十分な視力があった」と述べ、「視覚障害は本物」とする被告側の無罪主張を退けた。
その上で「反省の情は皆無」と指摘。言い渡しの後、被告に「分かりましたか。下手な芝居はやめなさい」と話し掛けた。
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ビッグ3存続へ協力表明=業界・労組幹部と会談-米下院議長
jiji.com
【ワシントン6日時事】ペロシ米下院議長(民主)は6日、ビッグスリー(3大自動車メーカー)、全米自動車労組(UAW)の首脳と会談した。会談の冒頭、下院議長は「われわれは、米自動車メーカーの存続を確かなものとするため協力しなければならない」と表明した。
販売不振から経営難に陥っているビッグ3は、会談の中で、連邦政府による金融支援実現への協力を要請したもようだ。下院議長は会談後に発表した声明で、米国に製造業と技術の基盤を残すことは重要とした上で「何十万人もの労働者・退職者、納税者の利益を守る方策を話し合った」と述べるにとどめ、詳細への言及を避けた。(2008/11/07-10:45)
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高齢刑法犯、20年で5倍 人口増加率超え4万人超 『47ニュース』
昨年、自動車運転過失致死傷などを除く「一般刑法犯」として検挙された65歳以上の高齢者は4万8605人で、1988年の約5倍に達したことが、7日の閣議に報告された法務省の2008年版犯罪白書で分かった。窃盗が65%を占め、昨年服役した65歳以上の受刑者も、88年の6倍を超える1884人に上った。
この20年で高齢者人口は2倍になったが、それを大幅に上回る増加率で、白書は「親族らから疎遠となり、経済的にも不安定な状態が多い。今後5年で団塊の世代が高齢期に達する。犯罪対策を根本から考え直す時期だ」と指摘している。
犯罪白書によると、昨年の一般刑法犯検挙者は36万6002人。65歳以上はうち13%で、男性が3万3255人、女性は1万5350人。
88年は一般刑法犯検挙者が39万8208人で、65歳以上は2%に当たる9888人(男性6675人、女性3213人)にとどまったが、高齢の検挙者はその後ほぼ毎年増加を続けた。
高齢者人口は88年の1378万人から、07年には2746万人となり、高齢者10万人当たりの年間検挙者は72人から177人に増えた。
一方、昨年検挙された65歳以上の罪名は(1)窃盗(うち万引82%)(2)横領22%(うち放置自転車などの遺失物等横領99%)(3)暴行4%(4)傷害2%-の順で、殺人は0・3%(123人)。
2008/11/07 09:06【共同通信】
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『中央日報』【社説】歴史を変えた米国の選択
米民主党の大統領候補のオバマ上院議員が第44代米大統領に当選した。232年の米国の歴史上初めて黒人大統領が誕生したのだ。オバマ候補の当選はオバマ氏個人と所属政党である民主党の勝利を超え、米国民の勝利であり米民主主義の勝利だ。オバマ候補の当選を祝いながら、われわれは米国と世界のために変化が必要な時に、果敢に変化を選んだ米国民の勇気ある選択に敬意を表する。
黒人奴隷制という恥ずかしい原罪の上に建国された米国は、奴隷制をめぐり140年前には残酷な内戦まで起きている。人種的マイノリティの黒人に対する法と制度的な差別は撤廃されたが、見えない差別と偏見まで完全に消えたとはいいがたい。しかし今回の選挙で米国民が、ケニア出身の黒人を父に持ちアラブ系の姓である‘フセイン’をミドルネームに使うオバマ氏を大統領に選んだことで、最後に残った禁忌の壁まで打ち壊してしまった。出身よりも個人の能力が評価を受ける‘機会の地’が米国であり、‘アメリカンドリーム’は依然として生きている夢であることを立証したものだ。
米国は現在深刻な挑戦に直面している。無謀な戦争の後遺症で唯一の超大国の権威は失墜し、他人を考えない傲慢と独善で民心を失った。自由と人権の守護者としての米国に対する尊敬も傷ついた。借金の上にある米国経済は深刻な危機状況だ。貪欲がはびこる自由放任的金融資本主義のバブルがはじけて始まった世界的な金融危機で米国はもちろん、世界が激しい景気低迷の泥沼にはまっている。政治的対立と反目の中で米国社会の貧富の格差と階層間の対立は激しさを増している。米国人の85%が米国が誤った方向に進んでいると考えている。
