「嵐山~金閣寺間の直通臨時バスはベタ遅れ」の続きです。
来ないバスをひたすら待った嵐山天竜寺前バス停には、「嵐山・高雄パークウェイ」と書かれた標柱も並んで立っていました。しかし、紅葉シーズンの土曜日なのに「運休中」だそうです・・・
この嵐山と高雄を結ぶ観光目的の有料道路(現在の正しい表記は「嵐山・高雄パークウエイ」)は1965年に開通し、現在も盛業中です。
https://www.parkway-hankyu.com/
公式サイトのURLからわかるようにもともと阪急電鉄傘下(現在は阪急阪神HD傘下)です。
但し、パークウエイ経由のバス路線を運行していたのは阪急バスではなく京阪グループに属する京都バス(嵐山近辺と京都市中心部を結ぶ路線バスを多数運行)です。
高度成長期には特に紅葉時期には多くの観光客が利用したようですが、嵯峨野・嵐山が単独で一大観光地と化したこともあり高雄と掛け持ちする方が減ったのか、2010年代に入ると紅葉時期の土休日限定で数往復するのみとなり、2018年以降は運行されていません。
終点の西山高雄バス停はJRバスや市バスの高雄バス停とは別の場所で、嵐山・高雄パークウエイの高雄側のゲートの手前の大駐車場の一角にあります。ただ、高雄界隈が観光客で盛況なのにここは見事にガラガラです。というのは、ここはあくまでも嵐山・高雄パークウエイの一部で、国道162号経由でやってきた自家用車は大型も軽も通行料と同額の1200円を払わないと駐車できないからです・・・
バス停の標柱を見ると、「春分の日に限り、10:30発 90系統 阪急嵐山駅行を運行します」とあります。紅葉の名所であるにもかかわらず、春分の日だけ片道とはこれ如何に!
実は、京都バスにはこの手の「毎年春分の日のみ運行」という路線がたくさんあり、一部の方々の間で話題になっています。特に大原と鞍馬を結ぶ便は、これ目当てで好事家が集まり続行便が出るくらいです。2022年の春分の日を前にかなり整理したものの、2019年から仲間入りした高雄→嵐山の便は生き残りました。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/biz/539571
https://maidonanews.jp/article/14582311
大駐車場の片隅には、かつて阪急電鉄の駅で使われていたベンチが並べられています。ちなみに、有料道路の運営会社「西山ドライブウエイ」は、阪急電鉄の駅の駐輪場も運営しています。
そして、大駐車場とJRバス・市バスの高雄バス停の間は急な階段で結ばれており、大駐車場から清滝川沿いや神護寺に行く場合もここを通ることになります。ただ、階段の管理者は京都市でも有料道路の運営会社でもなく、高雄の老舗の料理店・旅館だそうです。
(紅葉の京都編終わり)