岡山県北の中心都市・津山市で、2023/4/1からICOCAなどの全国相互利用対象交通系ICカードが使えるバス路線が誕生します。
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/230220_00_press_comunitybus.pdf
http://www.chutetsu-bus.co.jp/topics/tsuyamaICOCA.pdf
「ごんごバス」は津山市のコミュニティバスの総称で、循環線3路線(主に市街地を循環する路線)と支所線3路線(郊外部と市街地に近い商業施設を結ぶ路線)の2種類からなります。すべて、中鉄バス子会社の中鉄北部バスが運行しています。
https://www.city.tsuyama.lg.jp/life/index2.php?id=1504
今回ICカード対応になるのはごんごバス循環線のみです。
津山市内を通るJR線は、比較的利用者の多い津山と岡山を結ぶ津山線も含めICOCAなどのICカードは一切使えないため、津山駅ではICOCAを発売せず、駅前広場にある交通観光案内所内の中鉄北部バス乗車券売場で発売します。このあたりの状況は同じく2023/4/1から市内循環バスだけでICカードが使えるようになる鳥取市(2023/1/22付ブログ記事参照)と同じですね。
ちなみに、中鉄北部バスは津山市近辺で一般路線バスも運行しています。ただ、まともな便数があるのは行方・馬桑線(合計特殊出生率の高さで知られる奈義町と津山市を結ぶ路線)のみで、鳥取市の如く他の路線にもICカード対応を広げるのは割に合わなさそうですが、老朽化した磁気カードシステムを2023年2月時点も使い続けており、代替としてICOCAのシステムを導入する可能性もあります。
また、中鉄バス本体は岡山市北部を中心に路線バスを運行していますが、方面により使えるICカードが異なります。
岡山市中心部から国道53号方面・・・ハレカカード(岡山県独自のバスICカード)と全国相互利用対象交通系ICカード
岡山市中心部から国道180号方面・・・ハレカカードのみ
岡山桃太郎空港連絡リムジンバス<他社と共同運行>・・・ハレカカードと全国相互利用対象交通系ICカード
総社市内・・・ICカードは一切利用不可
さらに、全国相互利用対象交通系ICカードの処理についてはPiTaPaのシステムを導入しており(中鉄バスはスルッとKANSAI協議会加盟)、PiTaPa利用の場合運賃はポストペイで引き落とされます。
<2/28追記>
中鉄北部バスによれば、2023/4/1からのICカード導入対象となっているごんごバス各路線は、当面の間現在と同じく磁気バスカードも使用可能だそうです。理由は、「他の路線は引き続き磁気バスカードしか使えないから」とのこと。全国的には、「ICカード導入に伴い運賃箱をまるごと置き換えるため、同時に磁気バスカードが使えなくなる」例も少なくありませんが(2023/2/28付ブログ記事で紹介した岩手県交通がその典型)、ごんごバスでは幸いにもそのような扱いにはなりません。