2023/5/26ブログ記事「長野県内の交通機関のICカード導入を県が後押し中」の続きです。
長野県の動きとは裏腹に、県内第二の都市である松本市の路線バスでは交通系ICカードを導入する動きは全くありません。
松本市の路線バスはこれまで
・市の中心部および中心部と郊外部を結ぶ路線=民営バス(アルピコ交通)が運行し、不採算路線は市が補助
・郊外部や山間部の過疎地域(主に平成の大合併で松本市になった地域)=市が直営または民間事業者に委託してコミュニティバスを運行
の二本立てでしたが、2023/4/1からはこれらを統合した公設民営バス「ぐるっとまつもとバス」に移行しました。市が一括して市内の全バス路線を管理し、運行は民間に委ねるというやり方です。
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/222/50194.html
https://www.chunichi.co.jp/article/694202
2023/10からは、全路線を一括してアルピコ交通が運行します。
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/site/nyusatsu-keiyaku/104182.html
さて、松本市公式サイトにはこんなページが存在します。
2022/4から、松本市中心部を巡回する路線バス「タウンスニーカー」の各コースに、QRコードによるキャッシュレス決済アプリ「Ticket QR」を使った交通キャッシュレス決済を導入しました。2023/4からはぐるっとまつもとバスの「松本・島内線」「合庁ライナー」「並柳団地線」にも導入しており、2023/10からはさらに対象路線を拡大し、クレジットタッチ決済併用の機能拡充を計画しているとのこと。
「Ticket QR」は、2022/9/30付ブログ記事「JR東の地域連携ICカードが長野市近辺に進出、県内他地域はどうなる?」で触れた上田市の企業が開発したQRコード決済システム(独自のスマホアプリの導入要)のことで、上田市・松本市のほか佐久市でも路線バスに導入しています。電子クーポンチケットの機能も付いています。
ということで、松本市中心部の路線バスで交通系ICカードが導入されることはまずなさそうです。あるとすれば、「ぐるっとまつもとバス」に含まれない上高地や白骨温泉方面の完全観光路線限定ですが、果たして?