3月11日(金)の14時46分に東日本大地震と名づけられた三陸沖を震源地とするM9の大地震が発生しました。激しい揺れ、巨大津波、そしてさらに深刻なことに原子力発電所の大事故までが追い討ちをかける事態となっています。
M9の巨大地震発生
地震では長さ1000キロの活断層がずれ動き、それによる巨大津波が発生、三陸海岸や宮城県、青森県、福島県など広範囲に襲いました。高さ10メートルを超える津波の被害は甚大で、被災地域に壊滅的な打撃を与えています。
被災者の救援救済を行なうべき行政組織まで壊滅している地域も多く、その代替となる支援組織が必要ですが、政府はまだ状況把握もできていない模様です。できるだけ早くすみずみまで人間が入ることだと思いますが、被災地にはマスコミは入るが救援隊はいない。マスコミが入れるところに、なぜ政府の各組織は行けないのでしょうか。
ヘリの音が救援の邪魔になるというが、これだけ広範囲で道も寸断されているのに、どうやって被災地に入るのでしょうか。日本中のありとあらゆるヘリを使って、本気で救護隊や救援隊を入れるべきではありませんか。
被災者は事実上「捨て置かれている」のでは、と思ってしまいます。政府関係者はマスコミに出て説明していれば仕事をしているのだと思うのは大間違いです。説明は実務の人間にやらせて、本当に実質的に被災者に救援が行なわれているのか、状況把握に時間を使うべきではないでしょうか。
福島原発の冷却剤喪失事故
被災地の中には、東京電力の福島第一、福島第二、東北電力の女川、東通と4ヶ所14基の原発がありました。別に六ヶ所村の再処理工場もあります。地震ですべての原発が緊急停止しました。発電を停止しても、原子炉はまだ高温です。核燃料はまだ2800度近い熱を持っています。それを冷やしてやらないと、冷却剤である水はどんどん蒸気になってしまいます。
どうやって冷やすかというと、残留熱除去系のポンプなどで原子炉の水を循環させてやる。このポンプは電動で電気がないと動かないのですが、地震のときには停電で発電所なのに電気が来ません。そこで非常用のディーゼル発電機で冷やすことになっていたのですが、これがまったく使えなかったのが今回の緊急事態の発端です。
福島原発では福島第一の1、2、3号機が運転中、第二原発では1、2、4号機が運転中でした。緊急停止後、それぞれ核燃料の冷却に入ったのですが、福島第一原発1、2号機では非常用ディーゼル発電機が動かないことがわかりました。その他の方法を試みたが注水できず、原子力緊急事態を宣言しました。
注水ができなければ、やがて核燃料がむき出しとなり、高温のためにウラン燃料を包んでいるジルカロイという金属製の被覆管が溶けて燃料の破裂などにより中の核分裂生成物が外に出てくることになります。セシウムやヨウ素、キセノンやクリプトンなどです。気体も多くあります。
東京電力や自衛隊から発電車を多数移動させて非常用ディーゼルの代わりに使おうとしたのですが、結局うまく使えず原子炉水位はどんどん下がり、1号機に関してはほぼ完全にむき出しになった模様です。原発建屋の外でセシウムやヨウ素が検出され、核燃料の破損がはじまったことがわかりました。
2号機はどうなっているか、福島第二原発はどうなっているか、などの状況説明は全くありませんから、これらが健全か危険な状況かは不明です。しかし、2号機も第二原発全体も緊急事態が宣言されたままですから、安全な状態ではないと思います。
ついに海水を炉心に注入
核燃料がむき出しになることを「冷却剤喪失事故」と言います。この状態が長く続くと、被覆管が溶け(1800度くらい)、ついに核燃料それ自身も熱で溶けて(4000度くらい)塊になります。そこまで行くと、水を不用意にかけると水蒸気爆発を起こしますし、最悪のケースではウランが臨界状態になり核分裂を初めてしまい、制御が効かなくなって暴走し核爆発となります。チェルノブイリ原発事故のような状態です。
何としてもその事態は避けなければならず、考案された方法が原子炉つまり圧力容器の中に海水を注入するという方法です。なぜ海水かと思いましたが、おそらく核燃料がどのくらい熱くなっているか不明なので、水をかけてもどんどん蒸気になって消えて行くことを想定し、無限にかけ続けられる海水を選んだのだと思います。
先に述べたように、熱した金属に水をかけたときには水蒸気爆発の危険があります。さらに核燃料を入れてある圧力容器は薄い金属で熱衝撃に弱いという特長があります。ガラスのコップに熱湯を入れるとひび割れる、それと同じような脆性破壊が原子炉で起こる可能性もあります。海水を入れるというのは、かなりリスキーな行為だったのですが、何とかうまくいったようで、1号機の水位は保たれていると報告されています。
