2024/5/23付ブログ記事「京都市バスの観光特急バス、どうやって日常利用者を乗せないようにするか?」の続報です。
早速、観光特急バス運行開始をはじめとする大幅路線改編・ダイヤ改正初日の2024/6/1にその様子を見てきましたので、報告します。(観光特急バスそのものには乗車していません)
京都駅前では9時の運行開始を前にセレモニーが行われており、人だかりができていました。セレモニーおよび初便出発の様子は各メディアが報道しているので省略しますが、予想通り舞妓さんが登場しました。
観光特急バス用の車両は、前面・側面のステッカーや運賃箱の案内掲示以外は一般の車両と変わりません。
上記ブログで書いた「1日券日付印字機」とは、バス車内に設置されている運賃箱そのものを台車に載せたものでした。
観光客向けのバス・地下鉄1日券は磁気カードとなっており、最初の乗車時に運賃箱の磁気カードリーダーに通すと裏面に当日の日付が印字され、2回目以降の乗車時は裏面を運転手に見せることにより有効性を確認するという仕組みです。観光特急バスの乗客の多くは1日券所持者と想定されているため、処理が殺到することによる遅延防止のための対策ですね。
観光特急バスが出発するD1のりば上部のデジタルサイネージ。
D1のりば脇に置かれた案内掲示。
D1のりばの隣にあるバス・地下鉄1日券の自動券売機。ここでも観光特急バスがアピールされています。
さて、折角ですので、観光特急バスのページで案内されている他の追加料金不要な乗車券についても解説します。
<京都修学旅行1dayチケット(修学旅行用)>
https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000049161.html
https://shugakuryoko.kyoto.travel/ticket/
学校単位で発売する修学旅行専用の一日乗車券ですが、事前に学校側が購入する際に乗車日を指定しておくのではなく(修学旅行は前々から日程が決まっているのでこのような対応も可能なはずですが)、バス・地下鉄1日券と同様に「最初の乗車時に運賃箱の磁気カードリーダーに通すと裏面に当日の日付が印字され、2回目以降の乗車時は裏面を運転手に見せることにより有効性を確認するという仕組み」になっています。したがって、乗車時の処理による混雑を回避することはできません。
<地下鉄・バスIC24Hチケット(事前登録必要)>
これはモバイル乗車券ではなく、手持ちのICOCAカード<モバイルICOCAは対象外>あるいはPiTaPaカードを事前に登録しておくと条件に応じてポイントを付与するサービス<1ポイント=1円として利用可>の一種です。ポイントサービスの愛称は「もえポっ」で、この専用サイトでは「市民の皆様をはじめとしたご利用頻度の高いお客様中心のサービス」と説明されています。
24Hチケットサービスの仕組みですが、
https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000316038.html
指定日時から24時間以内に利用した分の運賃は一旦全額差し引かれるものの、バス・地下鉄1日券の発売額(大人1100円など)を超えた分についてポイント還元し、実質1日券と同額になるというものです。つまり、事前に「もえポっ」を登録しておけば、磁気カードの1日券をわざわざ購入しなくともそれと同等の扱いになるわけですね。
(つづく)