関連ブログ記事・・・2022/10/7付「揖保川沿いに走るバス、東西の運賃格差」
上記ブログ記事で取り上げたたつの市コミュニティバスは、たつの市域を南北に縦断しており、終点の新舞子近辺が旧御津町に相当します。
旧御津町およびその周辺のGoogleMapはこちら
合併前の御津町役場があった東部に人口が集中しており、中川（揖保川河口部の分流）を挟んで市街地は姫路市網干地区と一体化しています。そのため、かつてバス路線は「山陽電鉄網干駅～御津町内」で運行されており、西隣の相生市域および北隣の旧揖保川町域とを結ぶ路線は存在しませんでした。
しかし、平成の大合併によりたつの市が成立した後、たつの市が旧御津町～旧揖保川町（ＪＲ竜野駅がある）～市中心部の間でコミュニティバスの運行を開始しました＜日祝は運休＞。運賃が100円と割安で便数もそこそこあることから対姫路市中心部の流動がこちらにシフトしたようで、既存の山陽電鉄網干駅～旧御津町内の路線＜神姫バスから子会社のウエスト神姫→ウイング神姫に移管＞は縮小の一途を辿りました。
2023/4/1からは9人乗り車両での運行となり、ICカードや定期券は使用不可となりました（運賃は200円均一に変更）。
この時点では西部の室津地区（古い町並みが残る港町の観光スポット）まで行く大浦発着便は日祝日は昼間も含め5往復運行するものの、平日や土曜は「朝に大浦を出る便と夕方に大浦に行く便の計1往復」のみとなっています。平日・土曜のそれ以外の便は御津総合支所＜旧御津町役場＞までしか行きません。
さらに、2024/4/1からは土曜休日は全便運休となりました。
https://shinki-gb.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/03/b27145e8c09f584fd48d1443931da2a7-1.pdf
そして、2024/10/1からついに休止（実質廃止）となります。これに伴い、代替としてたつの市コミュニティバスの新路線「竜野駅大浦線」の運行が開始されます。
https://www.city.tatsuno.lg.jp/furusatosozo/tatsunooourasenn.html
大浦行が3便・大浦発が4便で、既存路線と同様運賃100円均一・日祝は全便運休です。
これにより、旧御津町域と山陽電鉄網干駅を含む姫路市網干地区を結ぶ公共交通は消滅することになります。旧御津町域の北部には総合病院「たつの市民病院」があり（たつの市中心部には所在していないので注意！）、2024/9/30までのウイング神姫の路線で通院している方も存在するはずですが、行政区画の壁はここでは高そうです。
なお、旧御津町中心部と室津地区の間には2016年段階では日祝を除きたつの市コミュニティバスが運行されていましたが、2017年春の路線再編でデマンド交通「あかねちゃん」に移行しました。市域の他のデマンド交通は市民限定で事前の利用登録・1時間半前までの予約が必要ですが、旧御津町域には室津や新舞子などの観光地があるため市民以外でも利用可能＜1乗車400円、日祝は運行なし＞となっています。2024/10/1からは、コミバス竜野駅大浦線を利用すれば日祝を除き「ＪＲ竜野駅から往復200円での観光」が可能になります。
竜野駅発9:12→室津着9:43、室津発10:13→竜野駅着10:45
竜野駅発11:36→室津着12:07、室津発14:18→竜野駅着14:50
一方、気になるのが新舞子近くにある綾部山梅林への観梅時期に運行される臨時直通バスの扱いです。
2023年までは観梅時期の毎日ＪＲ網干駅～山電網干駅～綾部山梅林間で運行されていましたが、
https://www.shinkibus.co.jp/sys/frames/view/1438
2024年は観梅時期の土休日限定運行となっています。
https://shinki-gb.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/02/c917b4ff22b222f9123642a881689549.pdf
旧御津町域から神姫バスグループの一般路線が撤退して初めての観梅時期となる2025年2～3月はどうなるでしょうか？ ちなみにたつの市コミュニティバスの実際の運行は神姫バスグループに委託されています。
