その1はこちら
神戸電鉄線の始発駅である新開地駅にて。行先表示は駅側も車両側も所定通り「粟生」となっています(実際には三木止まりで、三木~小野間はバス代行、小野~粟生間は別の車両で運行)。運転休止のお知らせは公式サイトで公開されているものと同じで、追加情報はありません。
車内吊り広告としての「運転休止のお知らせ」も、8月時点からの追加情報は右下の問い合わせ先(本社部門なので土日は受け付けない)のみでした。QRコードの説明書きは「代行バス輸送・振替輸送の対象券種やご利用方法などについては、こちらからご確認いただけます」とありますが、QRコードをスマホに認識させて表示されたのは振替輸送に関するコンテンツオンリーで、代行バスに関する情報はゼロでした。
車内アナウンスでは、複数回「この列車は踏切工事のため三木止まりとなります。三木から先は代行バスにお乗り換え下さい」と案内されましたが、ICカードの扱いとか小野から先の連絡に関する情報は提供されませんでした。小野~粟生間の列車がダイヤ通りに運転されるのであれば、(代行バスは電車より時間がかかるのは確実なので)所定より1時間後の列車にしか乗り継げないわけですが・・・
3両編成で40人程度の乗客を乗せた電車は定刻に三木駅に到着しました。所定は南側の1番線到着ですが、1番線で新開地方面に折り返すことができないため、いつもは上り列車が発着する2番線に到着しました。こちら側の駅舎には何人もの社員が配置され案内業務などに携わっており、自動改札機には「三木から先に行かれる方は乗車券を挿入したりICカードをタッチしないで下さい」の意味合いの掲示がなされていました。ただ、代行バスの乗り場に関する掲示はどこにも見当たりません。
三木駅舎のメインは1番線側です。2018年の火災で焼失しましたが、再建にあたり三木市が全面的に協力し、2022年春に(それまでなかった)駅前ロータリーやバス停のある立派な交通結節点に生まれ変わりました。観光協会も入居しています。
https://www.city.miki.lg.jp/soshiki/39/27283.html
駅舎・駅前ロータリー・バス停のストリートビューはこちら
ということで、てっきりここに代行バスが発着するものと思い込んでいましたが、見事に裏切られました! 社員に聞いたところ、のりばは「駅から200mほど離れた和食さとの前」とのことでした。理由は、「駅前に発着させると路線バスの邪魔になるから」だそうです。代行バスに乗り継ぐ客は、社員や警備員に誘導されてのりばに向かいます。
信号の向こう側に停まっているのが小さく見える赤いバスが、代行バスです。
確かに和食さとの前です。三木駅舎からは200m以上離れています。
代行バスのりばには社員およびアルバイト?が配置されています。はるか後方に駅舎が見えます。
代行バスは地元の「小野観光」の大型貸切バスで、神戸電鉄の社員(普段は本社勤務?)が添乗しますが車内では乗車券や現金の扱いはしません。そして、ざっと20人以上の老若男女の客が乗車しましたがなかなか発車しません。社内的には発車時刻を決めているものの利用者に案内していないのか、それとも最初から決めていないのかは不明でしたが、結局所定の列車の発車時間より7分遅れでの発車となりました。添乗員によれば、途中の大村・樫山・市場のいずれでも降車ありとのこと。
(つづく)