このままではいけないという切迫した心情で米国人は投票所に向かい、分裂ではなく統合の政治で変化の希望を呼び覚ましたオバマ氏を圧倒的に支持した。致命的なハンディキャップにもかかわらずオバマ氏が当選したのは、変化に対する米国民の熱望のためだ。オバマ氏が集めた6億ドルの選挙資金のうち95%がインターネットを通じた200ドル未満の小額寄付だったという事実は、変化に対する市民らの欲求を示すと同時に、デジタル時代の草の根民主主義の新たな可能性を開いたといえる。
民主党はホワイトハウスだけではなく上下院まで掌握した。1980年の大統領選でレーガン氏の当選以来、右方向に向かっていた航空母艦が30年ぶりに左に旋回するシグナルだとの分析が有力だ。これまで共和党政権は市場万能主義に基づいた減税と規制緩和、小さい政府を絶対的に信奉してきた。そうすれば上から下に水がしみこむように、全体に恵沢が行き渡ると信じた。その成果を否定することはできないが、効果に比べ副作用が大きかったのも事実だ。10兆ドルを超える国の債務とウォールストリートに端を発した金融危機がその証拠だ。数百万ドルの年俸をもらう超高所得層と、医療保険すらない4600万の貧困層が共存することもそうだ。オバマ氏は当選の所感で「米国に変化が来ている」として団結を呼びかけた。左右と白黒が調和する統合の政治で米国が必要とする変化を引っ張っていけることを期待する。
最も急がれるのは経済だ。オバマ氏が共和党のマケイン候補を抑えることができたのも経済問題のためだ。米国でついた火は地球全体に広がっている。急な火から消さなくてはならない。そうした後に火災現場を整理し、その上に新しい家を建てなくてはならない。国際社会との協調なくしては不可能で、卓越したリーダーシップがなくてはできないことだ。あと10日後には主要20カ国首脳会議が米国で開かれる。オバマ氏は左右を網羅する最高の人材でブレーンを固め、金融危機と景気低迷に対する対策からまとめなくてはならない。
米国の変化に対する世界的な期待がこれほど大きいのは珍しい。ブッシュ大統領の一方主義外交に対する失望と怒りがそれだけ大きかったのだ。オバマ氏は謙遜して手を差し伸べる姿勢で米国に対する国際社会の尊敬と信頼を回復しなくてはならない。黒人を大統領に選べる包容力は米国の底力だ。オバマ氏は統合のリーダーシップで米国民と世界の期待に答えなくてはならない。
『中央日報 Joins.com 』2008.11.06 10:01:54
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7日朝の麻生太郎首相とオバマ次期米大統領の電話会談の要旨は次の通り。
首相 大統領選当選を祝したい。
オバマ氏 感謝する。麻生首相と個人的信頼関係を築きたい。
首相 同感だ。
オバマ氏 日本に強い親しみを感じている。小浜市のこともよく承知している。
首相 日米同盟の強化が日本外交の第一原則だ。金融不安・世界経済、アフガニスタン、地球温暖化、北朝鮮問題など国際社会が直面する諸課題に日米が緊密に連携し、対応していきたい。
オバマ氏 そのような課題にともに取り組み同盟を強化していきたい。
首相 (22、23両日にペルーで開かれる)アジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席の帰途、米国に立ち寄って会談したい。
両氏 早期の会談に向けて日程調整していくことで一致。(了)
(2008/11/07-09:11)
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米大統領選:副大統領 に外交安保通のバイデン氏
オバマ政権の副大統領を務めるジョセフ・バイデン上院議員(65)は外交安保通だ。1972年以降、デラウエア州で連続6回の当選を果たし、主に外交政策を取り扱い、現在も上院外交委員会の委員長を務めている。
こうした点から、ワシントン・ポスト紙など米国メディアは、バラク・オバマ次期大統領とバイデン議員が1992年当時のビル・クリントン前大統領とアル・ゴア前副大統領のように、当初は内政と外交を分担して受け持つだろうと予想している。クリントン前大統領が任期初めの2年間、ゴア前副大統領に外交・安全保障を一任し、予算・貿易両面で赤字に陥った経済の建て直しに全力を注いだように、オバマ次期大統領も自らは経済問題に取り組み、バイデン議員に「外交副大統領」の役割を任せるものとみている。
