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東海環状自動車道の「終点 大安」について

関連ブログ記事・・・2024/6/24付「岐阜県の「山県バスターミナル」発の高速バスに乗車

上記ブログ記事で紹介した「東海環状自動車道」はその名の通り東海3県(愛知・岐阜・三重)を環状に結ぶ延長約153kmの高規格道路であり、東名高速・名神高速・中央道・東海北陸道・新東名・新名神をつなぎ広域的な交通網を構築すべく計画されました。東半分の豊田東JCT~美濃関JCTはNEXCOの単独事業として2005年の愛知万博開幕までに全通しましたが、西半分はその後の公共事業費削減などから進捗は思わしくなく、2011年にNEXCO中日本と国土交通省の合併施工方式で進めることが決まったものの、2024年現在も複数区間で未開通区間の残る「ミッシングリンク」状態となっています。

https://www.cbr.mlit.go.jp/gifu/works/tokaikanjo.html

1.山県IC~大野神戸IC間

2021年春時点では、2021/5/3付ブログ記事「中部地方のミッシングリンクはいつ解消?」で紹介した中部地方整備局版の「防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラム」にあるように2024年度開通見込みとされていました。しかし、このブログ記事を書いている時点では、うち糸貫IC~大野神戸IC間で橋梁工事に遅れが生じており最大半年遅れの可能性が出ており、2024年度中の全区間供用開始は微妙な情勢となっています。

2.養老IC~北勢IC間

名神高速道路と接続する平野部の大野神戸IC~養老IC間は2019年12月までに開通済みです。しかし、山越え区間となる養老IC以南は東海環状自動車道では最後の開通区間と目されており、中部地方整備局版の「防災・減災、国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラム」でも2026年度開通見込みとされていました。しかし、中間部の養老トンネルの避難坑掘削において、岐阜県側・三重県側の両側で大量の湧水が発生し一時工事を中止する事態となりました。

https://www.c-nexco.co.jp/images/news/6007/70924095407e2abe074c6ffa50ed79cf.pdf

このことを受けて「養老トンネル施工技術検討会」が開催されることになり、2024/4/25に第1回の会合が開かれましたが、

https://www.cbr.mlit.go.jp/gifu/works/r601_yorotonnelgijigaiyou.pdf

2026年度中の供用開始は微妙な情勢となっています。

3.北勢IC~大安IC間

この区間は2024年度開通見込みとされており、特に問題も発生していないことから見込み通り供用開始できそうです。なお、新名神高速道路と接続する大安IC以南は2019年3月までに開通済です。

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なお、四日市JCTや新四日市JCT前後の区間には、やたらに「終点 大安」という行先案内標識が設置されています。ストリートビューの例その1その2その3その4

これは、地理に詳しくないドライバーが「東海環状自動車道」の名称に騙されて?岐阜県方向に行こうとこちらに入らないようにする対策と思われます。

ただ、北勢IC~大安IC間が開通した暁には大安ICは(四日市側から見て)終点ではなくなるわけで、全て「終点 北勢」に書き換えられるのでしょうか? ちなみに、「大安」「北勢」はいずれも現在のいなべ市域の旧自治体名に由来します(いなべ市は2003年に北勢・員弁・大安・藤原の4町が合併して成立)。

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