周囲に水蒸気と一緒に放射性物質を放出
冷却水喪失は福島第一3号機でも発生し、この原子炉でも緊急事態宣言が出されました。燃料棒の4分の3が水の上に出ていたらしい。こちらでは最初、海水ではなく真水を注水するという話でした。ところがなにやらうまくいかず、海水に切り替えました。なぜ海水だとうまくいくのか不明ですが、もしかしたら尋常ではない水の量が必要だったのかも知れません。
3号機も安定したという報告がされましたが、やがて2号機、そして第二原発でもこれがはじまるのではないかと思います。基本的に日本の原発は電源喪失は冷却剤喪失につながるらしい。では女川や東通は大丈夫かというと、非常用電源が動いている限り大丈夫ということです。その女川でも周辺の放射能レベルが高くなりはじめましたので何かが起こっているかも知れません。
冷却剤喪失(水で冷やせなくなる)とどうして周囲の放射線レベルが上がるのか。原子炉内の圧力が関係します。圧力容器の中はそもそも高圧で、そこに注水するには相当のパワーが必要です。相当のポンプがついているのですが、冷却剤喪失をすると炉内に水蒸気がたまり、さらに圧力が高まります。そこにポンプで水を押し込むには、炉内の圧力を下げてやる必要があります。
つまり圧力容器の圧力逃し弁を開いて圧力を逃がしてやる。その蒸気は圧力容器を包んでいる格納容器の中に流れます。そうするとだんだん、格納容器の中に水蒸気がたまり、こちらの圧力が上がります。その圧力を抜かないと、今度は格納容器が壊れてしまうので、ベントから大気放出するのです(ちなみにベントにはガス抜きの意味があります)。水蒸気の中には、核燃料の中にあった核分裂生成物も入っています。つまり高レベル放射性廃棄物となる「死の灰」が少量ですが一緒に放出されているのです。
<ベントについての解説>(友人より)
福島第一の1と3号機で行われている格納容器ベントは、シビアアクシデント
対策として2002年だかに追加された排気装置です。通常の格納容器排気系
とは全く別物です。この系統は危険な事態になった場合に緊急減圧するために
あるので、排気が重くなるフィルタなどはありません。減衰するためのタンク
はありますし、比較的軽いフィルタの活性炭程度は付けていますが、特に気体
放射性物質にとってはないに等しいものです。従って排気するたびに周辺放射
線モニタは跳ね上がります。フィルタを何重にも通して排気するなどと説明している解説は誤りです。
格納容器ベント系統図と格納容器注水系の図です
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu04_j/images/040326a.pdf
周囲の放射線レベルと周辺住民の被爆
ベントを開放するとは、死の灰を周辺に降らせることを意味します。風が強ければ、周囲ではなく何百キロも遠くまで飛ばされます。女川原発のモニタリングポストの数値が地震から2日後に跳ね上がりましたが、政府みずからこれは福島原発からの放射能のフォールアウトだと言っています。
「健康には影響ない」という修飾語をつけながら、通常はない放射性物質を放出しています。これらは放射線レベルが高いだけでなく、吸い込めば長い間体内にとどまり体内被爆をさせます。ある程度の確率で肺がんや骨のがんなどを引き起こします。
そんなベントを第一原発1号機では、3月12日14時40分に行ないました。その結果、放射線レベルは正門付近で普段は0.07マイクロシーベルトだった値が1015マイクロシーベルトに上昇しました。「健康に影響がない」数値ではないのですが、枝野長官はそう繰り返しています。
そのベントの時間に、周辺の人々は「屋外避難」命令を出されていました。放射能を放出している煙突から3キロ程度しか離れていないグラウンドで近くの施設のお年寄りと職員が移動のためヘリコプターを待っていました。もっとも外出させてはいけない時間帯です。必然的に被爆をされました。衣服に不着していたようですが、多分吸い込んでもいます。
原子力安全・保安院はそういう被爆をした人が160人いると発表しました。おそらくもっといらっしゃるでしょう。この被爆は天災でも事故でもなく、明らかに不用意なずさんな指示による人災です。
政府と東京電力は、放射能放出(核分裂生成物の放出です)に慣れっこになってしまったのか、3号機でも行いました。こちらでは1200マイクロシーベルトを超えました。放射能垂れ流しに、感覚が麻痺しはじめています。
