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福岡県の廃国道トンネルが20年ぶり復活へ=事業費は100億円

2024/7/1に開催された令和6年度第1回 九州地方整備局事業評価監視委員会において、「国道201号仲哀拡幅」が再評価の対象となりました。

https://www.qsr.mlit.go.jp/site_files/file/s_top/jigyo-hyoka/240701/06_01_tyuuaikakuhuku(1).pdf

国道201号(福岡市東区~京都郡苅田町)は福岡県の筑豊地域を東西に貫く国土交通省直轄の幹線国道で、既に全区間の半分強が4車線化されています。

2車線で残る区間のうち、八木山バイパス区間は4車線化に向けて工事中ですが、うち西半分の篠栗IC~筑穂IC間の4車線化工事が2024年度内に完成し次第、八木山バイパス全体がNEXCO西日本の有料道路となります。

https://www.w-nexco.co.jp/emc/emcpdfs/20240207135847-01.pdf

そして、香春町より東側については、「香春拡幅」と「仲哀拡幅」の2事業が動いているものの、行橋市寄りの区間は調査中のままです。

香春拡幅は2008年度事業化→2012年度用地買収開始→2016年度工事着手と進んでいますが、2024年度時点でも(用地買収は完了しているものの)完成のメドは立っていません。

 2014年度時点の事業再評価資料はこちら

 2021年度時点の事業再評価資料はこちら

一方、仲哀拡幅は2022年度に事業化し、2024年度に工事着手予定となっています。事業内容は、2007年3月の新仲哀トンネル開通に伴い閉鎖された先代のトンネル(1967年開通)を改築し完成4車線を整備するものです。閉鎖トンネルは大型車が問題なくすれ違える幅が確保されていますが専用歩道は設置されておらず、改築内容は「漏水対策」「自転車通行スペースの整備」「関連する道路附属物の移設」などとなっています。

当初時点の事業費は84億円と見積もられていましたが、今回の再評価時点では100億円にアップしています。その理由は以下の2点です。

1.改築工法の見直しによる増 (約10億円)

 事業化前の調査時点で89箇所だった漏水が145箇所に増加し、漏水量は毎分1.5リットルから最大8リットルに増加したため、対策費用も増大しました。そして、当初はもともとのトンネルの壁をそのまま活用して盤下げを行う計画でしたが、これまでの漏水によりトンネルの壁の耐久性が低下しているため、抜本的な改善が可能で維持管理コストも抑えられる「断面拡幅工法」(壁は全面作り直し)に変更することとし、より十分な自転車通行スペースを整備することとなりました。

2.物価上昇による資機材及び労務費等の増  (約6億円)

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