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2023/3/25に、大戸川ダム建設に伴う大津~信楽の付け替え道路が開通 <3/23追記あり>

2022/8/20付ブログ記事「大戸川ダム建設に伴う大津~信楽の県道付け替え工事の現状」の続きです。

この付け替え工事中の県道大津信楽線ですが、2022年度内に供用開始となります。開通は2023年3月25日15時で、同時に全長約8kmのうち国土交通省近畿地方整備局(大戸川工事事務所)が工事を主管していた約7km区間は滋賀県に引き継がれます。

https://www.kkr.mlit.go.jp/daido/upload/20230325.pdf

これで、交通量の割に幅が狭く災害にも弱かった現道は、ようやく幹線道路としての任を解かれ、ダム本体の建設予定地より上流部分の大半はやがてダム湖の底に沈みます。

ただ、リリース文には「※栗東市金勝方面及び甲賀市田代方面など栗東信楽線を通行する場合は、現在の大津信楽線を通行することとなります。」の但し書きがあります。

栗東信楽線は今回の付け替え道路の中間部(大鳥居発電所近く)で大津信楽線と交差しますが、最終的には現栗東信楽線もダム湖の底に沈むので、接続は全く考慮されていません。GoogleMapの両者が交差する付近の航空写真を見ると、付け替え後の大津信楽線から分岐して交差付近に至る道路が存在することになっていますが、これはあくまでも工事用道路であり、栗東信楽線側の接点のストリートビューを見れば分かるとおり完全に通行止めとなっています。したがって、交差から南に数キロのところにある美術館「MIHO MUSEUM」や、近くにある宗教団体「神慈秀明会」(MIHO MUSEUMの運営母体)の本部に大津側から行かれる方は、新しい道路に決して入ってはいけません・・・ 間違って入ると、MIHO MUSEUM入口の交差点より3kmも先の両道路の合流点まで行って、従来の県道を交差点まで後戻りせねばなりません。

栗東信楽線の付け替え道路は未着工のようですが、少なくともダム本体の建設着手に先立ち現大津信楽線の通行止め措置が取られるまでには、現道を通らずにアクセスできる手段を確保しておかねばなりません(ダム完成後を見据えた付け替え道路そのものの完成を待たず、工事用道路を整備して暫定ルートにするということも考えられますが)。最終的にはダム湖をまたぐ新・栗東信楽線の橋が建設されるはずですが、今後の推移に注目ですね。

<3/23追記>

MIHO MUSEUMは、2023/3/18に再開しました。

アクセスのページの道路地図には、(このブログを書いている時点では未供用の)県道16号大津信楽線のバイパス道路が既に描かれており、ちゃんと「MIHO MUSEUMへは旧県道16号線で田代方面にお進みください」と加筆されています。カーナビは一般に開通したての道路は反映されないので、貴重な情報かと。

大戸川ダムの付け替え道路の話題はいくつかのネットニュースサイトで取り上げられていますが、もとになったリリース文ではMIHO MUSEUMや神慈秀明会本部に関して触れられていないので、ことごとくこの問題が無視されています・・・

ちなみに、県道大津信楽線には帝産湖南交通(帝産バス)の信楽駅~田上車庫間の路線バスが運行されています。朝に信楽駅を発車する1本と夜に信楽駅に到着する2本だけ<四半世紀前には石山駅と信楽駅の間を1時間毎に走っていました>ですが、付け替え対象区間にはいくつものバス停があり、このブログを書いている時点の公式サイトでも特段のアナウンスはないので、そのまま旧道を走ることでしょう。石山駅~MIHO MUSEUM間の帝産バスは当然旧道経由です。

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