事態はロシアンルーレット
政府は福島第二原発の1、2、4号機についても圧力容器に海水を注入することを発表しました。福島原発の10基の原子炉のうち、6基はこれで廃炉になるだろうと思いますが、その代わりに放射能放出が次々に行なわれる可能性があります。6基の原子炉の核燃料中の核分裂生成物が放出されるとしたら、その総量がどのくらいになるのかによってスリーマイル島原発事故に匹敵する規模の放出になるかも知れません。
その実体を政府はきちんと把握し知らせる義務があります。漫然と放射能放出するのでなく、どれだけ環境に出したのかを踏まえて今後の健康被害対策をとる必要があります。
それだけではありません。最悪の事態はまだ避けられたわけではないのです。第一原発1号機は回避できたかも知れません。3号機はまだ微妙です。2号機はこれからでしょう。第二原発の3基もこれからです。海水の炉心注入のリスクとして水蒸気爆発や熱衝撃による圧力容器の破壊の可能性があります。冷却剤喪失の結果、圧力容器内に水素が大量にたまることもわかりました。水素爆発の危険性もあります。あと5基のうち1基でも「失敗」すると、何らかの爆発事故にいたる恐れがあるのです。
すべてが完了するまで、とても安心できませんし、そのあとも放射能汚染の問題が後半に残ることは確実になってしまいました。
地震と津波に被災された皆さんが、続いて深刻な放射能災害に遭遇することにならないよう祈るばかりです。
M9の巨大地震発生
地震では長さ1000キロの活断層がずれ動き、それによる巨大津波が発生、三陸海岸や宮城県、青森県、福島県など広範囲に襲いました。高さ10メートルを超える津波の被害は甚大で、被災地域に壊滅的な打撃を与えています。
被災者の救援救済を行なうべき行政組織まで壊滅している地域も多く、その代替となる支援組織が必要ですが、政府はまだ状況把握もできていない模様です。できるだけ早くすみずみまで人間が入ることだと思いますが、被災地にはマスコミは入るが救援隊はいない。マスコミが入れるところに、なぜ政府の各組織は行けないのでしょうか。
ヘリの音が救援の邪魔になるというが、これだけ広範囲で道も寸断されているのに、どうやって被災地に入るのでしょうか。日本中のありとあらゆるヘリを使って、本気で救護隊や救援隊を入れるべきではありませんか。
被災者は事実上「捨て置かれている」のでは、と思ってしまいます。政府関係者はマスコミに出て説明していれば仕事をしているのだと思うのは大間違いです。説明は実務の人間にやらせて、本当に実質的に被災者に救援が行なわれているのか、状況把握に時間を使うべきではないでしょうか。
福島原発の冷却剤喪失事故
被災地の中には、東京電力の福島第一、福島第二、東北電力の女川、東通と4ヶ所14基の原発がありました。別に六ヶ所村の再処理工場もあります。地震ですべての原発が緊急停止しました。発電を停止しても、原子炉はまだ高温です。核燃料はまだ2800度近い熱を持っています。それを冷やしてやらないと、冷却剤である水はどんどん蒸気になってしまいます。
どうやって冷やすかというと、残留熱除去系のポンプなどで原子炉の水を循環させてやる。このポンプは電動で電気がないと動かないのですが、地震のときには停電で発電所なのに電気が来ません。そこで非常用のディーゼル発電機で冷やすことになっていたのですが、これがまったく使えなかったのが今回の緊急事態の発端です。
福島原発では福島第一の1、2、3号機が運転中、第二原発では1、2、4号機が運転中でした。緊急停止後、それぞれ核燃料の冷却に入ったのですが、福島第一原発1、2号機では非常用ディーゼル発電機が動かないことがわかりました。その他の方法を試みたが注水できず、原子力緊急事態を宣言しました。
注水ができなければ、やがて核燃料がむき出しとなり、高温のためにウラン燃料を包んでいるジルカロイという金属製の被覆管が溶けて燃料の破裂などにより中の核分裂生成物が外に出てくることになります。セシウムやヨウ素、キセノンやクリプトンなどです。気体も多くあります。
東京電力や自衛隊から発電車を多数移動させて非常用ディーゼルの代わりに使おうとしたのですが、結局うまく使えず原子炉水位はどんどん下がり、1号機に関してはほぼ完全にむき出しになった模様です。原発建屋の外でセシウムやヨウ素が検出され、核燃料の破損がはじまったことがわかりました。
