竹村英明の「あきらめない!」

人生たくさんの失敗をしてきた私ですが、そこから得た教訓は「あせらず、あわてず、あきらめず」でした。

「六ヶ所村ラプソディー」を見ました

2006年10月10日 | Weblog
昨日、東中野ポレポレ座でモーニングショー公開中の、鎌仲ひとみ監督作品「六ヶ所村ラプソディー」を見ました。

何度も試写会にも招待されていたのですが、時間がなく劇場公開でやっと見る機会を得ました。

「六ヶ所村ラプソディー」は、「再処理工場」が立地された、六ヶ所村とその周辺の人々を撮ったドキュメンタリーです。
再処理とは、原子力発電所で使い終わった核燃料を溶かして中からプルトニウムと燃え残りのウランを取り出すこと。原子力発電所の1年分の放射能を1日で放出する工場です。
どうしても出てくる気体や液体(水と性質が変わらない)の放射能を、この工場は経済性を理由に除去せずに放出しています。

「六ヶ所村ラプソディー」は、六ヶ所村とその周辺で、畑を耕し、酪農に生き、米を作りながら、放射能が確実に放出されている再処理工場の煙突の風下に立たされた人々の「いま」を切り抜いたような作品です。
再処理工場に反対している人も賛成している人も出てきます。かつて反対し、いま再処理工場で働いている人も出てきます。再処理工場の経済効果に期待を寄せている人も出てきます。無関心な青森の人も出てきます。

印象に残ったのは、チューリップを作りながら、そこで生きることで「反対」の意思表示をし続ける菊川さん。気負うのではなく、淡々と「意思表示」をし続けています。
もう一人は、隣りの町で無農薬・有機のお米を作り続けている苫米地さん。本当に手塩にかけて作った田んぼが、再処理工場の風下になってしまいました。(都会の)お米を買ってくれている人たちに、事実を伝えこれからもお米を買ってくれますかと聞きました。
大半の人から「買いません」と答えられます。いままで、信頼関係で結ばれていたのに・・。

苫米地さんも、いま「反対」を表明しています。それまでは中立でした。でもそれは何も反対しないこと、黙って受け入れていること、「賛成」と同じだった・・という独白が心に残りました。

再処理工場から仕事をできるだけ請けようと考えている「とまりクリーニング」の社長さんも印象的でした。安全とか危険じゃない、そこに来ちゃった以上、くいついて稼いでいくのだ・・と。この奥さんの、「私らが一人反対しても、国策でしょ、どうにもなんないよ。」という感覚も、多くの人の共通意識なのだろうと思います。

社長さんからは「みんな電気なかったらもうやってけないでしょ。(原子力発電に)代わりがあれば、誰も(原子力なんか)いらないと思うよ。でもないでしょ・・」という独白。
反対派の学者である京都大学の小出さんからは「これだけ電気を消費し続けていて、(原発の)代わりなんてない。使い方を減らさなきゃだめでしょ・・」という正論。
いろんなことを考えさせられる映画でした。

私の仕事は、この「代わりのエネルギー=自然エネルギー」と「省エネルギー」を一緒にやる事業を軌道に乗せることです。構想は10年も前から、いろいろな人が描いていたことです。事業化は2年前からはじまりました。
実際「悪戦苦闘」をしていますが、いま自分が何をしているのか、あらためてこの映画で確認させてもらえた。そんな気がしています。

「六ヶ所村ラプソディー」は10月7日から、東中野ポレポレ座(駅のホームから見えるところ)で午前10時30分からモーニングショー公開されています。
10月14日からは11時からの公開となります。
ぜひご覧になってください。当日券は1500円です。特別鑑賞券は1200円。私の手元に数枚残っています。



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