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1.カムイ外伝
「これはちょっと原作と違うな」というのが最初の印象である。
では原作を凌ぐ何かがあったかというとそれもなく、ただ映像がトロピカルで矢鱈きれいな南国風景だったということだけだ。
私は原作を系統立てて読んだことがあったかどうか今となっては定かでない。随分読み込んだ記憶もあるが、なにぶん『大河ドラマ』の遥か上を行く超大作なので「そうでもなかったかな?」という気もしている。
私は『カムイ伝』が本流なら『カムイ外伝』は抜け忍カムイが迫り来る追っ手を次々打倒し続ける「一話完結」的な傍流ストーリーであるという理解であるが、その点この映画がどこまで原作に忠実かは私にはわからない。
「渡り衆」の大型船の出現の仕方、彼ら下忍の一種「共同体」の首領・不動が種を明かせば実は領主の回し者で、彼と何故か信頼関係にあった筈の「ツワモノたち」がいとも容易く根こそぎ謀殺されてしまう点、或いは『愚民』=村の衆も下忍衆同様為す術もなく一気に毒殺されて浜辺に泡吹いて倒れてしまう点など、いかにも荒唐無稽で唐突でご都合主義的な展開は、安っぽくて「説得力」というものがないのである。現実の展開とカムイを慕う少女の見る悪夢とを強引に繋げてしまう手法もきれいな撮り方作り方とは到底思われない。
最後に死に行く不動が放つ捨て台詞=「お前のせいで愚民(村の人間)は死んだ。お前だって追い忍を百人以上殺した。どこが違う!?」云々にだけは説得力があった。尤も抜け忍に追っ手を放ち続けるという原作の設定自体に無理があるのであるが、この権力の自己防衛のための妄執は『子連れ狼』の柳生同様当時の一種の流行だったようである。
カムイ外伝 - goo 映画
cf.松岡正剛『カムイ伝』
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2.男はつらいよ(第20作)寅次郎わが道を行く
以前言ったと思うがこれは名作である。ぁそ。
マドンナ紅奈々子(木の実ナナ)はさくらの同窓生で当然寅の幼馴染という設定である。SKDのスターである彼女には十年来の付合いがある照明係の恋人がいて、彼から結婚を申し込まれて「踊りと家庭のどちらを選ぶか」悩んでいた。
これに九州から寅を頼って上京して来たSKDかぶれの青年(武田鉄矢=後藤留吉 )が絡んで物語が展開するという20回記念作品である。
SKDの絢爛豪華な華やかな舞台と、その裏で日常の練習風景や楽屋の様子が活写されている点が好評を呼んだ作品であるが、あくまでこれは寅が主人公の映画であるから、人間模様の織り成す様々なドラマにまで深く立入ることはない。
私も宝塚の劇場周辺に見学に行ったことはあるが、レヴューを見ることはなかった。でも今度機会があったら話の種に一度観劇したいと思った。ぁそ。
男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく(1978) - goo 映画
cf.SKD(松竹歌劇団)
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3.新網走番外地 吹雪の大脱走
時代設定が昭和22年(敗戦は昭和20年)で、大量の復員兵たちの身の処し方がクローズアップされている。
新網走番外地 吹雪の大脱走(1971) - goo 映画
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“支持率”1ケタに急降下 「太田総理」退陣へ
8月13日7時1分配信 スポニチアネックス
日本テレビの政治バラエティー「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。」(金曜後7・56)が9月いっぱいで終了することになった。お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光(45)が総理大臣に扮し、マニフェストを掲げ、ゲストの国会議員らと討論する番組。06年4月のスタートから4年半での“総理退陣”となる。
口からツバを飛ばすほどの勢いで太田や国会議員らがトークバトルを繰り広げる姿が人気を呼び、一時は20%近い視聴率をマークしたほか、太田が「総理大臣になってほしい人」のアンケートで上位に入ることもあった。
しかし、09年4月からTBSの人気バラエティー「ぴったんこカン・カン」が同時間帯に移動したほか、フジテレビのクイズ番組「ホンネの殿堂!!紳助にはわかるまいっ」がスタートすると、視聴率が1ケタに落ち込むことも増え“支持率”の低下が指摘され始めた。今年に入ってからは、金曜日の番組強化が局内で課題に挙げられるようになり、“退陣”の道を選ぶことになった。
国会議員にとっては自身の顔と名前を視聴者にアピールする機会でもあった。番組への出演機会が多かったある議員は「政治がお茶の間に身近に感じてもらえる番組だっただけに残念」と語っている。
7月から始まった午後7時台のバラエティー「寿命をのばすワザ百科」も終了。10月からは「太田総理」の枠と合わせて2時間のバラエティーが編成される。長時間映画を放送する際には放送を休み、午後9時からの「金曜ロードショー」の拡大版として、映画放送を最大4時間まで対応できる柔軟な体制を取っていくという。
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cf.高円寺東京阿波踊り
cf.浅草サンバカーニバル
