関連ブログ記事・・・2023/2/24付「神奈中バスの値上げがパブリックコメントの対象に」
神奈川中央交通の子会社である神奈川中央交通西は、親会社に遅れること1か月半後の2023/3/31付で運賃値上げを申請しました。
https://www.kanachu.co.jp/news/pdf01/somu/2023/2023.3.31.pdf
実施予定日は親会社と同じ2023/7/1です。平均改定率は上限運賃ベースでは30.83%程度ですが、実施ベースでは18%の見込みです。
上記リリースには路線図も掲載されていますが、路線に関しては各営業所管内とも親会社と事実上一体で、一部を子会社が分担する形です。
神奈川中央交通は、バス事業を巡る環境が厳しくなるのに対応して1990年代後半以降地域ごとの子会社(横浜神奈交バス、相模神奈交バス、藤沢神奈交バス、湘南神奈交バス、津久井神奈交バス)を設立し、一部の路線を各社に移管するとともに、神奈川中央交通本体の営業所の業務を子会社に委託してコスト削減を図りました。子会社採用の運転手は本体と給与体系が異なるため、その当時は人件費だけでかなりの節減になりました。
しかし、人件費などコスト削減効果もやがて一巡し、2017年1月1日付で5つの子会社を2つに再編した上で横浜市内および町田市内については神奈中本体に戻しました。
https://www.kanachu.co.jp/news/pdf01/2016/12.26info.pdf
再編の結果誕生したのが、平塚市(神奈中本社とは別の場所)に本社をおく「神奈川中央交通西」と、藤沢市に本社をおく「神奈川中央交通東」です。
https://www.kanachu.co.jp/kanachu/corporate/group.html
神奈川中央交通東も西同様に親会社からの業務受託がメインですが、「自ら路線バスを運行せず他社からの業務受託に専念する」という業態の会社は国土交通省が認めておらず、西同様に自社路線が存在します。
営業所単位で神奈川中央交通東が親会社から委託を受けて運行している橋本営業所の場合、橋30系統(アリオ橋本~橋本駅南口~相模川自然の村)、淵40系統(矢部駅・相模野病院前~淵野辺駅北口~上矢部循環など)が神奈川中央交通東の自社路線で、
https://www.kanachu.co.jp/bus/route/pdf/hashimoto.pdf
いずれも扱いとしては相模原市コミュニティバスですが、運賃については他の相模原市内の神奈中本体の路線同様対キロ区間制です。
これらの路線についてもやがて(神奈中本体の路線と整合性を取るため)2023/7/1実施に向け値上げを申請することになるのか、「相模原市コミュニティバス」故に値上げしないのか、今後の動向に注目です。