2号機はどうなっているか、福島第二原発はどうなっているか、などの状況説明は全くありませんから、これらが健全か危険な状況かは不明です。しかし、2号機も第二原発全体も緊急事態が宣言されたままですから、安全な状態ではないと思います。
ついに海水を炉心に注入
核燃料がむき出しになることを「冷却剤喪失事故」と言います。この状態が長く続くと、被覆管が溶け(1800度くらい)、ついに核燃料それ自身も熱で溶けて(4000度くらい)塊になります。そこまで行くと、水を不用意にかけると水蒸気爆発を起こしますし、最悪のケースではウランが臨界状態になり核分裂を初めてしまい、制御が効かなくなって暴走し核爆発となります。チェルノブイリ原発事故のような状態です。
何としてもその事態は避けなければならず、考案された方法が原子炉つまり圧力容器の中に海水を注入するという方法です。なぜ海水かと思いましたが、おそらく核燃料がどのくらい熱くなっているか不明なので、水をかけてもどんどん蒸気になって消えて行くことを想定し、無限にかけ続けられる海水を選んだのだと思います。
先に述べたように、熱した金属に水をかけたときには水蒸気爆発の危険があります。さらに核燃料を入れてある圧力容器は薄い金属で熱衝撃に弱いという特長があります。ガラスのコップに熱湯を入れるとひび割れる、それと同じような脆性破壊が原子炉で起こる可能性もあります。海水を入れるというのは、かなりリスキーな行為だったのですが、何とかうまくいったようで、1号機の水位は保たれていると報告されています。
周囲に水蒸気と一緒に放射性物質を放出
冷却水喪失は福島第一3号機でも発生し、この原子炉でも緊急事態宣言が出されました。燃料棒の4分の3が水の上に出ていたらしい。こちらでは最初、海水ではなく真水を注水するという話でした。ところがなにやらうまくいかず、海水に切り替えました。なぜ海水だとうまくいくのか不明ですが、もしかしたら尋常ではない水の量が必要だったのかも知れません。
3号機も安定したという報告がされましたが、やがて2号機、そして第二原発でもこれがはじまるのではないかと思います。基本的に日本の原発は電源喪失は冷却剤喪失につながるらしい。では女川や東通は大丈夫かというと、非常用電源が動いている限り大丈夫ということです。その女川でも周辺の放射能レベルが高くなりはじめましたので何かが起こっているかも知れません。
冷却剤喪失(水で冷やせなくなる)とどうして周囲の放射線レベルが上がるのか。原子炉内の圧力が関係します。圧力容器の中はそもそも高圧で、そこに注水するには相当のパワーが必要です。相当のポンプがついているのですが、冷却剤喪失をすると炉内に水蒸気がたまり、さらに圧力が高まります。そこにポンプで水を押し込むには、炉内の圧力を下げてやる必要があります。
つまり圧力容器の圧力逃し弁を開いて圧力を逃がしてやる。その蒸気は圧力容器を包んでいる格納容器の中に流れます。そうするとだんだん、格納容器の中に水蒸気がたまり、こちらの圧力が上がります。その圧力を抜かないと、今度は格納容器が壊れてしまうので、ベントから大気放出するのです(ちなみにベントにはガス抜きの意味があります)。水蒸気の中には、核燃料の中にあった核分裂生成物も入っています。つまり高レベル放射性廃棄物となる「死の灰」が少量ですが一緒に放出されているのです。
<ベントについての解説>(友人より)
福島第一の1と3号機で行われている格納容器ベントは、シビアアクシデント
対策として2002年だかに追加された排気装置です。通常の格納容器排気系
とは全く別物です。この系統は危険な事態になった場合に緊急減圧するために
あるので、排気が重くなるフィルタなどはありません。減衰するためのタンク
はありますし、比較的軽いフィルタの活性炭程度は付けていますが、特に気体
放射性物質にとってはないに等しいものです。従って排気するたびに周辺放射
線モニタは跳ね上がります。フィルタを何重にも通して排気するなどと説明している解説は誤りです。
格納容器ベント系統図と格納容器注水系の図です
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu04_j/images/040326a.pdf
周囲の放射線レベルと周辺住民の被爆
ベントを開放するとは、死の灰を周辺に降らせることを意味します。風が強ければ、周囲ではなく何百キロも遠くまで飛ばされます。女川原発のモニタリングポストの数値が地震から2日後に跳ね上がりましたが、政府みずからこれは福島原発からの放射能のフォールアウトだと言っています。