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「これはちょっと原作と違うな」というのが最初の印象である。
では原作を凌ぐ何かがあったかというとそれもなく、ただ映像がトロピカルで矢鱈きれいな南国風景だったということだけだ。
私は原作を系統立てて読んだことがあったかどうか今となっては定かでない。随分読み込んだ記憶もあるが、なにぶん『大河ドラマ』の遥か上を行く超大作なので「そうでもなかったかな?」という気もしている。
私は『カムイ伝』が本流なら『カムイ外伝』は抜け忍カムイが迫り来る追っ手を次々打倒し続ける「一話完結」的な傍流ストーリーであるという理解であるが、その点この映画がどこまで原作に忠実かは私にはわからない。
「渡り衆」の大型船の出現の仕方、彼ら下忍の一種「共同体」の首領・不動が種を明かせば実は領主の回し者で、彼と何故か信頼関係にあった筈の「ツワモノたち」がいとも容易く根こそぎ謀殺されてしまう点、或いは『愚民』=村の衆も下忍衆同様為す術もなく一気に毒殺されて浜辺に泡吹いて倒れてしまう点など、いかにも荒唐無稽で唐突でご都合主義的な展開は、安っぽくて「説得力」というものがないのである。現実の展開とカムイを慕う少女の見る悪夢とを強引に繋げてしまう手法もきれいな撮り方作り方とは到底思われない。
最後に死に行く不動が放つ捨て台詞=「お前のせいで愚民(村の人間)は死んだ。お前だって追い忍を百人以上殺した。どこが違う!?」云々にだけは説得力があった。尤も抜け忍に追っ手を放ち続けるという原作の設定自体に無理があるのであるが、この権力の自己防衛のための妄執は『子連れ狼』の柳生同様当時の一種の流行だったようである。
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cf.松岡正剛『カムイ伝』
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2.男はつらいよ(第20作)寅次郎わが道を行く
以前言ったと思うがこれは名作である。ぁそ。
マドンナ紅奈々子(木の実ナナ)はさくらの同窓生で当然寅の幼馴染という設定である。SKDのスターである彼女には十年来の付合いがある照明係の恋人がいて、彼から結婚を申し込まれて「踊りと家庭のどちらを選ぶか」悩んでいた。
これに九州から寅を頼って上京して来たSKDかぶれの青年(武田鉄矢=後藤留吉 )が絡んで物語が展開するという20回記念作品である。
SKDの絢爛豪華な華やかな舞台と、その裏で日常の練習風景や楽屋の様子が活写されている点が好評を呼んだ作品であるが、あくまでこれは寅が主人公の映画であるから、人間模様の織り成す様々なドラマにまで深く立入ることはない。
私も宝塚の劇場周辺に見学に行ったことはあるが、レヴューを見ることはなかった。でも今度機会があったら話の種に一度観劇したいと思った。ぁそ。
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cf.SKD(松竹歌劇団)
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3.新網走番外地 吹雪の大脱走
時代設定が昭和22年(敗戦は昭和20年)で、大量の復員兵たちの身の処し方がクローズアップされている。
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“支持率”1ケタに急降下 「太田総理」退陣へ
8月13日7時1分配信 スポニチアネックス
日本テレビの政治バラエティー「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。」(金曜後7・56)が9月いっぱいで終了することになった。お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光(45)が総理大臣に扮し、マニフェストを掲げ、ゲストの国会議員らと討論する番組。06年4月のスタートから4年半での“総理退陣”となる。
口からツバを飛ばすほどの勢いで太田や国会議員らがトークバトルを繰り広げる姿が人気を呼び、一時は20%近い視聴率をマークしたほか、太田が「総理大臣になってほしい人」のアンケートで上位に入ることもあった。
しかし、09年4月からTBSの人気バラエティー「ぴったんこカン・カン」が同時間帯に移動したほか、フジテレビのクイズ番組「ホンネの殿堂!!紳助にはわかるまいっ」がスタートすると、視聴率が1ケタに落ち込むことも増え“支持率”の低下が指摘され始めた。今年に入ってからは、金曜日の番組強化が局内で課題に挙げられるようになり、“退陣”の道を選ぶことになった。
国会議員にとっては自身の顔と名前を視聴者にアピールする機会でもあった。番組への出演機会が多かったある議員は「政治がお茶の間に身近に感じてもらえる番組だっただけに残念」と語っている。
7月から始まった午後7時台のバラエティー「寿命をのばすワザ百科」も終了。10月からは「太田総理」の枠と合わせて2時間のバラエティーが編成される。長時間映画を放送する際には放送を休み、午後9時からの「金曜ロードショー」の拡大版として、映画放送を最大4時間まで対応できる柔軟な体制を取っていくという。
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cf.高円寺東京阿波踊り
cf.浅草サンバカーニバル
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