2023/11/5付ブログ記事「旧両備バス大阪営業所は更地化の工事中」の続報です。
2024/9/21時点の両備バス大阪営業所跡地ですが、何らかの工事が進められている様子なものの、開発計画のお知らせの類の掲示は現地には見当たらず、今後どうなるかは全く不明です(Googleで検索しても当ブログしか出てこない)。
ちなみに、両備バスの大阪の拠点(時期により「大阪支店」「大阪営業所」の両方の呼称あり)には2004年時点で33台のバスが所属していましたが<ソースは平成16年現在の日本バス協会の会員名簿>、2023年末時点では僅か5台しか所属していません<ソースは大阪バス協会公式サイトの会員一覧>。大阪の拠点の両備トランスポート営業所(泉大津市内)への移転は、やはり大阪地区における事業縮小の影響と思われます。
一方、両備グループは別の形で大阪地区でのバスに関連する事業を拡大しています。
大阪なんばにある一大高速バスターミナル「OCATバスターミナル」の運営業務を、2024/4/1以降施設を管理する「株式会社湊町開発センター」から受託しています。隣接する観光バス駐車場は一足先に2023/4/1から管理を受託しており、いずれの従業員も両備ホールディングスの社員となっています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000287.000052428.html
そして、2025年に開催される大阪・関西万博の桜島駅発着シャトルバスの運転士数が定員を充足していない状況を鑑みて、最近まとまった数の運転士の新規採用に成功した両備バスが20名を期間中に大阪シティバス(シャトルバス全体の幹事会社)に在籍出向させることとなり、2024/9/13に出向契約に関する合意書を締結しました。
https://citybus-osaka.co.jp/notice/240913-2/
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF197Y30Z10C24A8000000/
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20240913/4020021406.html (NHK岡山放送局)
ただ、両備ホールディングスの公式サイト内には合意書締結から1週間以上経過しても本件に関する情報はないようです。
ちなみに、日経電子版の記事によれば「他に北海道や長崎県、鹿児島県などのバス事業者が運転士を派遣する(両備バスも含めて約40社の109人)」とあります。昨今は全国的にバス運転士不足が深刻な中よくぞ・・・という感じですね。
<9/25追記>
両備ホールディングスが万博シャトルバスに運転手20名を派遣する件の記事が、2024/9/25付の読売新聞岡山版に遅まきながら?掲載されました。
https://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20240925-OYTNT50032/
注目されるのは、調印式における両備HD側の役員の「1960年代に大阪でバス事業をしていた歴史もあり、恩返しでもある」というコメントですね。
両備HD公式サイト内の沿革によれば、大阪地区におけるバス事業の歴史は以下のようになっています。
1964年10月に「大阪両備バス」設立
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1967年11月に両備バス本体の大阪支社に
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2007年4月に両備バスと両備運輸が合併して両備ホールディングスが誕生し、同社の社内カンパニー「両備観光大阪カンパニー」に
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2014年4月に社内カンパニー名を「両備バス関西カンパニー」に改称
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2020年10月に両備バス関西カンパニーを両備バスカンパニーに統合