特に、北朝鮮の核問題や韓半島(朝鮮半島)問題に精通したバイデン議員が、対北朝鮮問題を扱った経験がないオバマ次期大統領を後押しする役割を果たすものと期待されている。バイデン議員は、2004年1月にフランク・ジャヌージ補佐官(現在、オバマ陣営の朝鮮半島政策チーム長)を平壌に送って金桂冠(キム・ケグァン)外務次官との会談を実現させ、06年の核実験の際には「対北朝鮮政策調整官」を任命しようと主張するなど、北朝鮮の核問題の外交的解決を追求してきた代表的人物だ。米国副大統領は上院議長を兼ね、大統領に万一の事態があった場合の地位承継第1位にある。実際に米国建国以来、現職の副大統領9人が大統領の死亡・弾劾などの事由により大統領職を承継している。
イ・テフン記者 『朝鮮日報/朝鮮日報日本語版』11/05
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「下手な芝居はやめなさい」=裁判長、被告に実刑-視覚障害装い詐欺・札幌地裁
11月6日11時13分配信 時事通信
目が見えないと偽り、5年にわたり生活保護費の障害加算金などをだまし取ったとして、詐欺罪に問われた無職丸山伸一被告(51)の判決公判が6日、札幌地裁で開かれた。嶋原文雄裁判長は「福祉を食い物にした卑劣、悪質な犯行」として、求刑通り懲役4年を言い渡した。
嶋原裁判長は、被告が運転免許を更新し、拘置中も棚から本を選び出したと認定。「通常の社会生活に十分な視力があった」と述べ、「視覚障害は本物」とする被告側の無罪主張を退けた。
その上で「反省の情は皆無」と指摘。言い渡しの後、被告に「分かりましたか。下手な芝居はやめなさい」と話し掛けた。
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ビッグ3存続へ協力表明=業界・労組幹部と会談-米下院議長
jiji.com
【ワシントン6日時事】ペロシ米下院議長(民主)は6日、ビッグスリー(3大自動車メーカー)、全米自動車労組(UAW)の首脳と会談した。会談の冒頭、下院議長は「われわれは、米自動車メーカーの存続を確かなものとするため協力しなければならない」と表明した。
販売不振から経営難に陥っているビッグ3は、会談の中で、連邦政府による金融支援実現への協力を要請したもようだ。下院議長は会談後に発表した声明で、米国に製造業と技術の基盤を残すことは重要とした上で「何十万人もの労働者・退職者、納税者の利益を守る方策を話し合った」と述べるにとどめ、詳細への言及を避けた。(2008/11/07-10:45)
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高齢刑法犯、20年で5倍 人口増加率超え4万人超 『47ニュース』
昨年、自動車運転過失致死傷などを除く「一般刑法犯」として検挙された65歳以上の高齢者は4万8605人で、1988年の約5倍に達したことが、7日の閣議に報告された法務省の2008年版犯罪白書で分かった。窃盗が65%を占め、昨年服役した65歳以上の受刑者も、88年の6倍を超える1884人に上った。
この20年で高齢者人口は2倍になったが、それを大幅に上回る増加率で、白書は「親族らから疎遠となり、経済的にも不安定な状態が多い。今後5年で団塊の世代が高齢期に達する。犯罪対策を根本から考え直す時期だ」と指摘している。
犯罪白書によると、昨年の一般刑法犯検挙者は36万6002人。65歳以上はうち13%で、男性が3万3255人、女性は1万5350人。
88年は一般刑法犯検挙者が39万8208人で、65歳以上は2%に当たる9888人(男性6675人、女性3213人)にとどまったが、高齢の検挙者はその後ほぼ毎年増加を続けた。
高齢者人口は88年の1378万人から、07年には2746万人となり、高齢者10万人当たりの年間検挙者は72人から177人に増えた。
一方、昨年検挙された65歳以上の罪名は(1)窃盗(うち万引82%)(2)横領22%(うち放置自転車などの遺失物等横領99%)(3)暴行4%(4)傷害2%-の順で、殺人は0・3%(123人)。
2008/11/07 09:06【共同通信】