「健康には影響ない」という修飾語をつけながら、通常はない放射性物質を放出しています。これらは放射線レベルが高いだけでなく、吸い込めば長い間体内にとどまり体内被爆をさせます。ある程度の確率で肺がんや骨のがんなどを引き起こします。
そんなベントを第一原発1号機では、3月12日14時40分に行ないました。その結果、放射線レベルは正門付近で普段は0.07マイクロシーベルトだった値が1015マイクロシーベルトに上昇しました。「健康に影響がない」数値ではないのですが、枝野長官はそう繰り返しています。
そのベントの時間に、周辺の人々は「屋外避難」命令を出されていました。放射能を放出している煙突から3キロ程度しか離れていないグラウンドで近くの施設のお年寄りと職員が移動のためヘリコプターを待っていました。もっとも外出させてはいけない時間帯です。必然的に被爆をされました。衣服に不着していたようですが、多分吸い込んでもいます。
原子力安全・保安院はそういう被爆をした人が160人いると発表しました。おそらくもっといらっしゃるでしょう。この被爆は天災でも事故でもなく、明らかに不用意なずさんな指示による人災です。
政府と東京電力は、放射能放出(核分裂生成物の放出です)に慣れっこになってしまったのか、3号機でも行いました。こちらでは1200マイクロシーベルトを超えました。放射能垂れ流しに、感覚が麻痺しはじめています。
事態はロシアンルーレット
政府は福島第二原発の1、2、4号機についても圧力容器に海水を注入することを発表しました。福島原発の10基の原子炉のうち、6基はこれで廃炉になるだろうと思いますが、その代わりに放射能放出が次々に行なわれる可能性があります。6基の原子炉の核燃料中の核分裂生成物が放出されるとしたら、その総量がどのくらいになるのかによってスリーマイル島原発事故に匹敵する規模の放出になるかも知れません。
その実体を政府はきちんと把握し知らせる義務があります。漫然と放射能放出するのでなく、どれだけ環境に出したのかを踏まえて今後の健康被害対策をとる必要があります。
それだけではありません。最悪の事態はまだ避けられたわけではないのです。第一原発1号機は回避できたかも知れません。3号機はまだ微妙です。2号機はこれからでしょう。第二原発の3基もこれからです。海水の炉心注入のリスクとして水蒸気爆発や熱衝撃による圧力容器の破壊の可能性があります。冷却剤喪失の結果、圧力容器内に水素が大量にたまることもわかりました。水素爆発の危険性もあります。あと5基のうち1基でも「失敗」すると、何らかの爆発事故にいたる恐れがあるのです。
すべてが完了するまで、とても安心できませんし、そのあとも放射能汚染の問題が後半に残ることは確実になってしまいました。
地震と津波に被災された皆さんが、続いて深刻な放射能災害に遭遇することにならないよう祈るばかりです。
追っかけでご一緒させていただきました。
技術的には起こり得るとして、
浜岡裁判でも指摘されていましたが、
まさか現実になるとは思いませんでした。
風向きしだいでは、早く避難が必要な気がしていますが、生活や仕事のことを考えると、避難できる人は少ないですね。
このまま、成り行きに身を任せるしかないのでしょうか。
もちろんその前にこの事故がこれ以上悪化しない事を祈るばかりですが。
こんなときですが、元気ですか。
これでも、まだ最悪の事態ではないので、我々にできることは、今は被爆を最小限に抑えることです。
とくに小さな子供たちを守ってください。
東京、神奈川には大した影響はないという意見も多いですが、放射線のレベルが通常より上がることは確実です。
何よりも放射性物質が降るわけなので、吸い込まない努力をした人と、無防備だった人では体内被爆の確率が断然違ってきます。
私にできることは、知ってる人たちにはそれを伝えるということかと思っています。
ブログには1000に以上の方が(2000アクセス)いらしてますし、ツイッターのフォローは1時間に数十人というレベルで増えています。
あきらめず、頑張って発信します。
どうもありがとうございます。
地震もまだすんなりと終息しそうにありませんし、先ほど起こった山梨、静岡での地震も不気味ですね。
福島原発に続いて、浜岡原発も心配です。
会社を辞めた後、
足掛け8年、中学生相手の学習塾をやっています。
幼い命というほど可愛い命ではなく、
反抗期真っ只中の馬鹿タレばかりですが、
授業のたびに
今何が起こっているのか、
雨には絶対にあたるな、
市役所にはヨウ素の備蓄は無いから、
毎日昆布を食べておけ
などと言っています。
どれだけ伝わっていることか心配です。