塩狩峠
著者 三浦綾子
このお話は、日本に実在したキリスト教徒をモデルにした小説です。
キリスト教の信者でなくても、
この本はなかなかに人の心を救うと感じました。
○気になった言葉をピックアップ
朝が来て一日があり、そして夜が来る。このことだって決して当たり前ではないのだ
きょう再び生きて家に帰ってくるかどうか、何の保証もないのだ
★この自分もまた何らかの使命を帯びている存在ではないか
姦淫するなかれと言えることあるを汝等きけり。されど我は汝等に告ぐ、すべて色情を懐きてて女を見るものは、既に心のうち姦淫したるなり
★義人なし、一人だになし
悪しき者に手向かうな。人もし汝の右の頬をうたば、左をも向けよ。汝を訴えて下衣を取らんとする者には、上衣をも取らせよ。
汝らの仇を愛し、汝らを責める者のために祈れ。
★われわれは自分の醜さを認めたくないものであります。
たとえば、つまみ食いは卑しいとされておりましても、自分がつまんで食べるぶんには卑しいとは思わない。
人の陰口をいうことは男らしくないことだと知りながらも、おのれのいう悪口は正義のしからしむるところのように思うのです。
泥棒にも三分の理といいます。
愛とは、自分の最も大事なものを人にやってしまうこと。それは命。
悪くない者が、悪い者の罪を背負う。悪い者が悪くないと言って逃げる。ここにハッキリと神の子の姿と罪人の姿がある。
★父よ、彼らを赦し給え。その為す所を知らざればなり。
★汝に請う者にあたえ、借らんとする者を拒むな。
★汝 心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、主たる汝の神を愛すべし。
また己のごとく汝の隣を愛すべし。
★生者必滅会者定離
★自分の日常がすなわち遺言