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『中央日報』【社説】歴史を変えた米国の選択
米民主党の大統領候補のオバマ上院議員が第44代米大統領に当選した。232年の米国の歴史上初めて黒人大統領が誕生したのだ。オバマ候補の当選はオバマ氏個人と所属政党である民主党の勝利を超え、米国民の勝利であり米民主主義の勝利だ。オバマ候補の当選を祝いながら、われわれは米国と世界のために変化が必要な時に、果敢に変化を選んだ米国民の勇気ある選択に敬意を表する。
黒人奴隷制という恥ずかしい原罪の上に建国された米国は、奴隷制をめぐり140年前には残酷な内戦まで起きている。人種的マイノリティの黒人に対する法と制度的な差別は撤廃されたが、見えない差別と偏見まで完全に消えたとはいいがたい。しかし今回の選挙で米国民が、ケニア出身の黒人を父に持ちアラブ系の姓である‘フセイン’をミドルネームに使うオバマ氏を大統領に選んだことで、最後に残った禁忌の壁まで打ち壊してしまった。出身よりも個人の能力が評価を受ける‘機会の地’が米国であり、‘アメリカンドリーム’は依然として生きている夢であることを立証したものだ。
米国は現在深刻な挑戦に直面している。無謀な戦争の後遺症で唯一の超大国の権威は失墜し、他人を考えない傲慢と独善で民心を失った。自由と人権の守護者としての米国に対する尊敬も傷ついた。借金の上にある米国経済は深刻な危機状況だ。貪欲がはびこる自由放任的金融資本主義のバブルがはじけて始まった世界的な金融危機で米国はもちろん、世界が激しい景気低迷の泥沼にはまっている。政治的対立と反目の中で米国社会の貧富の格差と階層間の対立は激しさを増している。米国人の85%が米国が誤った方向に進んでいると考えている。
このままではいけないという切迫した心情で米国人は投票所に向かい、分裂ではなく統合の政治で変化の希望を呼び覚ましたオバマ氏を圧倒的に支持した。致命的なハンディキャップにもかかわらずオバマ氏が当選したのは、変化に対する米国民の熱望のためだ。オバマ氏が集めた6億ドルの選挙資金のうち95%がインターネットを通じた200ドル未満の小額寄付だったという事実は、変化に対する市民らの欲求を示すと同時に、デジタル時代の草の根民主主義の新たな可能性を開いたといえる。
民主党はホワイトハウスだけではなく上下院まで掌握した。1980年の大統領選でレーガン氏の当選以来、右方向に向かっていた航空母艦が30年ぶりに左に旋回するシグナルだとの分析が有力だ。これまで共和党政権は市場万能主義に基づいた減税と規制緩和、小さい政府を絶対的に信奉してきた。そうすれば上から下に水がしみこむように、全体に恵沢が行き渡ると信じた。その成果を否定することはできないが、効果に比べ副作用が大きかったのも事実だ。10兆ドルを超える国の債務とウォールストリートに端を発した金融危機がその証拠だ。数百万ドルの年俸をもらう超高所得層と、医療保険すらない4600万の貧困層が共存することもそうだ。オバマ氏は当選の所感で「米国に変化が来ている」として団結を呼びかけた。左右と白黒が調和する統合の政治で米国が必要とする変化を引っ張っていけることを期待する。
最も急がれるのは経済だ。オバマ氏が共和党のマケイン候補を抑えることができたのも経済問題のためだ。米国でついた火は地球全体に広がっている。急な火から消さなくてはならない。そうした後に火災現場を整理し、その上に新しい家を建てなくてはならない。国際社会との協調なくしては不可能で、卓越したリーダーシップがなくてはできないことだ。あと10日後には主要20カ国首脳会議が米国で開かれる。オバマ氏は左右を網羅する最高の人材でブレーンを固め、金融危機と景気低迷に対する対策からまとめなくてはならない。
米国の変化に対する世界的な期待がこれほど大きいのは珍しい。ブッシュ大統領の一方主義外交に対する失望と怒りがそれだけ大きかったのだ。オバマ氏は謙遜して手を差し伸べる姿勢で米国に対する国際社会の尊敬と信頼を回復しなくてはならない。黒人を大統領に選べる包容力は米国の底力だ。オバマ氏は統合のリーダーシップで米国民と世界の期待に答えなくてはならない。
『中央日報 Joins.com 』2008.11.06 10:01:54
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