2024/9/26付ブログ記事「今後Suicaなどが利用可能/不可能になる交通事業者は・・・ <追記あり>」の続報です。
上記ブログ記事で
>同社はこれまで「東日本旅客鉄道株式会社 IC カード乗車券取扱規則」の別表としてSuicaなどの全国相互利用対象交通系ICカードが利用可能な鉄道・バス事業者の一覧表を作成し公開していましたが、2024/10/1以降はこれを取り止めます。
と書きましたが、約款をその都度改正しなくなっただけで、「Suicaによる乗車等の取扱いを行う交通事業者一覧」として引き続きJR東日本公式サイト上で公開しています。このブログ記事を書いている時点では「2025 年2月3日時点」とあります。
これをもとに、2025/3~4に新たにSuicaなどが使えるようになる事業者を解説していきます。
<2025/3/1から利用可能>
(1) アルピコ交通株式会社
(2) 長電バス株式会社
(3) 長野市公共交通活性化・再生協議会コミュニティバス・タクシー運行事業者
これらは、いずれも2024/9/25付ブログ記事「長野地区の地域連携ICカード(新「KURURU」)の導入スケジュール・・・バスでは2025/3/1から」で書いたように、以前から各事業者で導入していた独自ICカード「KURURU」をJR東日本の地域連携ICカードに移行することによる追加です。「長野市、飯綱町、高山村を運行する乗合タクシー、市町村営バスの一部」が(3)に該当します。
(4) 三岐鉄道株式会社・・・2025/1/10付ブログ記事参照 (鉄道の北勢線のみ)
<2025/3/4から利用可能>
(1) 大新東株式会社
(2) 明光バス株式会社
(1)は掲載場所(のざわ温泉交通の次)から考えるとSuicaシステムの導入ですが、このブログ記事を書いている時点で「大新東 Suica」でGoogle検索しても、上記「Suicaによる乗車等の取扱いを行う交通事業者一覧」以外に当を得た情報は出てきません。シダックスグループの大新東は以下のバス事業を手掛けており、
a. 横浜市金沢区の大規模マンション「レイディアントシティ横濱ル・グランブルー」と京急金沢文庫駅西口を結ぶ路線バス
c. 全国各地の自治体からのデマンド交通の運行受託
あるとすればa.かb.ですが、a.に関しては自社サイトに情報がなく(導入するとすればPASMOのほう?)、b.に関してはWikipediaに掲載されているJR東日本エリアのコミュニティバスの受託元のうち、少なくとも以下については該当しないようです。
宮城県名取市(なとりん号)・・・TicketQRを2024/4/1までに導入済
千葉県君津市・・・コミュニティバスで交通系ICカードが使えるのは日東交通に委託している小糸川循環線のみ
新潟県柏崎市・・・西山町地区の有償運送は2024/4/1以前にデマンド交通に移行済
長野県塩尻市・・・地域振興バス「すてっぷくん」のうち楢川線のみを受託、他はアルピコタクシーが受託
(2) は2024/11/2付ブログ記事「南紀白浜の路線バスで2025年早春からICOCAなどが使えるようになります」で触れている通りで、明光バスがサービス開始日に関するリリースを出したのは2025/2/21付ですが、JR東日本公式サイトではその半月以上前に情報が公開されていたことになります。
<2025/3/15から利用可能>
◎豊鉄バス株式会社・・・2025/1/15付ブログ記事「豊鉄バスは2025/3/15にICカードを導入・・・乗継割引適用はmanacaのみ」参照
<2025/3/25から利用可能>
◎中島汽船株式会社・・・2024/11/2付ブログ記事「伊予鉄電車・バス全線&中島汽船が2025/3から全国交通系ICカードに対応」参照(旅客航路のみでバスは対象外)
<2025/4/1から利用可能>
◎奥州市コミュニティバス運行事業者・・・
岩手県奥州市の水沢エリアと胆沢エリアを結ぶバス(市が岩手県交通に委託して運行、路線図はこちら)から2025/3/31限りで岩手県交通が撤退するのに伴い、2025/4/1から別の事業者が引き継いで運行する予定です。
https://www.iwate-np.co.jp/article/2024/8/23/168658
その際に、岩手県交通の地域連携ICカード「Iwate Green Pass」については引き続き利用可能とするための対応と思われ、であれば1年前の花巻市コミバス土沢線(2024/2/22付ブログ記事「花巻市コミバス土沢線はSuicaなど対応に、伊予鉄のICOCA対応に関する公示はお預け」参照)と同じパターンとなります。
<2025/4/14から利用可能>
◎株式会社和光輸送(和光観光バス)・・・埼玉県和光市の市内循環バス(わこば)の一部路線を受託運行(他の路線は東武バスウエストに委託)
ただ、和光市公式サイトの「わこば」の案内(2024/1現在)を見る限り、和光輸送が受託している「白子・吹上コース」「坂下・新倉コース」も、他の路線同様に交通系ICカードが利用できるように記載されています。実際の扱いはどうなっているのでしょうね?
上記のほか、当方が把握している限りでは、以下の改廃があります。
<2025/3/30付で削除>
前日限りでサービス廃止となるPASPYが使えていた事業者のうち、ICOCAシステムを導入していない事業者・・・対象事業者は未公表
<2025/4/1付の追加と削除>
・京成グループのバス事業再編に伴う追加と削除